麗らかな春の日差しに一件落着!(後編)
2話連投しています。
前編を読んでいない方はそちらから読んで下さい。
「プロヴェンツァーレ王女様、どうか罰するのならば主君に進言できなかったこの愚かな私達をどうか罰してください」
といいながらクスター王子と同様の謝罪をした。
うん。これかなり気まずいやつだね!
「はいはい、みんなの気持ちは理解しました。とりあえず、クスター王子の専属の方たちは一旦この部屋を退出し上の指示が出るまで待機してください。クスター王子とは今から話し合いますから」
と私の完璧な指示を聞いた人々は解散していってくれた。
クスター王子にもソファーに座るように促した。
「さて、とりあえず今回の件は内々で話をつけましょう。クスター王子には二つの条件を出します。それを遂行することによって今回の件はお手打ちにします」
「はい」
「まず一つ目、リータさんへの謝罪ね。これはさすがに外野から見ても駄目だと思うわ。きちんとごめんなさいしてください」
「そして二つ目、さっき身を挺してまでクスター王子を守ろうとしてくれた人たちを今度は王子が身を挺して守ってください。」
「そっそんなことで」クスター王子が動揺していると
「ほらほら、そういう考えがダメだよ。そんな事じゃない。きちんと寄り添ってちょうだい。確かにクスター王子は今の所王位を継ぐ予定はないかもしれないけど、王様と同じぐらい国民に寄り添わなくっちゃ。結局サンス王子にしわ寄せがきちゃうよ。今回みたいに。サンス王子今回の件全然関係ないのに、クスター王子よりあちこちに謝罪してると思うよ。優しいから言わないだけで」
言ってやったわ!大人げなく年下相手に最後まで言い切ってやったわ!
クスター王子は次にサンス王子の方を向くと
「兄様、ごめんなさい・・・。」
するとサンス王子はそっとクスター王子の頭を撫でると。
「クスターが理解してくれただけでも私は嬉しいよ。これで少し大人になったね」
サンス王子の優しい声かけにクスター王子は嬉しそうに
「はい!兄様!」 とまるで子犬の様に懐いていた。なんか、良かったね・・・。
この件に関しては一応決着がついたのでクスター王子には退出してもらった。
「で、まだ私に話したい事があるんだよね」
「はい、実はこれ・・・。何かわかりますか?」
私は左手首に刻まれている魔法陣をサンス王子に見せた。
一応サンス王子も私のここから黒い茨が出たという報告を受けていたみたいだった。
王子は慎重に私の指先だけを持つとジッと見つめた後、少し考え込んだ。
「う~ん。お呪いは僕の専門分野じゃないからなんとも言えないけど。とりあえず、僕がつけたものではないよ。」
「そういうの分かるんですか?」
私は不思議に思ったので質問してみた。
「そうだね・・・。第一私はアンニーナ様に会ったのは初めてに近いぐらいだと思うんだ。もし、お互いの城で会っていても記憶すらないでしょ?そんな相手にこんな・・・こんなエッグい呪いなんてかけないよ。もし自分の好みの相手じゃなかったら大変な事になるよ?」
と私の魔法陣をみながらクスクス笑っていた。
「でも、アンニーナ嬢に会ってちょっとは期待できるかもとは思ったんだけどね。残念ながらお互い既に相手がいるのでこのお見合いは中止ってことだね」
「あ~。リータさんですね」
その名前を出すと、サンス王子は少しだけ優しく微笑んだ。
「やっぱりバレてた?」
バレてたって言うか所謂『両片思い』ってやつじゃないのかな?
「あっ、一つ誤解がありますよサンス王子!」
「ん?誤解?」
「はい。サンス王子には想い人がいるかもしれませんが、私はもっか恋人募集中ですからね!」
と言った瞬間私の斜め後ろに飾られていた花瓶が・・・・割れた。わっ割れたぁ~!
