炎る日差しに立ち込める暗雲 Ⅰ
タイトル少し変更になるかもです。
(前編~とか Ⅰ とか)
「アンニーナ!着いたよ!」
ナタン王子が車内で熟睡じゅくすいしている私を起こしてくれた。
「あっ、すぅみません」
私は、目をこすり少し寝ぼけながらお礼をいう。
「そんなに眠いんだったら、こう抱き上げて部屋まで連れていくけど」
といいながらナタン王子がお姫様抱っこのジェスチャーをしている。
「ばかもの。王宮でそんな事をしたがよからぬ噂が立つだろう。アンニーナの立場も考えなさい」
カロル王女がナタン王子のおでこを小さくこ・つ・き・ながら注意をしていた。
「アンニーナ様!お疲れさまでした!」
エントランスにはユーリアとモリーさんが待機してくれていた。
「じゃあ、途中まで私達と一緒に戻ろうか」
カロル王女のアイデアで私達三人は討伐とうばつについてさらに質問したり違う魔物についての説明もしてくれた。
「倒した分の報酬についてはまた、明日以降話し合おう。アンニーナも中々の戦果をあげてくれたからね」
「そんなことないですよ!それでは今日はお疲れさまでした。」
「アンニーナかっこよかったよ!お疲れ!」
「じゃあ、また明日!おつされさん」
私の挨拶にナタン王子とカロル王女が答えるとそれぞれの部屋に戻った。
「アンニーナ様!お疲れ様です!」
バレリアも心配していた様子で私を見ると安心した表情をしていた。
「さあさあ、先に入浴してください。すでに準備はできていますからね。そして、今日もお部屋での夕食となっています」
「ただいま、バレリア。じゃあ、先に入っちゃうわ」
さすがに一日潮風に当たっていたようなものだったのでベトついているような気がしてすぐにお風呂に入った。きっもちいいぃ~!
お風呂から出ると、部屋着に近いものを渡されてそのまま夕食を頂いた。
お昼からダラダラ食べていたのでそれほど量は入らなかったけどゆっくり食べれて少し気持ちが落ち着いた。
「やっぱり、気づかれしていたのかも~。」
「そうですね。魔物討伐の後に住民の方の有志ゆうしによる打ち上げも参加されたのですよね。本当にお疲れさまでした。」
と言いながらがバレリアは私の好きな飲み物を出してくれた。
「わ~。ありがとう!この飲み物口当たりがスッキリしてて好きなんだよね」
バレリアの心遣いに感謝しながら飲み切ると私は、カロル王女が別れ際に提案していた報奨金の事を思い出した。
「あれ、断らないといけないな~。」
基本的に、私はこの国にお世話になっているのでどのような案件であれ基本的に金銭の授受はやめてねと父親国王に言われていたのを思い出した。
「明日会う前にメリーディエースの稟議りんぎが下りていると返金の手続きとか大変そうだから早めに伝えないといけないか・・・。」
「アンニーナ様、どうかされましたか」
私の独り言の内容が気になったバレリアが確認してきたのでカロル王女との別れ際に言われた言葉を伝えると
「そうですね。文官の仕事回りは私の担当ではないのでなんとも言えませんが、ユーリアに言づけさせますか・・・。」
「・・・。」
バレリアは自分で提案したのに少し間が開いた。
私も一瞬判断するのをためらってしまった。ごめん、ユーリア
「自分で伝えてくるわ。モリーさんってまだ仕事中かな?」
「そうですに、モリーさんが空いているかをユーリアに確認してもらいましょう」
「そうしてもらえる?」
さすがに夜も深くなっているので自分の傍仕えだけでメリーディエースの王族の部屋に行くのは気が引けたのでモリーさんに付き添ってもらうことにした。
「アンニーナ様!モリーさんを連れてきましたよ!」
ユーリアの話によると確認だけのつもりだ〝だったら一緒に行きましょう〟と言ってくれたようだった。
助かります!!
「アンニーナ様、さっそくお連れしてよろしいですか」
「あっ、はい。お願いします」
カロル王女の部屋に案内してもらい、そのまま取り次いでもらっていると
「アンニーナ様、申し訳ございません。カロル王女はただいま部屋にいらっしゃらないみたいです。」
「そうなんですか・・・。」
私は困ったなと思ったが、夜も遅いのでやはり明日伝える事にしようと思いそのままモリーさんに申し訳ないけど私の部屋まで一緒に戻ってもらうことにした。
部屋に戻る途中で、モリーさんが立ち止まり廊下から見える小さな中庭の方を見た。
「モリーさん、どうかしましたか?」
「えっ、はい。多分、あそこにおられるのはカロル王女だと思うのですが・・・。」
それ以上は言葉を濁にごすモリーさん。どうしたのかな?
私もモリーさんの視線を追って中庭を覗くと
「えっ?あれ、ハルト・・・?」
夜の中庭でカロル王女とハルトがベンチで寄り添って座っている姿を見てしまった。
最後までお読みいただきありがとうございました。




