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ある時、橋玄と言う人は曹操をこう絶賛した。
「天下に将の器のあるものは多くいて世に埋もれていると言う。そうだ、君こそまさにその一人なのだ!」
何ギョウ(かぎょう)という南陽郡の政治家は曹操を見てこう言った。
「漢室にもはや有能な将などいない!天下を治めるのはこの人になるのではないだろうか?」
汝南郡の有名な人物評論家で許劭と言う人がいて、ある時、曹操がその人の下を訪れ、「先生、私はどんな人物かね?」と聞いたことがあった。
その時、許劭は答えを濁して渋っていたが、再度問われるとこう言ったという。
「そなたは……非常に有能だ、官職に付けばその才能を活かされるであろう。しかし……乱世にあっては奸雄(かんゆう【悪い英雄】)となる恐るべき人物なり。」
「奸雄……面白い!私は奸雄か」
曹操はそれを聞くと不敵な笑いを浮かべて大喜びしたのだそうだ。




