夜(随筆)
夜というのはいささか暗いものであるし、温かいものでもある。
暗い物質にポツポツと明かりがあるだけで、気持ちが温かくなる。
けれど、それはだれかがいる、何かが活動している、と感じて安心
しているからではないかと時々思うのである。
なんていっているうちは本当の夜を私は知らないのかもしれない。
文字数が足らないか。夜は足らないことがある。楽しい時間がある時は。
苦しい夜はすぐにでも明けてほしい。それでも人それぞれ眠れぬ夜も
あるだろう。
なんていってるうちにビールで開いた私の毛細血管は夜の冷たさで
ゆっくり閉じるのであった。