炎る日差しより暑苦しいハイテンション王族から狩りへの誘いを受ける
長時間海辺にいた私はさすがに疲れたので日焼け対策の重装備を脱ぐとすくにお風呂に入り食事を部屋に持ってきてもらうことにした。
その事をバレリアかハルトに頼もうとしたけど
「はい、ラウル国王から言いつかっておりますので準備はできています」
と部屋に入ってきたモリーさんに言われた。
「ラウル国王にお気遣いありがとうございますと伝えてください」
「はい。ラウル国王からも伝言を言付かってます。『例の件いつでも実行するからね』とのことです」
あ~、あれのことか・・・。
私は言葉を選びながら
「ありがとうございますとだけ言ってもらってもいいかな?」
「はい、分かりました。」
と言うとモリーさんは部屋を出ていた。
「姫、ラウル国王と何かお話しをしたのですか?」
途中で仲間外れになっていたハルトは少し機嫌が悪かった。
「う~ん。この魔法陣壊してあげようか?って提案されただけだよ」
「えっそんなことできるんですか?」
ハルトは私の言葉に一瞬だけ表情を曇らせるとすぐに元に戻し不思議そうに聞いてきた。
「私も詳しくは分からないんだけどね」
「そうなんですね・・・。」
「ハルト、アンニーナ様とお話しばかりしていないで、明日のスケジュールの確認をしてきてくれる?」
バレリアの言葉にハルトは「はい」と珍しく素直に答えると部屋を出ていった。
その姿を私とバレリアは見送った後
「ハルトもすぐに動くようになったんだね~」
「そうですね。いつもだと『もっと姫のお話しを聞いてからじゃないと動けません!』とかいってくるんですけどね」
成長?したのかな?とバレリアは首を傾げながら自分の作業を始めた。
「成長かぁ~」
この国にそんな要素あったカナ・・・。
まあ、ハルトの事だから用事が済んだらすぐにこの部屋に戻ってくるんだろうな。
そう思いながら夕食を食べ、寝る準備も終えた。
「アンニーナ様、それは私はこれで失礼します。また明日の朝、参りますのでゆっくりとお休みください」
バレリアはそう言うと部屋を出ていった。
スケジュールの確認をすると言ったままハルトは私の部屋には戻ってこなかった。
「まあ、ハルトも忙しいし使用人たちとお茶とかしているかもしれないしね」
ハルトは、人との距離を近づけるのがとても上手なのでこの国でも親しい使用人ができてお茶ぐらいしているのかと思いながら私は眠りについた。
次の日は別の傍仕えの侍女が私に付いてくれた。
「おはようございます!アンニーナ様の傍仕えを久しぶりに担当させていただきます。ユーリアです!アンニーナ様、私の事覚えてますかぁ~」
と朝っぱらから抱き着きながら泣きつかれた。
私、まだ覚醒してないからね・・・。ネムネム。
「ユーリア!あなたアンニーナ様に何してるんですか!もぅ!どうして、ハルトと言いユーリアといい個性の強い傍仕えばかりなの!」
バレリアさんや、朝からそんなに怒らなくても血圧上がりますよ・・・。
「聞いてくださいよ!バレリアさん!ハルトが私の担当の日も先にアンニーナ様の所に行くんですよぉ~!シフトを決める時にきちんとこの日は誰って決めているのに!シフト作っている意味ないじゃん!そりゃ~、ハルトの方が仕事ができますけど同じ女性としての気配りはこの先輩傍仕えのユーリアの方がぜぇ~ったいできる子なんです!」
「だったらまず、アンニーナ様から離れてお着替えの準備をしなさぁ~い!!!」
バレリアはすっごい雷をユーリアに落としていた。
バレリアって魔力あったかな?そんなに持ってなかったよね?
「アンニーナ様も余計な事を考えずにお仕度をしてください。もうすぐ朝食の時間ですよ!」
「ハイ」
「それとですね。ハルトは今日はお休みですので、待っていても来ませんよ」
「ハイ」
「このユーリアにお任せあれですよ!さっそく服を用意しましたのでどうぞ!」
確かにユーリアは王宮に努めているだけのことがあってテキパキと普段のハルトがしてくれている仕事をこなしていた。
「あっ、アンニーナ様、昨日のうちにハルトから今日のスケジュールの申し送りをしていますので心配しないでくださいね。今日は、カロル王女殿下とナタン王子殿下との狩りとなっております」
「狩り?」
「はい、ここ最近海辺周辺での魔物の発生が例年より多いらしくアンニーナ様への依頼がありました。」
「そうなのね」
「ですから、今日の衣装も動きやすい服で着て欲しいとのことでしたのでこれにします」
ユーリアの提案した衣装に私は頷き行く支度を終えた。
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