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左右の丘より関羽、張飛の部隊が闇の軍勢に弓を射かける。
「ぬぅ!伏兵か!だが黒気の軍勢は無限だ!闇よ我を守れ!」
張宝が呪文を唱えると周囲に黒い霧が集まり新たな軍勢が姿を現す。
「今だっ!」
合図とともに左右から家畜の血が入った袋が大量に投げ入れられると、あっという間に闇の軍勢はただの呪符人形となってひらひらと地面に舞い落ちたのであった。
そしてそれと同時に雷雨も風も収まる。
「なっなんだと!た、太平要術が……そ、そんなばかなっ!」
「太平要術破れたり!それっ張宝を捕えろ!」
「お、おのれーー!」
太平要術を封じられ、動揺した賊軍に関羽、張飛、そして玄徳と朱雋が一斉攻撃を仕掛ける。




