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第8章 風の本棚ー虹待日和

年末、彼女から届いたメッセージ。

「私の今年一番良かった本は、児島青さんの『本なら売るほど』です」


タイトルは知っていたけれど、未読だったから、早速購入して、一気に読みふけってしまった。

人の心をつかむ物語、言葉。本が好きな登場人物の誰もが愛おしい、温かい物語だった。彼女らしい選択だと、心が温かくなった。


定年目前だったけれど退職して、残りの人生を短歌とともに生きようと決意した僕は、退職金で新しい歌集を自費出版することにした。自らの退路を断つために。


あの同窓会からちょうど一年、ついに新しい歌集の印刷が上がってくる。彼女との再会にインスピレーションを得て詠んだ短歌も、何首か収録している。


そんなときに、一緒に同窓会の幹事をした女性から、連絡があった。彼女がブックカフェをオープンするから、お祝いの花を贈って欲しいと。

了解した旨と、新しい歌集を一緒に贈りたいと返信をした。


数日後、正式なオープン日と住所などの情報が届き、僕は花を手配した。彼女に似合いそうな白や薄紅色や薄紫色の上品で華やかなアレンジメント。


そして、新しい歌集『虹待日和』の謹呈本の郵送を手配した。この歌集の感想を彼女が聞かせてくれることを、ひそかに期待しながら。



舞い踊れ 風に吹かれて 言の葉よ

夢よ希望よ 我も彼もと


次でエピローグです。続けて投稿します。

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