クロノス・パラドクス
「依然、我々はタイムトラベルを実現できていない」
アルファ・ヴァイス社主任研究員、ミゼル博士はそう語りだした。副主任カイダル博士はまた始まったと辟易する。時刻は午後10時。既に他の研究員は帰った後だ。
ミゼル博士は優秀な物理学者であり、同時に発明家でもある。新エネルギー、エーテルを利用したワープ・ドライブ・システムの安定化を成功させ、現代宇宙工学に多大な貢献をした紛れもなく偉人に数えられるべき人物の一人だ。
しかし、彼には悪い癖がある。気になったものに盲目になってしまうという癖だ。彼は知りたいこと、聞きたいこと、そして見たいものが出来た時、彼は自らに課せられたすべてのタスクを放棄してそれに没頭してしまう。
ミゼル博士とカイダル博士は同期だ。互いにこの会社で誰よりも長く接してきた。今は上司と部下の関係ではあるが、そこには友情に似た感情と深い相互理解がある。その上で、カイダル博士はミゼル博士のその欠点を認めていた。
最近は真面目に何かを作っているなとカイダル博士は感心していたのだが、この感じだと、仕事とは全く違うものを作っていたのだろう。というか、カイダル博士も手伝わされていた。ミゼル博士が天才であるが故の弊害だ。彼の作るものは出来上がるまで彼にしか理解できない。
アルファ・ヴァイス社の誰もが気づかない内に彼の趣味に付き合わされていた。人手も資金も趣味に浪費されていた。誰も、誰も気づいていなかったのである。
「時間と空間は等価だ。空間転移を完成された我々は次に実現するべきは時間旅行であろう」
「あの、エーテル駆動機構の研究は?」
「何だそれは?」
この始末である。
カイダル博士は大きく大きくため息を吐いた。今この瞬間、数百万マネーが不当に消費されていることが確定したのだから仕方のない話だ。
「……では、私が今まさにパーツを取り付けようとしているこれは、タイムマシンか何かですか?」
今彼らの目の前には大きな装置が置かれている。
小さめの宇宙船のようなその装置にはどう考えてもコックピットのようなものが用意されている。しかも内部機構はワープ・ドライブと酷似している。よく考えてみればもう少しは早くに気付けた気がするが、ミゼル博士はいつだって予想もつかないようなことをするので、やはりこれは規定事項だったのだろう。
「いや、タイムマシンではない。こいつはカウント・バッカー。超遠距離攻撃に対して、攻撃位置を瞬時に計算し、その背後にワープするという防御兵装だ」
その解答はカイダル博士の予想の斜め上を行くものだった。
「……なぜ、そんなものを?」
「君はストッパー・ウォッチの噂を聞いたことがあるかね?」
「何ですかそれは」
「はぁ……少しは真面目に勉強したまえ、カイダル君」
どの口が、という言葉が口から出かかったがぐっと堪えて話の続きを促す。
「ストッパー・ウォッチはアメリカ大陸のとある科学者が作ったという、『理論上は時間を止められる時計』だ。まあ、ある種のタイムマシンだな」
「はあ。理論上、ということは止められなかったんですね?」
「いや違う。その時計が時間を止められるかどうかは未だ不明のままだ」
「……それはおかしい」
「そうだ、これはおかしな話なのだ」
作られたものが上手く動くかどうかが分からない、というのはあり得ない。何故なら、発明家という連中は、作った時点でその仕様を必ず確かめるからだ。絶対に最低一回はその時計は起動されているはず。
「では、その試用実験を記録に残していないとか?」
「より正確には、記録に残せていない、だ。試験者は全員行方不明になってしまったから」
「行方不明?」
「そうだ。既に七回の試用実験が行われているが、その実験者全員がその場から消失した。ストッパー・ウォッチを残して」
ミゼル博士はその詳細を語る。
第一実験はその科学者の実験室で科学者本人によって行われた。その科学者は興奮した様子でストッパー・ウォッチを手にもって起動。その瞬間、ストッパー・ウォッチは地面に落ち、持っていたはずの科学者は姿を消した。
第二実験は続けざまにその助手によって行われ、彼も同様に姿をくらませた。