「ヒィー」 私は怖くなって思わず変な声を出してしまった。
サンス王子も目を丸くしていた。
「ゆっ幽霊?えっこの部屋出るんですか?」
私は泣きそうな目でサンス王子を見ると、サンス王子はニヤリと笑いながら
「そうだね~。こわぁ~い嫉妬の塊がフヨフヨしているのかもねぇ~」
と私をからかってきた。
「サンス王子、本当に、そうゆうの良くない!!!!です!」
私お化けってあんまり得意じゃないのよね。そう思えば後ろからなんかゾワゾワしてたかも。
「まっ、アンニーナ嬢はあまり気にしなくても大丈夫ですよ。このお城を去るのはいつでしたっけ?」
「いやいや、そういう問題では・・・。そうですね。明日の午前中にこの国を出国しようと思っています。この後国王様に今までのお礼をいって終了ですね」
「そうですか、短期間でしたがすごく楽しかったですね。」
「はい!すごくいろんな経験をさせていただきました。」
「次お会いできるのは、どちらかの戴冠式か結婚式ですかね?」
「はいはい!そうですよ!ぜったいサンス王子の結婚式の方が早いと思いますが!」
私の言葉を聞いたサンス王子がニコニコ笑いながら
「では、どちらが早いか競争ですね」と言ってきた。
「だから、サンス王子の方が・・・」
「姫、そそろそろ王様とのお時間がせまっております」
ハルトが会話をぶった切った。
「そうだね。じゃあ、私との会談は終わりにしましょう」
「はい。本当に色々ありがとうございました!」
「こちらこそです!」
二人で並んで歩いた後ろにハルトが付いてきていた。
「あっ、アンニーナ嬢」
「はい?」
私が立ち止まるとサンス王子がそっと私のつむじに軽く触れるだけのキスをした。
後ろ手ハルトが猫が威嚇するように逆立っていたように見えたけど・・・?
「じゃあ、私とはここで」
「はい。」
サンス王子がドアを開けてくれたので私が先に出た。
すぐにハルトも出てくると思ったけど、一瞬ドアが閉まった。
あれ?どうしたのかな?
ドアが閉まっていた時間は体感では本当に数秒ぐらいだったがハルトの逆立ちは収まり少し落ち込んでいた。
「ハルト?もしかして?」
私の言葉にハルトがビクッとしていた。
「さっきドアで小指ぶつけた?」
「んなわえけあるかい!!」
カエルラ城の最後はハルトのツッコミで終了した。
僕も、姫の後に続いて部屋を出ようとした時
「おっと、ごめんね」
目の前でドアが閉められた。
「出れないんですけど?」僕は少しいら立ちながら王子に文句を言った。
「使用人が王族にそんな言葉遣いをしちゃだめだよ。君の主も言ってたでしょ?しわ寄せは主にいくんだからね」
僕は、これ見よがしに舌打ちをした。
「あ~あの花瓶の請求書、君の主・・・ん~違うかな君のお兄様に請求しとくね。あの国とは接点がなかなかつかめないから助かったよ」
「・・・どうぞお好きに」
「じゃあ、頑張ってね。『執着しすぎて呪われた王子様』」
あの王子は何かを知っているらしく言いたい事だけ言うと再びドアを開けた。
僕が外に出ると直ぐにバタリとドアを閉めた。
あの花瓶・・・値段以上のもの請求されるだろうな・・・。
まぁ~どっちが腹黒いか根競べかな。
僕が少し考え込んでいるのをみた姫が落ち込んでいると思ったらしく。
僕の肩をポンポンと叩くと
「元気出しなよ!!」と慰めようとしてくれた。
イヤ、貴方が恋人募集集とかふざけたことを言ったのが原因ですからね?
まだ何も話さない僕に対して、小指の心配をし始めた。
「んなわえけあるかい!!」
思わず今の主従の関係を忘れて言い返してしまった。疲れた。惚れた弱みだけど。疲れた。
※※※
これにてオリエンス国編は終了となります。
明日は多分一日次の国のプロットを考えるのでお休みです♪
もしかするとオリエンス国のおまけを出すかもださないかも。
最後までお読みいただきありがとうございました。




