お説教タイムと新たな事実
少し大きな声を出してしまったのですぐに人が集まってきた。
大勢の大人に取り囲まれているのに少年は少しも怯えずむしろ満足した表情で警備の人と一緒にどこかへいってしまった。
そして私は怒られた。
盛大に怒られた。
でも、いつもと違うのは
「エーヴィー。これは一体どういうことだい?」
エーヴィーも一緒に怒られているという所だ!
魔女が存在するという話は聞いたことがあったけど本物の魔女に会えるとは思わなかった。
私は、本物の魔女を前にまるで有名な舞台女優を見るようにキラキラと目を輝かせていたと思う。
ただ、状況があまり宜しくなかった・・・。
「アンニーナ、君僕たちに怒られてるって理解してる?」
お父様は青筋を立てながら怒っていた。いや、お父様だけじゃないお母様もエーヴィーのご両親もみんなお揃いで青筋を立てていた。うわぁ~。仲いいね~。
「君は将来この国の代表として他国に渡る事があると思う。今は国内も国内も平和だけど、今回の様に勝手に入れ変わった時に命を狙われたらどうするんだい?アンニーナはエーヴィーちゃんに影武者にでもなってもらいたいのかい?」
「お父様!そっそんな事は絶対ないです!」
「だったらよく考えるんだ。もし第三者の提案でもその先に起こる不利益を常に考え判断しなさい」
「ごめんなさい。お父様。」
私がしょんぼりしていると、隣でその数倍落ち込んでいるエーヴィーがいた。
「エーヴィー。君はいつも努力していることを私は知っているよ」
今度は、エーヴィーのお父さんがエーヴィーに説教をし始めた。
「確かに二人はとても仲がいい。でも、いつかアンニーナちゃんは君主になるんだ。そんな立場の人に安易に魔法なんて掛けちゃいけないんだよ。お師匠の魔女・ダーラ様から学んでなかったのかい?」
「学んでいました。お父様」
「お茶会がつまらないのはよくわかるけど」
今度はお父様が話始める。でも、その言葉で一気に部屋の温度が下がる。
あっあれ?お母様と叔母様の表情が鉄仮面になっている?
「あなた、今の言葉は少し聞き捨てなりませんね?私達は別に道楽で定期的にお茶会をしているわけではございませんのよ」
お母様の言葉に叔母様はウンウンと頷いている。
「少し、私達もお話合いが必要かもしれませんね。アンニーナは、今回の危機管理ミスのペナルティとして反省文とこれからの留意すべき点を家庭教師に提出したのち教養の時間を当分増やすことにします。」
ひぇ~ん。今でも十分お勉強に時間がとられているのに課題までだされちゃったよぉ~。
「エーヴィーは・・・。魔女・ダーラ様の指示に従いなさい」
叔母さまもエーヴィーにものすごく重いペナルティーをかした。
えっとなんだっけ?強化合宿だったかな?なにそれ?私より楽しそうじゃん!
「はい、お母様。お師匠様もごめんなさい」
しょんぼりしているエーヴィーが少し可哀想になってきちゃった。
「では、これで子ども達への話し合いは終了ね。次はあなたのお茶会がつまらない発言についてゆっくりお話ししましょうねぇ~」
お母様は先ほどの詰まらない発言が許せなかったらしく、そのままお父様はお説教に入りそうだった。
「ちょっとお待ち。エーヴィーの隣の子?国王の娘さんだからアンニーナ様って呼んだ方がいいのかい?」
「いいえ、エーヴィーと同じ年ですし、そのままアンニーナとお呼びください」
「そうかい。んじゃ、アンニーナ。あんた、なんかついてるよ?ほら、ココ!」
と魔女・ダーラ様が自分の左手首を指して私も見るように促した。
私は首をかしげながらその個所を見ると
「えっ?ナニコレ?」
掌のした方に小さな桃色の魔法陣が薄っすらと輝いていた。
「ちょっと見せておくれよ」
いつの間にか魔女・ダーラが私の目の前に来ていてそっと手首を掴まれた。距離ちっか。
「ほ~。へぇへぇ。ん?げっ?うっわ。えげつな」
めっちゃ聞こえてるんですけどぉ!魔法のプロにそんな言葉言われるとすっごく不安なんですけど!
「王様、この子呪われてるよ?」
「ええっ!」
魔女・ダーラの言葉にその部屋にいた全員が驚いた。
「魔女・ダーラ、解術できないのでしょうか?」
「まぁ~解こうと思えば解けるけどねぇ~」
魔女・ダーラはもう一度私の手首を見ながら考え込んでしまった。
最後までお読みいただきありがとうございました。