ストッパー・ウォッチの不具合でワープ現象が発生した可能性を鑑み、その近傍で大規模な捜索活動が行われたが、未だ彼らは見つかっていない。
第三実験では、ストッパー・ウォッチに新たに計器を追加。起動後、終了までにどれだけの時間が経っているのかを記録できるようにした。結果、第一第二実験と同様、実験者は消失。計器には0.03ミリ秒が記録されていた。しかしその他の記録は残っていないため、それが時間の停止時間を示しているのかは分からない。以降の全ての実験において0.03ミリ秒が記録されている。
第四実験では遠隔起動装置を導入。さらに、観測用機器を大量に追加。結果、遠隔起動装置の電源を入れた者が消失した。
第五実験では実験場の変更。外部からの何かしらの干渉があった可能性と、実験者が停止時間内で自ら移動した可能性を鑑みて、四方上下を金属に囲まれた完全な密室を作成し、内部を真空にした状態で防護服を着た実験者が遠隔起動装置を起動した。結果、第四実験と同様に実験者は消失した。
第六・第七実験においては観測用の計器をさらに増量。詳しい分析が行われたものの、人体消失現象の完全な原因究明には至らなかった。
この話を聞いたカイダル博士は余りにも現実離れした話だなと感じていた。まるで古いSFホラーのようだと。しかしあのミゼル博士が真剣に話している以上はそれが現実に起きたことなのだろうと認める。
「……で、それがこのカウント・バッカーなる装置と何の関係が?」
「うむ。第六、第七実験において、大規模な時空の歪み及びプラズマが観測された。それはストッパー・ウォッチの作用によるものだとされているが、私は違う結論を持った。それは人為的なもの、即ち何者かによって実験が妨害されたのだと考えたのだ」
「それで防御兵装ですか……。その『妨害者』の元へ行き、その正体を観測しようと。しかし、そのストッパー・ウォッチを持っていなければ意味がありませんね」
「ああ。そしてこれがそのストッパー・ウォッチだ」
そう言って、彼はどこからともなく20センチ四方ほどの四角い塊を取り出した。表面は黒い絶縁テープでぐるぐる巻きにされており、小さなモニタと、核発射スイッチのようにプラスチックのカバーで厳重に保護されたボタンが一つ付いている。そして申し訳程度に白いインクで「Stopper Watch」と手書きで書かれていた。
持ってるんかい、という突っ込みをぐっと抑え込み、恰好付けて、ほほうこれが……なんてリアクションを取るカイダル博士。
「それで、これはどのようにして手に入れたのですか」
「知り合いの伝手だよ」
「ああそうですか……」
カイダル博士もミゼル博士とはアルファ・ヴァイス社入社以降の長い付き合いになる。彼の謎の人脈についてはもう疑問符すら浮かべなくなっていた。彼の問題行動に比べれば些末な事だからだ。
「しかし、これはタイムマシンというよりは……」
むしろ時限爆弾のように彼は感じた。実験内容からもそれが危険物であることが明白であったのはもちろん、古い記録で見かけたプラスチック爆弾の見た目に酷似していたのも、その要因の一つであろう。
今すぐにここから逃げ出したいというか、その機械を外に投げ捨てたいというような、何か言い知れぬ恐怖をカイダル博士は感じていた。言い換えれば嫌な予感がしていた。
だが同時に高揚する気持ちも生まれつつあった。目の前にあるのは未知の機械、しかも見た目はレトロ風で機能はタイムマシン。そして自分の知る限り世界一の天才がその機械の謎を解かんとしている。これでワクワクしない者がいるものか。科学者とは究極的にはロマンチストである。その哀しい性が彼を支配しつつあった。
「ミゼル主任は、その妨害者が居たとしたらは何者だと考えているのですか」
「さて。別のタイムマシンを持った他星人か異次元人か、或いは『神』のようなものかもしれない。とある神話の猟犬のようなものとかね」
「ほう、あなたがそのようなオカルトを語るとは」
「我々の研究するエーテルというエネルギーはかつて『魔力』と呼ばれていたそうだ。そう考えれば超常の類も可能性から外すことはできない。宇宙は我々の想像の範疇よりもずっと広いらしいから」
