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「な、なんだこいつら?霧の中からだけにきりがねぇ!」
「くだらないことを言ってないで兄者を守れ!」
「くっ!退け!全軍撤退だ!」
義勇軍は大混乱に陥いって大敗を喫することとなってしまったのである。
「話には聞いていたが……あれが太平要術か……」
「これでは手の打ちようがありませぬな。」
「無限に現われる化け物相手じゃ俺だって無理だぜ」
「朱雋殿、ここはいったん退いて策を練り直しましょう」
「うむ、そうするしかなかろう……」
朱雋は軍を後退させ張宝の妖術への対策を練ることにした。




