恋、或いは死
去年の冬、その日の朝。窓枠に霜が降りていました。
開けるとパリパリ音を立てて、氷屑が落ちていきました。2つある窓を両方開けると、氷点下の風が部屋を通り抜けるのです。私はその頃毎日の楽しみの1つに、その芯の入るような冬の空気を入れていました。
私はいつも6時に起きて学校に行くのですが、今日は10分寝坊してしまっていたので少し準備を急がないといけないと、うつらうつら考えながら車の上に積もる雪をちらっと見ました。
片方の窓を開け、もう片方の窓のサッシに手をかけた時、目が合いました。
私の物語はこれで終わりです。