僕のすべてが解放された世界!「メルアカ王国」編3話
男の指示通りに降り立つとそこは王国ではなかった。いうなれば廃人の巣窟とでも名付けよう
これがシランド王国の第一印象はだった。
「今日からここがお前達の国となる。死ぬまでしっかりと働けよ。」
そう言い放ち立ち去る男を見た時絶句した。
男が向かった方向にはゴキブリに近い形をした生き物がいたからだ。
「なんだこいつ」
言葉を発した時、僕の頭の中では自分が乗っていた時の記憶を思い返していた。
確か何かに乗っていたような・・・
そのとき自分に向けて話しかけてきた声に気づいた。
「さてまたここから始まるのか、これも何かの縁だなよろしく同胞よ。」と、若い男が明るく言った。
声の主はさっきまで一緒にいた男だ。
「あっ、うん。よろしく。えっと・・・」と言いかけ自己紹介をしていないことに気づき、
「僕の名前は加賀美成矢です。」あなたの名前は・・・と、言いかけたとき男の表情が変わった。
「・・・加賀美成矢だと・・・」
そう言い放つと男は口を閉じてしまった。
が、男の表情を見たとき僕は悟った。この男は恐怖しているということに。
なぜわかったか。それは学校で怒られているときの友達の表情に似ていたからだ。
逆らってはいけない。という感情が表情として表していたのだろう。
つまりこの男は僕に恐怖の感情を抱いているとの結論に至る。
ここで沈黙し続けてはいけないと思い、
「どうかしたんですか」と話しかけてみた。
すると男はしばらく間を開けた後口を開いて
「5家天家様ですね。」と、男は返答した。
続けて「なぜここに居るんですか。私から何を奪うのですか、残り3つの私から」
そう言い放つと男は僕から距離をとり今にも殺してやろうかという視線を放った。
「ちょっとまってください。僕はあなたから何も奪う気はないし5家天家というのも知りません。」
ここで敵対するわけにはいけない。ここで敵対してしまったら一人になってしまう。
この世界について何も知らない僕にとって一人になるのは得策ではない。
この男から情報を聞き出すのが一番なのだ。
そのためにもこの場は押さえないと・・・
「とにかく僕はあなたから何も奪わない。信じてください。」
情けない。もっとうまく落ち着かせる説明が出来たはずなのに自分にはこんな言葉しか出てこない。
「信じてほしい・・・か」
男の表情は何かを思い詰めている様に見えた。
仕方ない。この男に勝つイメージが持てない以上勝ち目は皆無だろう。
ここで殺される訳にはいかない。逃げよう。そう考えていたとき、
男が口を開いた。
「わかった。なら保険をかけさせろそしたら信じてやる。」
なんとありがたい言葉だ。僕はほっとして男に話しかけた。
「信じてくれてありがとう。それで保険とはなんなんだい。」
と聞くと男は、「人を殺す手伝いをしろ」と笑顔で言った。
「人を殺す・・・」
それはまだ20代の僕にとって衝撃な言葉だった。
人を殺す・・・頭で繰り返しこの言葉をリピート再生した後
「誰を殺せばいいの」と男に尋ねた。
すると男は
「シランド王国観察員だ」といった。
「殺してどうする。」と、訪ねると、
「ここから、この国から脱北する」
と、男が言い放つと一人の男が近づいてきて居ることに気づいた。
「こいつの着ている服が観察員の奴らだ。」
と男がいうと、
続きはお互い生きていたら一週間後に作戦を話すというのを最期に
僕らは観察員によって別々の場所へ連れて行かれた




