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元一般人が最強種族に至るまで  作者: 河北 燐
4/6

初変化と戦闘と

ガチ不定期

 

 岩の陰から出て蛇のモンスターに接近しているが気づく様子はない。

 やはり、今の状態では認識されないようだ。

 まずは1つ目の不安要素が取り除かれ、ほっとする。

 だが、まだ作戦は始まったばかりで、おちおち安心している場合じゃない。


 一応慎重に接近し、蛇のそばまでやってきたが、やはり気づかないようだ。

 さっそく作戦の第二段階へと移行しよう。

 蛇によって頭から半分ほど飲み込まれたゴブリンに近づき食べるイメージをもつ。

 すると目の前にあったゴブリンの足が一本消え、血が噴き出す。

 食道を通り、胃へと運ばれるような感覚があった。

 蛇も何か異変を察知したらしいが、ゴブリンを咥えているため、ろくに身動きがとれていない。


 え?こんな一気に食べたのか?

 てっきり一口サイズぐらいかと思ってたんだけど。

 そして、頭に情報が流れてきた。

 

  __________________

  

  『生体変化』

   変化可能:ゴブリン

  __________________


 どうやらゴブリンへと変化が可能となったらしい。

 本能なのか、同時に変化の方法が感覚でわかった。

 もうこれは③、④を決行するしかない。

 最悪②で諦めていいと思っていたが、何とかなりそう。

 

 俺は、心の中で「変化、ゴブリン」と唱えた。


 瞬間身体が作り替えられていく感覚がした。

 目線が少し上がり、何もなかったところから足、手と体のパーツがそろっていく。

 顔ができていく感覚を最後に変化はとまったようだ。

 痛みやかゆみなどはなかったが、ぞわぞわするような変な感覚だった。

 なんであろうとこれで③も達成された。

あとは蛇を仕留めるだけだ。


 突如現れたゴブリン姿の俺に蛇は目を見開いて驚いていた。

そりゃそうだろう。誰だって何も無い空間から急に人が現れたらビビるに決まっている。

まぁ今の俺は人じゃないけど。


蛇は一瞬固まったがすぐに正気を取り戻したようで、ゴブリンを吐き出し逃走を開始した。

だが、そうはさせない。

俺はその場に落ちていたゴブリンのナイフを拾い、逃げる蛇を追いかける。

前世の俺と体格が大きく違うからか、それとも変身し体力が削られたのかはわからんないが少しクラっとする。

 最初はふらついたが、一応は人型だ。少し走ると大体はなれることができた。

 

 最初こそ蛇のほうが早く逃げていたが、俺が体に慣れてきたことや、蛇の体力がかなり減っていることもあり、もう目の前まできた。

 そしてル〇ンダイブの要領で蛇へと飛びかかる。

 身体に爪を突き立て、抑えることに成功し、慌ててナイフを突き立てた。


 「シャァァァ」

 

 蛇が叫びつつ抜け出そうと暴れもがく。

 なんて力だよ。態勢を立て直して何とか踏ん張る。

 そして、あの時蛇がゴブリンにやったみたいに何度も何度もナイフで突き、斬る。

 蛇は何とか逃げようとじたばたもがくが、体力の限界が近いのか先ほどまでの力は入っておらず、弱弱しい。

 とどめを刺そうとナイフを大きく振りかぶる。

 許せよ。


 「グガァァァァァァァ」


 叫びながら振り下ろす。

 ザクッ、そんな音が聞こえるほど深く突き刺さった。

 そして蛇はばたりと倒れこむ。

 しばらくはピクピクと痙攣していたが、それも静まり動かなくなった。

 

 「グオォォォォォォォ」


 歓喜の声を叫ぶ。

 あれ、そういや普通に声も出せるんだな。

 日本語のような発音はできないけど。

 いやーまじで成功しちゃったよ。

 がばがば作戦だったけど、なるようになるもんだな。

 安心からか疲れがどっと押し寄せてくる。

 眠いな、寝床も探さないと。

 まだまだ課題は山のようにあるけどとりあえず、蛇食ってみようか。

 改めて蛇を見てみる。

 大きさは実際には見たことないけど、たぶんアナコンダぐらい。

 刺し傷、切り傷で体のそこら中から血が流れている。

 ゴブリンとの戦闘のおかげで弱っていたとは言え、我ながらよく戦おうと思ったな。

 

