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夕暮れが迫る  作者: 井藤 莉子
2、魔法学園
18/40

嫌な視線

お父様から返事が届いたのは三日後の事だった。

要約すると仕方がないが二人の毒牙にひっかからないように。というのとが私が書いた三倍の量の紙で届いた。

これは本気で懸念している。下手なことしてしまわないように気を付けなければ。

それに、最近は別の心配事も出てきていてなかなかゆっくりすることが出来ない。


「また、来るのかしら」

「恐らくそうなるだろうと思われます。如何しますか?」

「まだ始まったばかりだし一週間は様子見ね。」

「しかしそれでは、危険かと」

「大丈夫よ。私がSクラスに入ると決まってからこうなるとは思っていたから。多少は対策をしてあるの。まあ、こんなに早くあらわれるとは思ってもいなかったけれど。」

「やはり、王子殿下達とグループを組むことが決まったから表面化したのですよね。」


私を今悩ませているもの。それは令嬢達による嫌がらせだった。

私がSクラスにはいることが決まってからそうなるかだろうとは思っていたしジョージ殿下が同じクラスとなると先輩達からも睨まれるだろうとは思っていた。

しかし予想と違ったのはジョージ殿下とセシル様と一緒の班になると決まったこと。

回りから見たら私が二人と急速に仲良くなっていってるように思うだろうし、もしかしてそこで、気に入られたら婚約者となるかもしれない、いや、可能性はかなり高い!!みたいなことだと思う。


「今のところ気にしなければ実害がないからほおっておいて。直接手出ししてきたら対応を。」

「かしこまりました。お茶をいれてまいりますね。」


今のところの被害と言ったら無視されたり女性たちの社交を出来ないようにされているくらいだろうか。


「たかだか学園内の派閥なんて興味もないわ。」


将来的には恐らく関係してくるがアンジェリーナからの情報だと今出来ている派閥は社交界での親の派閥や家の系譜とは関係ないものになっていて卒業後はあまり関係なくなったりすることが多いようだ。

…一体アンジェリーナは何処からそんな情報を仕入れて来るのか、ただのどじっ子側仕えでは内容な気がする。


「きゃあ!!」


アンジェリーナの悲鳴と共になにか陶器が割れた音がした。

これで入学してから五つ目のカップが割れた事になる。

こうなることを見越してそんなに高くないティーセットを持ってきておいて良かったとつくづく思う。


「アンジェリーナ、怪我はないかしら?」

「はい、大丈夫です。カルミュスお嬢様…大変申し訳ないのですがカップがのこり3個となってしまいまして…」

「手紙で頼んでおくわ。もうそろそろ慣れそうかしら」

「もう三日もあれば…」

「十個くらい頼んでおこうかしら…」

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