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ルシファー  作者: tanahiro2010


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第12話

ミカエル視点ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


涙が溢れる。こんな最後は嫌だと。

だけど、私は殺される。

そのことを理解した瞬間、走馬灯のようなものが見え始めた。


⭐︎⭐︎⭐︎ ⭐︎⭐︎⭐︎ ⭐︎⭐︎⭐︎


私は昔、ルシファーのことが大っ嫌いだった。

天使としてうまれたくせに、権能も使えずずっとウジウジしている天使の恥晒しと、私は本気でそう思っていた。

それでなくとも無駄にプライドの高い私は、そんな恥晒しが近所に住んでいるという事実だけで、もう彼を《《殺してしまいそう》》なほどに敵視していた。


そんな醜悪な感情を抱いた私は、彼に決闘を申し込んだ。

正々堂々、武力を持ってしての決闘。勝利条件は相手を気絶させること。

そして、その試合中の攻撃では《《殺してしまっても罪に問わない》》という、特別ルールが定められていた。

まぁ、この時の私はこのルールを使って殺してしまう気でいたわけだ。この後すぐ、自身のその意気込みが最も簡単打ち破られるとは知らずに。


⭐︎⭐︎⭐︎ ⭐︎⭐︎⭐︎ ⭐︎⭐︎⭐︎


私がルシファーと戦ってみて、真っ先に思ったのは「強い」、ただその一言だった。

どれだけ空間を掘削しようとも、一瞬で掘削範囲内から飛び出し私に殴りかかってくる。


「ふははっ!君、弱いねぇ!!あそこまで意気揚々と決闘申し込んできたんだからもっと骨のある強いやつかと思っていたよ!」


狂ったような笑みを浮かべて、私にとっては一撃一撃が《《即死級》》の拳を軽々と振るいながら彼は言う。

今、攻撃に当たるそうになって理解した。彼はこれでもまだ《《手加減していると》》。

何よこの強さ、、、権能が使えないんじゃなかったの?と、そんな疑問を浮かべながら、私の中で彼の評価はすでに「天使の恥晒し」から「権能の使えない強者」に変化しかけていた。

というか、普通おかしいからね?流石に今は私も権能の扱いが上達しているからルシファーに負けることはないといえどこの頃から権能なしで【空間操作】の権能相手に善戦どころか圧勝してるなんてほんと、狂ってるとしか言いようがない。てか彼、自己評価がクソ低いだけで多分本気出せば現代最強の《《私と互角には戦えるし》》。


まぁ、彼がおかしいのはもういつものことだから置いておこう。

私の印象に残っているのはこの後だ。


「ーーはぁ、もう飽きたよ。正直言って君弱すぎ。それじゃぁね」


そんな言葉を最後聞いた瞬間私の首に衝撃が走り、次私が目覚めたのは病院の中だった。


あ、ルシファーが戦闘時に性格変わるのはなんかギャップがすごかったと言っておこう。

⭐︎⭐︎⭐︎ ⭐︎⭐︎⭐︎ ⭐︎⭐︎⭐︎


あのようなことがあってから、私は必死に鍛錬した。

体も鍛えたし、権能の使い方だって学んだ。

身体面でルシファーに勝てることはなくども、権能込みでは天使最強になることだってできた。

全力で鍛えてると言うのに、身体面では《《本気のルシファー》》の足元にも及ばない。

だからこそ、ルシファーがこれまでどれだけ努力をしてきたかを理解した。《《自身では想像もできないことを理解した》》。


それを理解してからだろう。私は妙にルシファーのことが気になり始めた。

現代最強の私がどれだけ努力しようとも追いつけない、そんな努力をするための原動力は何か、なぜ権能が使えずともそこまで荒れずにいられるのか。

気になって気になって仕方がなくなったから、私は彼に近づき、観察することにした。




観察を始めて一年くらい経ったころ、私は理解した。

ルシファーが努力を続けられる理由、それは「面白いから」。

理解した瞬間、寒気がした。

ほぼ四六時中一緒にいたからこそわかる、彼の努力の異質さが。

常人では1分で音を上げるような訓練も、彼は軽く笑顔でこなす。

そんな訓練を「面白い」と言う理由だけで続けるのは、私には絶対無理だと、そう理解したから。てか多分同じことを続けたら1日で死ぬ自信があるね。


でも、私はそんな努力ができる彼を好ましく思い始めた。

これでも天界で私は二番目の身体能力を誇る。そんな私が、権能なしなら唯一私を打ち倒せるであろう男に好意を寄せることは別におかしくないだろう?

だけど、私のこの想いは日に日に増幅していった。それこそ、「自分のものにしてしまいたい」と思うほどに。



そして今日、彼は私と共に熾天使へ昇格した。

彼は身体能力だけで熾天使へ昇格した。

これがどれだけすごいことか、彼はあまり理解していないだろう。


「あぁ、欲しい、、、」


思わず口からこぼれる。

だけど、そう思わずにはいられない。

私は彼が好きだ。それこそーー




ーー彼をコロしまいたいほどに


この、歪んだ感情を彼に見せることはない。

この欲望を叶えることはない。私は今までそう思っていたのにーー



ーー私は今、《《ルシファーを刺したその剣で》》、《《自身の首を切ろうとしていた》》。


「どう、、、して」


ルシファーがか弱い声で尋ねる。

けれど私は答えない。《《答えられない》》。


ーーなぜなら私は、すでに体を乗っ取られているから。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


今回はミカエル視点でお送りしました。

どう?ミカエルの歪んだ愛どう思った?

僕は自分の表現力が乏しくて「薄っぺらいなぁ」って思った。

アドバイスプリーズ


多分ね、次回はルシファーくん視点で通常営業すると思うよ。

今思いつきで新作描いてるからもしかしたらそっちの更新になるかも。

ちなみに猫さんは知ってるまおーさまの小説に影響を受けた作品となります。

まだいつ公開するかはわからんがぜひ効果したらみてってくれよな!

主人公、だいぶ悪役っぽくする予定だから!


星、ハート、コメント、作品フォローお願いします!!

それが僕のモチベになります!!

もしかしたら更新速度が上がるかも???


できたらギフトともくれたら嬉しいです(ボソッ

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