サザミールへ出発
今、ライルは奴隷達の馬車内で大人しく監禁されている。
ライルには抜け出すなど容易いがサザミールに着いて呪術師に会えば疑いが晴れるだろうと考えたからだ。
そして、サザミールに戻るため出発しようとするが、ライルが育てた馬達はライルが指示を出さなければ思うように動いてくれないので、ライルは自分が奴隷達の馬車に乗って先行する形で移動する事にした。
その様子を見て
「ライル様、姫達を置いていかれる積もりですか?」
取り付かれてないと考えている奴隷コムリはライルに問う。
他の奴隷三人は半信半疑だが、ライルとコムリ側という感じだ。
「馬は勝手に俺に付いてくるから大丈夫だよ」
前回は危険が無くなって迎えに来るまで待機の指示を出していた。
その為、馬達はライルが戻って来ると信頼し追って来なかったのだ。
今回は既に付いてくるようにと指示を出している。
それより、姫達の事が問題だとライルは思っていた。
姫達はライルがガイエルに諭され考えを改めただけなのに取り付かれたと勘違いしてしまったからだった。
それは馬達がライルに従っているのを見ても変わらなかった。
姫達は奴隷紋もなく何の結び付きが無い為にライルの心構えの変化に気付けなかったのだろうか?
姫達に奴隷紋は付けられない、なら愛を与え深く刻み込むしか無さそうだ。
『いよいよ覚悟の時が来たな』とライルは決心する。
《それ、普通は女性が思う事だから!!》
と思わずガイエルからの突っ込みがライルに入るのだった…………