 うーんどこから食べてやろうか。

 いまさらながらこれ生でたべるのか。

 ゴブリンに変化する前は食べるってよりかは直接腹に入るかんじだったし、何より焦っていたってこともあってあんまり気にならなかったけど...うーん日本人として文化的な最低限度の生活を送ってきた身としては何とも抵抗がある。

 けども、火をおこすってのも今の状況的に無理そう。

 我慢するしかないか。

 ゴブリンのナイフで蛇の腹を切り食べやすいようにする。

 いただきます

 蛇の肉を口に入れる。すると頭の中にまた情報が流れてくる。

 

 __________________

 

 『生体変化』

  変化可能:タナタロススネーク

 __________________

 

 どうやら変化可能になったらしいが、それどころじゃない。

 不味い。なんだこれ。

 少なくとも前世で食べてきたものの中では断トツに不味い。

 そういえばゴブリンになったときは味なんてしなかったな。

 というか不味いだけならまだいい。

 なんだか具合が悪くなってきた。

 そういやこいつ毒蛇だったよな。

 慌ててステータスを見てみる。

  __________________


 名前:null


 種族:ゴブリン


 能力値


 攻撃:20


 防御:11


 魔力:2


 魔防:11


 敏捷:35


 固有スキル:生体変化、鑑定

 

 状態異常:微毒

 ________________


 やはり毒にかかっている。

 うーん微毒だしこのままでもそのうち治る気がする。

 そういえばゴブリンになってから一度もステータスをみていなかった。

 どうやらステータスはあのゴブリンより若干低いもののおおよそ似通っている。

 そして固有スキルはそのままだ。

 ん?たしかあのゴブリンはスキルを持っていなったからスキルがないのはわかる。

 でももし蛇に変化したら引き継がれるのだろうか。

 あいつは毒耐性をもっていた。

 もしかしたらそれを利用して毒を治せるのではないだろうか。

 試してみよう。

 

 変化、タナタロススネーク

 

 再び身体が作り替えられていく。

 手が体にくっつき、足がつながっていく。

 やはりぞくぞくするような変な感じがする。

 これは当分慣れそうにない。

 そして身体が一メートルほど伸びたところで変化が終わった。


 さっそくステータスを見てみる。


  __________________


 名前:null


 種族:タナタロススネーク


 能力値


 攻撃:11


 防御:5


 魔力:2


 魔防:7


 敏捷:10


 固有スキル:生体変化、鑑解


 スキル:毒牙、毒耐性

 

 状態異常:(解)微毒

 ________________


 やはりそうだ。

 スキルは継承できる。

 微毒表示の前には解とついておりそのスキルが発動していることもわかる。

 その証拠に変身したときの怠さはあるものの、変身する前の体調の悪さは治っている。

 そして今回も元の蛇よりステータスが低い。 

 どうやらステータスは基本的に下がるようだ。

 

 一通りステータスを見終わって改めて身体を見てみるがほんとに蛇になってる。

 腕もなければ足もないので違和感しかない。

 これどうやって進むの。

 なんとなくジタバタすると少し進めたがこれは慣れそうにない。

 移動手段としては使えないだろう。

 そしてスキルの毒牙についてだが、任意で発動となっていた通り毒は自由に出せるらしい。

 動きが鈍いため戦闘で生かせるかはわからないが毒は重要な武器になるだろう。

 そもそも戦闘はできるだけ避けたいんだけど。


 とりあえずせっかく手に入れた食べ物だしもう少しこの蛇を食べたい。

 毒は無効化されることが分かったし一応安全ではあると思う。

 先ほど切り分けた蛇肉のかけらを飲み込む。

 不味い...?あれ、なんというかあまり味がしない。

 まったくおいしくはないのだがゴブリンだった時よりも全然いける。

 お腹にもまだまだ入りそうだしこのまま食べれそうなところは全部いくか?


 

 







ウマ娘のリリースがひたすらにうれしい。

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