ヘルプ!!
今、ライルとルイスは二人で埋められている者達を探し歩いている。
コムリからの手紙には細かな位置までは書かれていなかったからだ。
「ライル様、私の隊員達はそんなに弱いのでしょうか?」
ルイスはライルの横を歩きながら暗い表情で訊いてきた。
「う~ん…………単に手紙を寄越した奴隷達が強いんじゃないかな?」
何しろライルが贈血のスキルを使った奴隷達だ。
普通の騎士より強くなっていても不思議でもなく、本人達は自覚さえしてなかったのだろう。
「我が隊はライル様方をお守り出来るでしょうか?」
騎士の存在理由は大切な人を護れるかに尽きるのでルイスはライルに訊いてきたのだろう。
訊かれたライルは「無理だろうね。逆に俺や姫達が騎士達を護る事になるんじゃない?」
ライルは笑ってはダメだと思いつつも笑って応えた。
「それって、私達が居る意味が無いのでは?」
「いや、人が増えて以前より楽しいよ?」
ライルは励まそうと思い言ったが、警備要員とすらも思われていないと分かったルイスには逆効果だった。
そのように二人は話ながら、隊員の捜索をして行った。
結果、騎士達の殆どはサザミールで見付かったが、隣町で埋められていた者も中にはいた。
どうやらほぼ倒したその場で埋めていたらしい…………
その騎士達の横には立て看板で《女を拐っていた誘拐団です!食べ物を与えないで下さい》との注意書もしてあった。
まるで動物園である。
その為、誰が始めに埋められたか痩せかたを見れば一目瞭然だった。
痩せているだけならまだ良い方で、石を投げられた跡や髪がアート化している者や顔に落書きされている者までいた。
その様子を見たルイスはうつむいていたが、ライルはテレビアニメでしか御目にかかれないと思っていた状況が目の前にあり、
『こんな事って本当にあるんだなぁ~』と感慨深く思っていた。
そうしてモグラとなっていた騎士を全員助け出し、商館に連れ帰ったライル達だったが、騎士達は女を見ると怯え部屋に引き込もってしまった。
「ライル様…………」
「ルイス…………」
二人は見詰め合う。
「私はどうしたら良いでしょうか?」ルイスは涙声で言ってくる。
「俺がなんとかする!」
ライルの奴隷でこうなってしまったのでライルは責任を感じていた。
今の二人を事情を知らない者が見ていたら勘違いしてしまうような雰囲気だった。
そこへ、、、
「ライル様!!」
怒りをみなぎらせ双子姫達が近寄ってきた!!
「私達が苦しんでいるのに、隊長と出掛けたと思ったら」とミューラ
「帰ってくるなり見詰め合っているなんて…………」とラミル
【私達は何なのですか?】と叫ぶのは奴隷達だった。
「誤解だよ!!」とライルは慌てて言うが、女達は逆上してしまっているためライルの声が届いてなかった。
「さらには、あんなに男の奴隷まで連れ込むなんて!!」
この言葉にある通り、痩せ衰え、肌着しか着ていない男達は奴隷同然の姿だった。
女達の叫びはまだまだ続いている………………
「ライル様は節操が無さすぎます!!」
「お世継ぎの義務が無くなったら男に走るなんて!!」
「あんまりです!!」
既にライルは誰が何を言っているのか数が多すぎて分からなくなっていた……………
困ったライルは思わず隣にいるルイスに〈助けて!〉と視線を投げ掛けるがこの事がさらに火に油を注ぐ結果になっていく。




