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うっかり王女適当に返事をした王子が魔法で縛ってきたのでサクッと解術してもらうことにしました。  作者: 鈴木 澪人
メリーディエース国編

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炎る日差しより暑苦しいハイテンション王族と一緒に討伐(後編)

王女は肩を回しながら


「じゃあ、早速討伐(かり)開始しますか」


「アンニーナ、まず僕がお手本を見せるからね!」


ナタンはまるで遊具で遊ぶ方法を説明するように気軽に声をかけてきた。


「はい。お願いしますね」


私の言葉にうんと頷くとラウル国王のように掌に魔力を集め(やり)の形をつくった。


「遠くにいる海の魔物は大体柔らかい体を持っているから鋭く勢いを持たせるイメージで魔力をぶつけた方がいいなか?」


というとその槍をエイッと言いながら投げた。

しばらくすると海の方で爆発音が聞こえた。


「ナタン王子、一体の魔物を撃破(げき)しました。お見事です」


どうやら隊長が私達の魔物の観測をしてくれるらしい。意外とちゃんとしてるんだね・・・。


「じゃあ、アンニーナもやってごらん。コツはナタンが言った通りだから」


「はい。じゃあ頑張ってみます」


前回はとっさに出した魔力だったので今回はナタン王子のような武器をイメージすることにした。

私は槍を投げ切れるほど肩を持っていないので。華奢(きゃしゃ)な私の肩ではとてもじゃないけどムリムリ。

だけど、国の代表として舐められるわけにもいけないので(バレリアに聞かれてたらお説教だな)遠距離の時使うクロスボーをイメージして魔力を込め目の前に(と言っても遠いけど)いる魔物に向けてはなった。


しばらくすると、先ほどと同じように爆発音が聞こえた。


「メリーディエース王女様、一体の魔物を撃破しました。お見事です!」


隊長の言葉を聞いて安心していると


「やっぱり、アンニーナはすごいね。中々あの距離を当てるのって大変なんだよね~」


カロル王女は感心しながら私の頭をポンポンと叩いた。

ちょっと嬉しかった。


「カロル姉さんとアンニーナってあまり年齢変わらないよね・・・?」


ナタン王子の指摘に私は少し落ち込んだ・・・。なんか私よりしっかりしてるかも。


「こらこら、レディーの前で年齢の話をするのはダメだぞ!」


フフフと言いながらナタン王子の頭に拳骨(げんこつ)を入れていた。痛そうだった。絶対イタイやつだよ。


ナタン王子は「酷いっ。おねえさまっつ」と言いながら頭を自分でナデナデしていた。


「カロル王女!先ほどの二体撃破で魔物がヘイトを向けてきたようです。かなりのスピードでこちらに向かっています!」


隊長が焦りながら状況報告をし始めた。

しかし、カロル王女は手を軽く叩くと


「じゃあ、アンニーナへの説明は終わりね。さっさと終わらせましょう」


「「はい!!」」


その後の風景は隊長さんに話を聞くと(すさ)まじかったらしい。

私もコツさえ理解できれば基本的に魔物討伐は慣れているのでバッタバッタと海の魔物を倒していった。遠距離の討伐は初めてだったので中々いい経験ができたと思っている。


対象の魔物を殲滅(せんめつ)したことを確認した隊長はテンションがかなり上がっていたらしく


「予定時刻よりかなり早く完了しました。王族の方が一人増えるだけでもこんなに違うんですね!」


とキラキラした眼差しで私を見てきた。うん。実力主義の国だもんね。


「アハハ。ソンナコト ナイヨ」 乙女ができる範囲なんてたかが知れていますのもの。オホホノホ。


「カロル王女13体、ナタン王子8体、プロヴェンツァーレ王女10体、計31体の魔物を討伐することができました。ありがとうございます!」


私達は、住民たちが避難していた場所に連れてこられるとそのまま〝お疲れ様・ありがとう会〟へと突入することになった。

私が対応に困っていると


「いつもの事なんだ、お祭り騒ぎができる理由になるからすまないが付き合って欲しい」

と言われると断れるわけもなく。


そのお祭り会場でお昼ご飯をいただきながら夕方まで一緒に歌ったり踊ったりしましたとさ。


「さすがに、疲れましたぁ~」


帰りの車内の中で私は悪態(あくたい)をついていた。ん?すこぉ~しだけ果実酒飲んじゃった。美味しかった。

そして、そのまま車に持たれながらウトウトと眠ってしまった。



※※※


「カロル姉さん、さすがにアンニーナも疲れましたよね?」


ナタンが苦笑いしながら眠ってしまったアンニーナを眺めながら呟いていた。


「ああ、海辺の魔物討伐は何が一番大変なのかの説明をするのを忘れていたね」


カロル王女はクスクスと笑いながらアンニーナの寝顔を見た。


「でも、さすがに言えませんよね。討伐後の〝お祭り騒ぎが一番疲れる〟って」


「そうだね。でも、最後まで一緒に楽しんでもらって嬉しかったね。ナタン」


「はい。そうですね。姉さん」


私が眠りについている頃そんな会話をしていたとは・・・全然知りませんでした。


最後までお読みいただきありがとうございました。

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