麗らかな春の日差し・・・ハァ~。もうヤダ
「クスター王子が笑っているのを久しぶりにみましたね」
私は思わず本音を漏らした。この子も笑うと可愛いのにね。
「そうですね。実はとても素敵な考えを思いついたのです。」
「そうなんですか?それは良かったですね」
「その話をアンニーナ様にも聞いて欲しくて」
「もちろん!素敵な話は私も大好きですよ」
私の言葉を聞いたクスター王子は再び微笑むと
「では、こちらへどうぞ」といいながらエスコートしてくれたので年下でも紳士なんだな~と感心しながらその手の上に自分の指先をそっと乗せた。
「そして、こちらもどうぞ」
とクスター王子が言った後、私の左手首にバンクルのようなものを嵌めた。
「!!クスター王子?」
そのバンクルは私の手首のサイズまで小さくなると自分では外せなくなった。
多分これ魔力制御装置じゃん!まずいよ!他国の王族にこんなの付けるなんて!!
私は焦りながら
「早くこれを外しなさい、さもなければ私が力づくで壊しますよ。これ、国宝級のオーパーツでしょ?ちょっとご両親に注意されるレベルじゃ・・・」
私の体中の魔力がそのオーパーツに抗おうとしているので色んな所が輝いていた。
ちょっと、恥ずかしいんだけど!
「大丈夫です。オーパーツと言っても僕の誕生日にもらったものを少し改造しただけのものです。少しの時間だけ魔力が使えなk・・・」
私はクスター王子の説明を最後まで聞くことができなかった。
なぜなら・・・。
「アンニーナ様?アンニーナ様!えっ?左手首・・・ナニコレ?」
私の左手首についていた魔法陣から黒い茨のようなものが出現し、そのバンクルに巻き付いた瞬間
脳内を直接揺さぶられるような酔いが襲いそのまま意識を失ってしまったからだった。
「クスター王子、このままだとかなり状況が良くないです。とりあえずあそこへ移動しましょう」
クスター王子の足元で先ほどの使用人が頭を下げながら進言した。
「そうだな。そして内密に僕専任の侍医を呼んでくれ。僕は体調不良で寝込んでいると伝え軽症だから見舞いは不要と言うように。もちろん兄上にもね」
「はい、かしこまりました」
クスター王子は自分の護衛にアンニーナを抱えさせそのまま彼の秘密の場所へと連れていかせた。
※※※
『アンニーナ!アンニーナ!』
ん?誰?
『僕の傍から離れないって約束したよね?』
約束?
『そう、アンニーナも了承したからその祝福が手首で花咲いているんでしょ!』
何言ってんの?これは呪いだって。
『・・・。アンニーナはその祝福で今まで痛い思いや嫌な思いをしたこあんの?』
えっ、ちょっと相手が不貞腐れているんだけど・・・。
なっないわよ
『おしゃれアイテムにしようかなって言ってたじゃん』
あれは、冗談よ。ロイヤルジョーク!!
『そういうの良くないと思うよ』
冗談を言うって事?
『違う』
だったら何?
『僕意外の男の魔力をまとわせるなって言ってんの!』
※※※
「うわぁ~!何言ってんだ!こっわ!」
私は夢から目覚めたのかベッドから飛び上がった。
「キャー。大丈夫ですか?」
すると目の前には綺麗な女の人が搾りたてのふきんを握りしめながら驚いていた。
ごめんね。こんな目覚め方ってないよね?おしとやかな目覚め方じゃなくてごめんね。
「アッ、スミマセン」
私は自分の立場を忘れとりあえず驚いていた女性に謝った。
「こっこちらこそ申し訳ございません!」
その女性は椅子から立ち上がると頭が床に付きそうなぐらい頭を下げ謝罪し始めた。
ええ~。こうゆうのはあまり慣れてないんですけど~。
「本当に、謝らなくても大丈夫ですからそんな謝罪をしないで早く椅子に座ってください」
私はそっと視線を椅子にやりながらその女性にお願いした。
女性も私の気持ちに気づいたのか言われた通りに椅子に座ってくれた。
良かった~。この状態から人が入ってきたら寝起きで断罪している人になっちゃうからね~。
人でなし王女とか呼ばれちゃうかも。グスン。
私は、気を取り直してその女性の方を見ると
「で、私を看病してくださった貴方は一体誰ですか?」
彼女もピシッと背を伸ばすと
「はい、元王室広報課に所属していたリータ・ダルトアと申します。お初にお目にかかります。プロヴェンツァーレ国第一王女、アンニーナ・プロヴェンツァーレ様」
うん。正式名称をきちんと言えました。すごいです!花丸あげちゃう!!
「はい。初めましてですね。ダルトアさん?」
どうしてあなたはここにいるのカナ?
最後までお読みいただきありがとうございました。




