三国志演義

第一章「三豪傑が桃園の下で義を誓い、初めて賊を討つ」

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国内ではまさにそれを象徴するかのような出来事が次々と起きていました。

建寧（けんねい）二年【169年】四月には、帝が温徳殿（おんとくでん）にて玉座に座ろうとしたその瞬間、突然殿内に強風が吹き荒れ一匹の不吉な大蛇がどこからともなく現れると、殿内を上へ下へと這い回り、貴様の座る席はない、と言わんばかりにその玉座の上でとぐろを巻き、その日、外では落雷、大雨、さらには霰（あられ）に雹（ひょう）が一晩中降り注いで建物を破壊するという出来事がありました。

帝は驚き倒れ、官吏たちは皆助けを求めて逃げ惑ったといいます。