ONLINE ASSASSINs 序章
現実なんかクソくらえ。
何もかもがうまくいく世界に行きたい・・・・。
ライトノベルを読みながら、俺はそう思っていた。
そんなすさんだ俺の目前には、「くそったれ!」と叫びたくなるようなラブラブ感充満中の文章があった
恥ずかしいのであまり言いたくないが、一度「二次元」ってやつに入ろうとも思ったね。
まあ結果は・・・・・・一発KO。
へへ・・・・何度だって這い上がってやるぜ。
しかしだ、何回やっても何回やっても、KO! KO!である。
おっと、傍から見たら痛くてしょうがないただの変人だな。
まあこんなこと考えてる俺だけど、普段は普通科の公立高校に通う生徒だ。
まあ、素行はあんまりよくないけどね。
紹介はここまでにして、俺は今やらなければいけないことがある。
それは、「担任の魔の手から逃げ出すこと」だ。
どうしてそこまで恐る?
とも思い考えるだろうが、俺は今提出課題をなんと30日連続で提出していないからだ。
捕まったら、殺されることは分かっている。
だけど、だけど、だけどおおおおおおおおおお!!
「ポンッ」
誰かが俺の肩に手を置いてきた。
怖々と、首のネジをギコギコ曲げてみる・・・・・・。
ハッハッハッ。
「担任」がにこやかに笑っているではないか。
「アスたん、せん・・せい」
担任のアスたんこと、姫乃明香がまるで全知全能の神の如き神々しさで笑っていた。
やばい。絶対にヤバイ。
すかさず死を悟った俺は、手に持っていたライトノベルを机の中にブチ込んで、下校を試みる・・。
その瞬間だった。ものすごい力で肩を掴まれ、
「フフフ・・・・今日こそは逃がさない・・・・・・。」
全知全能の神が、地獄の閻魔大王に成り代わった瞬間だった・・・・。
怖ぇえええええええええええええええええ。
「それとね、私はアスたんじゃなくて、姫乃明香先生って呼んでね。分かった?霧峰蒼哉君・・。」
担任の声音に降伏した俺は、机に座らされひたすら提出課題をやっていた。
夕暮れの教室でこんなことをやっている俺には、この先の試練をまだ知る由もなかった・・・・。