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夕暮れが迫る  作者: 井藤 莉子
2、魔法学園
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入学式前の頭痛の種

「やっぱりカルミュス様はどんな色でも似合いますわ。」

「本当に、どれもお似合いで選べそうもございません。」


私は今、魔法学園の制服選びをしている。

本来ならローブと呼ばれるもの一種類しかない。しかし貴族ではその制服に家紋をつけ、中に様々な洋服を着込む。

夏場に暑くなってくるとローブを脱ぐという本末転倒な事をする。

私にとっては無駄なことだけど回りの人たちにとっては私を着飾る事が何よりも大切な事だった。


「私としては何でもいいのだけれど。」

「まあ、お嬢様!そんなこと言わないで下さいませ。今でこそ伯爵家でございますが他所の伯爵家とは伝統も財産も功績も違いますわ。」


リッテル以外の侍女は常にそう言ったことを言う。そうしていつも最後には


「お嬢様が侯爵や公爵家の方とご婚姻を結ばれれば侯爵に位が上がります。ほぼ確実にそうですわ。そのためにも魔法学園では旦那様となるような方を選ばなければなりません。この制服選びはなかなか重要ですわ。もっと気合いをいれてください。」


私は魔法学園に婿探しをしにいくわけじゃない。

普通の令嬢ならば確かに魔法学園は婿探しの場となることが多い。

私は、跡取りとして卒業後結婚するまで文官として働くことになる。

そのための知識と、人脈作りのために魔法学園にいくのだ。

ほとんどの同世代の子息達と同じ理由だ。


まあ、これをいってもまたどうせ同じことを言われて終わりになってしまうので心のなかに止めておき


「なら、最低限必要な枚数を色ちがいで持っていけばいいでしょう。回りの様子を見て着るときに選べばいいのでしょう。」


そういっていまだに悩んでいる侍女達を動かした。

学園に連れていける侍女は1人。本当ならリッテルを連れていきたいのだが年齢が近い者と決まっている。

連れていくのはリッテルの姪にあたる新人の侍女。私より1つ年上で半年前に屋敷に来たばかりだ。

いまはとにかく最低限出来るようになるように指導を受けていて後3ヶ月で入学なのに間に合うか分からないと言われている。


「アンジェリーナにしっかり指導しておきます。入学が楽しみですわ。」


本当にいま、私の回りにいる侍女は頭痛の種になっている。


「本当にどうにかしなくてはね。」

「お嬢様、なにかおっしゃいましたか?」

「いいえ、早く会計を済ませて。午後からは授業があるのよ。」

「はい、かしこまりました。」

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