勇者、入城する!みた事もない綺麗なメイドお姉さまを目にして!
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「なに、お前が勇者だって? そんっな筋肉もねぇ身体でよくも勇者名乗れるなw」
「かえってママのおっぱいしゃぶってた方がいいんじゃないか!」
この下品極まりない連中は、城門の番兵。
初めての主要島、初めての王国帝宿、凄まじい人と物資運搬馬車などに圧倒されながら、登坂を幾つも曲がって(たぶん敵兵をまっすぐこさせない構造)、そこで目指すは僕らの王城、凄まじい巨岩壁に守られた、幾つもの尖塔を見せつけるアリアサン最大にして、外の世界レベルでも秀逸……最高防護陣を誇るという城塞都市国家の中枢がようやく見えて、
僕は思わず子供心をくすぐられて、一気に走って城門前まできた。
そして王様との謁見を申し込んで……
これだ。
「でも、僕は、勇者の印を持っています!」
その言葉に、番兵二人は顔を見合わせ、
こっちを向くので、皮のグローブを外してハイレグの紋章を見せた。
途端、番兵の目の色も変わる。
「おい、近衛兵団団長と、国王執務時間に伝えろ、また勇者が来たって、急げ!」
おっさん衛兵は若い衛兵に慌てて告げると、速攻ダッシュで王城への門を開けてダッシュで城にかけていった。
それからほどなく、彼ら二人に値踏みされるように見られながら。
「勇者様、少々お待ちを準備が整い次第――」
という台詞の間に先の若い番兵と煌びやかなマントをなびかせ、馬で掛けてくる初老の騎士がやってくる。
「お前が勇者の紋章を持つものか! こんな幼い顔つきのひょろいのが! 聞いた通りでびっくりじゃわい!」
目の前で下馬した初老騎士はそういい、顎髭をなでながらフルフェイスヘルムの中を覗かせた爺さんが、そういい。
もう一度手の甲のハイレグをみせると、うお、っと呻き。
「間違いなく勇者、神の与えた世救い人か。お前たち、構わない、彼を入れてさしあげろ。
勇者殿、馬に乗ってください、城に案内します。
が、その服では勇者と王の謁見にはふさわしくありません、伝統ある王と勇者の謁見衣類に着替えていただきます。まずはこちらへ」
と、僕を白馬に載せると、近衛隊団長さん?が歩いたまま馬の手綱をもち、城まで誘導、待ち構えていた、若いメイドのおねえさんたちに誘われて、
僕は個室に連れられて行くのだった。
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そして僕は――
「ああ、ん、ぐぅ、らめぇええええええええええええええええええええええええ!」
なんと嬉恥ずかし全身を、衣類付けたまま、あとで着替えるからどうでもいいんだって!
で、
もうもみくちゃ、オリーブオイルみたいな、細菌やバクテリアを城内に持ち込ませないよう体中を消毒という名の油ぎった指先が、
僕の行けないもしもし君やB地区以上戦線在り!
髪の毛も顔も、耳も、何もかもが指先で触られ――
「ああ、もうだめです、おねええええええええさまああああああああ! みないでええええええええええええええ! ぼきゅの恥ずかしい顔とこの状況でおっきな僕を、みないれええええええええええええええええ!」
と、周囲を幾人もの綺麗なメイドおねー様に囲まれて、
中には同い年くらいの見習いメイドちゃんまで、
僕の痴態を濃厚な眼差しで見つめて――
ぼくはむさくるしい騎士団のおっさんらの仕上がれ指先で地区Bをこねくりまわされたりもしたけれどおまたのもしもしくんもあなるくんもなでくりまわされたけどぼくはげんきです。
「あああああああああああああ、っ日いいいいいいいい!おっさんの皺くちゃ、ごつい、ほそい、いろいろあるけど、マジげろ吐きそうぎもぢわるいいいいいいいいいいいいいだじゅげれえええええええええええええ!
てか、きもい!」
そして、なんと黄金のブラと、アラビーなズボンダブダブ系を用意されて、これが僕の新しい勇者服なの?
どうみても女の子が奴隷になって着るダンサーの衣類ですよね!
「ああ、だめじゃ。この衣服では王様に不敬――いこーる、死だ!
勇者共でもあろうと。
この世界は見栄えが一番。
ファッキンな崇高な神の教えなんぞくそっくらえだ、そんな優秀な能力や服装みせつけられるくらいなら、魔王にぶっころされたほうがまだましだ!」
おっさん騎士は、頭がおかしい。
それにしても、ぼくの村の伝統衣装が全否定されちゃったよ、
本当にこんなの着て人前に出るんですか僕?




