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夕暮れが迫る  作者: 井藤 莉子
2、魔法学園
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入学式と王子閣下

私と同じ歳の王子は第一王子で公の場では王子閣下、皇太子と呼ばれる。

しかし、国王夫妻に子供はは王子が一人と王女が三人で後継者争いが発生しない。

貴族は女性でも後継者になれるが王族は男性のみ。それは王族のおこなう神事が関係しているらしいが貴族には詳しくは教えられていない。


「お嬢様、此方がお嬢様のお部屋のようです。」


女子寮に入ってもまだ私の頭のなかを占めるのはこれからの身の振り方だ。

王子の婚約者は確実に皇太子妃として扱われる。

伯爵の後継者とは両立できない。だから王子に近づかない事が第一。


「なら、公爵家の次男もいたわね。その方と仲良くなって人脈を広げる事が大切かしら。」

「お嬢様?」

「アンジェリーナなんでもないわ。気にしないで。あと、一応魔法学園では私の事はカルミュスお嬢様と呼びなさい。お嬢様だけだとこの魔法学園に何十人もいるわ。」

「ああ、よく考えてみたらそうですね、かしこまりました。カルミュスお嬢様、お荷物の片付けが終わりましたが如何ですか。」

「まあ、良いでしょう。お茶を入れてちょうだい。」

「はい。」


入学式まであと1の時くらいだ。

そう言えば夢の中の世界では1の時の半分の時間を一時間とよんでいた。まだこの世界には時計というものがとても高価で貴族でも家には置いておけない。作るのに莫大なお金がかかるから王宮にある時計で時間をはかって特殊魔法で国に響き渡らせる。

どうにかならないかしら。今まで不便とは思ってなかったが夢の中の世界を考えると時間を細かく決めることが出来るのであれば今よりも予定を組んだり面会予約も簡単にできる。

技術者を育成するのが先になるかしら。それとも理論を先に…


「お嬢様。お茶が冷めてしまいます。お茶請けはクッキーでございますわ。」

「ええ、ありがとう。」


うっかりまた思考の渦に入り込んでしまった。

時間のことなんて今考える事ではない。


「あら、アンジェリーナお茶の入れかたが上手くなったわ。美味しい。」

「ありがとうございます。リッテルより昨日集中的に教えて頂いたのですわ。魔法学園ではクラスの皆様を呼んでお茶会をする事もあるとお聞きしましたので。」

「そうね、お茶会もしなければね。その前にクラスにどのくらい女の子がいるのかしら。貴族クラスαなんて王宮で招来働くことを目的とした公爵、侯爵、伯爵家の者が選ばれると聞いているわ。婚約者を見極めに来ている女の子がおおいなかで私は異色だもの。」

「そうですね、そう考えるとあまり居ないかもしれませんが先輩にも居ないわけではございませんわ。そういった方々と緒話になることもあるかもしれませんし。」


アンジェリーナと話していると鐘が鳴った。

入学式が行われる講堂に移動だ。

そして、クラスメイトとも初対面になる。

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