奴隷の幸せ
朝が来た。
ライルは分かっていた。
残してきた姫達は馬車が動かず動きが取れないまま夜営を強いられていた事を…………
どう話すべきか考えていると、
マーメイドのメーリンが「大丈夫だと思いますよ。男性が美しい奴隷を集めに熱意を燃やすのは常識で当然ですから」
『コレクション感覚か‼』とライル。
犬獣人のシャムが「当然だよ~」と相槌を入れ、
ミミルが構ってと抱き付いて来る。
猫獣人のコムリはまだ眠そうだ。
メーリン「多くの女性を纏められるのは強い男の証でもあります。」
シャム「だから、心配ないよ!」
ミミル「撫でて!」
コムリはどうかなと見てみると寝てました!!
コムリには再度起きてもらい宿を出る。
又直ぐにサザミールには戻って来るので、
奴隷達は奴隷商の所で預かって貰おうと商館に向かって歩いて行った。
段々商館に近付くにつれて、奴隷達が騒ぎだしてきた!?
足を止めて振り返るライル。
すると…………
あんなに明るく話していた奴隷達がビクビクと挙動不審になっていた。
「どうしたの?」ライルが問うと、
コムリが「ライル様、やはり私達を売るつもりですか?」と初めて見るような表情で言って来た。
「売らないよ。預かって貰うだけだよ。」
メーリンは「それって方便ですよね?」
シャム「だから、昨日寝なかったんだ~」
いつも側に居たミミルは三人の影に隠れていた。
彼女達が奴隷である事を頭に入れていなかったライルは後悔した。
姫達には身を慎む事が誠実さの表れと思われたかも知れないが、
奴隷達に対しては、そうではなく『俺の物だ!!』と主張する位じゃないと安心を与えられなかったのだ。
だから、ミミルは抱き付いて来たり、撫でて!
とおねだりしていたのだ。
女奴隷の傷物は価値が下がり、子を産んだらさらに価値がなくなる。
売値が余り付かなく売るより子育てに使う方が良い風になる。
そのため、奴隷から見れば子を産めば売られないという安心保証が手にはいる。
そのため、奴隷の幸せが旦那様の子供を産んで育てる事というのは一理有るのだった。
奴隷達に何をどう伝えれば良いのか分からないまま黙っていると…………
コムリが「ライル様は難しく考えすぎです。普通に自然体で居れば良いんです。」と助言してくれた。
「普通って?」
メーリンが「奴隷に対して我慢する必要はありません。」
シャムは「カモン!オッケ~ベイビーだよ。」
ミミルが「ライル様と私の子供欲しいです。」
数秒思いを巡らしたアルが
「ヨシ!宿に戻って頑張ってみるか!?」と言うと
奴隷達は「はい!!」と嬉しそうに返事をしたのだった。




