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東のマジア  作者: 一律 残花
〈1人の少年と2つの炎〉
5/6

ギャングの拠点

「おや、リリー。どうしたんだい?」

「あの、これ。お爺ちゃんから。」

「手紙…、この前、通りで大騒ぎしていた、あの事件の子かい?」

「えぇ、そうみたいです。」

「そうか…。よし。魔法腕輪(マジアブレスレット)と教科書、それと授業で使うものは私が用意しよう。その他は用意してくれよ、」

「あの、手紙、読んで下さい、」

「?なになに……。

…!寮、の用意を?あの爺さんらしくない。」

「えぇ、これは私から。」

「何故だい?」

「あの、私、」

「仲間じゃないか、」

「でも、その…、やっぱり彼の目の色は黒いから…。」

「差別かい?君らしくないな、」

「そうじゃないですよ!わかってるでしょう…。」

「そうか…、仲良くすればいいのに。」

「しますとも、もちろん。ですけど、この世界も恐ろしいから。」

ここはゴッヅラインのど真ん中。ギャングの拠点だ。


「子供は逃し、そして、あの2人は自ら……。」


大きく息を吸う、そしてゆっくりと息を吐く。

怒っているのはギャングのボスだ。部下からはギャビンと呼ばれている。


「…………。」

「只今、全班で捜索を行っております…。」

「全班、捜索している、だと?」

「さ、さようで、ご、ございます。」

「直ちに、7班までの捜索を中断し、その7班は現在私達同様に捜索を行なっている政府の妨害をしろ。」

「ぼ、妨害、ですか?」

「先に見つけられたら困る。奴は宝だ。そうだろう?どれだけの魔力をかけていると思っているんだ。急げ!」

「は、はい!今すぐに、」


彼は返事をすると、指を鳴らし、彼はヒュンッ、という音と共に、一瞬で部屋から消えていった。


「キャス!キャス!!」

「お呼びでしょうか。」

「今日は君に癒されたい。すごく大変なことがあってな。」

「それはそれは…」

「ほら、こっちへ。」

「貴方様は、とても頑張っております。たまには休まれてはどうでしょう。」

「君とこうしていられるだけで、今は充分さ。」


彼には何人もの妻がいる。

そして、何人もの子供も。


ミッドベル6番通りの二件目の聞き込みを終えた、アブリーとバーミンが店を出た途端、2人は17人に囲まれた。

ギャングだ。


「おい、フェアじゃないなぁ、なぁ?バーミン」

「そうですね、アブリー。君達ギャングとやり合うつもりはない。通してくれませんか。」

「すまねぇな、アブリー。お前と俺の仲だ、お前とこんなかたちでやるのは俺だって嫌さ、」

「ギャングの生活はどうだ?ガリバーさんよ、」

「おいおい、前みたいにガルーニって呼んでくれても構わないんだぞ?」

「もうお前は仲間じゃない。そんな馴れ馴れしく呼ぶかよ、」

「そうか、それは残念だ、

…やれ。」


中心の男、ガリバーの指示と同時に17人は一気に様々な魔法で攻撃を始めた。

アブリーとバーミンは最初は順調にガードをしていくも疲れが出てきたのか、バーミンに一発攻撃が当たってしまった。

反撃をしたいものの攻撃の隙がない。

ギャングの1人の攻撃がガードに跳ね返り、となりの店の窓ガラスを割った。


「アブリー、さん、!っもう、耐えられま、せんっ!」

「くそっ、移動魔法を使って逃げるぞ!調査は中断だ!」


2人はそう言って指を鳴らし、本部へ戻っていった。


「くそ、なんなんだ、あいつら。」

「ギャング達もあの少年を捕まえるのに必死みたいですね。」

「しかも俺ら2人にあの数、なんだよ」

「腕をやられました。医務室に行ってきます。」

「そうか、だったらレンジオミル薬も取ってきてくれ。最近は歳のせいか、魔力の出が悪くてな、」

「わかりましたよ、」

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