炎る日差しより暑苦しいハイテンション王女と夜のお散歩に行く
「さすがに、日中は熱くて来る気になれないんだけど夜風に当たりながらの星はとても綺麗なんだよ」
とカロルは中庭に案内してくれた。
「うわぁ~。すごく綺麗ですね。」
「そうでしょ。アンニーナの国からは見えない星があったりするんじゃない?」
「ええ!そっそうですね」
はい。すみません。占星術は取ってないので私さっぱり分かりません。テヘッ。
私は、ほんのりライトが付いている中庭を歩いていると何かに足がひっかかり前のめりに躓きそうになった
「キャッ」
無意識に手を付こうと思ったけど後ろからカロルが腰に手を回してぐっと引き寄せてくれたおかげでこける事はなかった。
「ふぅ~。危うく顔面から行きそうでした」
と苦笑いをしながらカロルに行った。カロルは私より背が高いので見上げながら言った。
カロルは少しだけ微笑んだ。よく見ると夜空の星よりもカロルの髪の方が明るいなと思っているとまた躓くと大変だと思ったのか今度は手を繋いで中庭の案内を再開してくれた。
ある程度まで歩くと大き目の噴水が見えてきた。
多分、日中はここで涼む人もいるんだろうなと思える場所だった。
私は、意外と大きい噴水を「ほぇ~」と感心しながら眺めていた。そんなとぼけた表情をカロルはじっと見ていた。
「せっかくだから近くで座ろう!」
噴水の縁は座れるようになっていたので腰を下ろそうとすると、どこからか使用人がやってきて少し厚めの敷物を座る場所に置いてくれた。私はありがとうと一言だけお礼をいうと使用人たちは頭を下げてどこかへ消えていった。
私の護衛も気を利かせて目視できるが会話は聞こえない距離で待機してくれている。
カロルも私の隣座った。
「さてと・・・。アンニーナは、ナタンを自分の国に連れていく気なのかい?」
私は、カロルの冗談だと思って「まさか・・・」というつもりが真面目な表情でこちらを見ていたので驚いた。
「えっ、その予定はありませんよ?」
と伝えるとカロルはあからさまに安心した表情になった。
そんなに、うちの国駄目なのかな~。
「ああ、すまない。プロヴェンツァーレの国がダメだという訳ではないんだ。なんていうのかな・・・。多分、我らの一族は他国で暮らすことは厳しいだろうなと思っているんだ」
「そうなんですか?何か理由でもあるのですか?差し支えなければ・・・」
確かに、我が国にはメリーディエースの王族がお婿やお嫁にきたことは無かったような気がする。
「実は・・・。・・・なんだ」
カロルは非常に言いづらそうにしていた。
「はい?」私は聞こえなかったので聞き返してしまった。
「実は、学ぶことが苦手なんだ!!!」
「・・・。」
私は、カロルが何を言っているのか理解できなかった。そして目を瞑りもう一度先ほどのカロルの言葉をかみ砕いてみた・・・が、言ってることがわからん!
「アンニーナの国の先祖に我が国から人が来たことは歴史上ないだろう?逆は何回かあったと思うんだけどそれは、我らの一族が新たな国で一から学びなおすことがどぉ~しても苦手だったからなんだ」
「えっそうなんですか?」
私の言葉にカロルが激しく首を振っていた。
「魔物が溢れていた時期だったら、もしかすると戦力になると思うがこのような平時にはとてもじゃないが難しいな!」
と少し自慢げに言われた。イヤ自慢できることじゃないでしょ!
「まあ、この国の事なら小さい頃から拳骨と共に学んできたから恥ずかしい思いはしないのだが、どうしても座学のやり直しとかは避けたい・・・。しかし、ナタンがどうしてもアンニーナの国に嫁ぎたいと言うのであれば、我が王族特有の教育方法があるのでそれを伝授しなければいけないなと思ってね」
「一応・・・、本当に一応ですがその教育方法を確認していいですか?」
私の言葉にカロルがニヤリと笑うと拳を作って上から振り上げるジェスチャーをした。
「わぁぁ~。もう大丈夫です。言語化しないでください!お願いします!」
そんなこと家庭教師がしたら処罰されるわ!下手したら首が飛ぶわ!断罪王女になっちゃうわ!
と個々の中でトリプルツッコミをした。
私は、カロルの拳をそっと両手で包み込んで下におろすように導いた。
その行動に驚いたカロルは、もう片方の手で私の手を包み込んだ。
「今日のアンニーナの討伐を見る限り魔物にも慣れているんだね。この国は強い者が大好きだ。もしよかったら、ナタンのお嫁さんに来るかい?」
「アッ、ダイジョブデス」
私が無表情で断ると、クククと笑いながら私の手から拳を抜いて両手で私の両手を包み込んだ
そして
「もちろん、私のお嫁さんでもいいんだよ?」
と言いながら私の額に軽くキスをした。
体罰教育、ダメ、ゼッタイ
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