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声
声が聞こえていたんだ。
近いか遠いか分からないけど確かに聞こえたんだ。
それは昔の友達の声か。
それとも今隣に居る他人のしゃべり声か。
どちらでも構わないけど、もう、どうしようもないんだよ。
もう戻れやしないんだ。
ねえ、わかってるんでしょ。
わかっててそんなこと言うんでしょ。
いまさらの言葉なんて何の意味があるのさ。
いらないでしょう。
繰り返し言うのは馬鹿の一つ覚えだから。
それしか言えないなんてさびしいのはどっちだ。
それでもさびしい奴を見つけたいのは自分だけがさびしい奴って思われたくないからなんでしょう。
そんな行為にどんな意味を見出して生きていくんだろうね。
声を否定して偉そうに踏ん反り返る。
そんな行為に吐き気を抑えきれない。
否定しか出来ないそんなら
もう終わらせたい