いつの間にかウキウキとした気持ちになって話していた。カイダル博士はミゼル博士と変なところで気が合う。その流されやすい性格も相まって、いつも気付けば彼の趣味の加担者になっているのだ。
それから雑談をしながらも作業を再開し、三時間が過ぎ時刻が一時に回った頃、カウント・バッカーは完成した。起動、動作テストを終え、朝が来て会社にバレる前に実証実験をしてしまうことにした。
ミゼル博士はパイロットスーツを着て、コックピットに座る。
「エーテル循環量、規定範囲内。ブーティング、オールクリア。システム、オールグリーン。流石主任の設計、完璧じゃないですか」
カイダル博士はカウント・バッカーに繋がる情報端末を操作しながら感嘆の声をあげる。それにミゼル博士は満足げに頷く。
「うむ。それでは、カウント・バッカー起動」
ミゼル博士がコックピット内のレバーを下す。瞬間、エーテル炉が起動しカウント・バッカーの配線が輝き始める。エーテルが上手く循環している証拠だ。
「では、最終確認です。これから、ミゼル主任はストッパー・ウォッチを起動、想定通りならばその後『妨害者』の元へとワープします。『妨害者』を目視後、備え付けのセンサー類でそれを分析。その後ワープにてここに帰還し、ストッパー・ウォッチを終了。……準備は良いですか、主任」
「うむ。それでは行ってくるよ、そして必ず正体を暴いてみせる」
「ええ、楽しみにしています」
既に共犯者として堂に入っている。結局彼もまた科学者としての好奇心に負けてしまったのだ。
そんなカイダル博士の返答を聞いてから、ミゼル博士はコックピットの扉を閉める。『妨害者』が宇宙空間にいることを想定し、コックピットは完全密閉空間だ。重量の都合上空気ボンベをあまり詰めなかったため、宇宙空間での行動時間は最長五分。しかし今回は『妨害者』の存在を確認することが目的のため、その時間で十分であると判断した。
ミゼル博士は大きく息を吐いた。彼とて緊張することもある。震える手を抑え、コックピットに接続したストッパー・ウォッチのボタンカバーを外す。そしてその唯一のボタン、起動ボタンに右手の親指を添える。
「ストッパー・ウォッチ、起動!」
親指を押し込み、そのボタンはカチリと音を鳴らした。
カイダル博士はミゼル博士がそのボタンを押し込むのを確かに目視した。しかしその直後、カウント・バッカーは煙を上げ始めた。すわ失敗か、と一瞬脳裏によぎったが、中でミゼル博士が慌てた様子でコックピットを開けようとしているのを確認し、実験が成功したことを悟った。
「成功したんですね!」
胸中が成功したことへの安堵、そして早くミゼル博士の話を聞きたいという焦りにも似た高揚感で満たされ、カウント・バッカーの方へ駆け寄る。だが、ミゼル博士は中々外へ出てこない。ガチャガチャとコックピットの扉を操作しているようだが、開けられないようだ。
「扉が故障しているのか……!」
カイダル博士はそう判断し、急いで扉をこじ開けるための工具を取りに行こうと背を向けた。しかし、そんな彼をミゼル博士がコックピット内からその窓を叩きながら呼び止める。
「待て! カイダル君!」
カイダル博士は足を止め、ミゼル博士の方へ振り返った。ミゼル博士はこれまで見たことが無い程余裕が無く、恐怖に支配されたような青ざめた顔だった。大量の冷や汗をかき、尋常ではない様相だ。
「どうしたというんです?」
「よく聞くんだ。あれは、あれは……」
そうミゼル博士は心臓を押さえつけるように胸に手を当てて絞り出すように声を出す。ミゼル博士が説明の際に言葉を詰まらせるのも、カイダル博士は初めて見ることだった。
次の瞬間、カウント・バッカーが光に包まれ始めた。
白く、球状で、鋭い光だった。カウント・バッカーにはライトが複数搭載されているが、このような機体全体の発光機能は搭載されていない。
「何だ!?」
カイダル博士は咄嗟に両手で顔を庇う。光の球体の周りはまるで蜃気楼のように空間が歪んで見えた。さらにはパチパチと音を立てて放電現象すら観測できた。これは物理的にあり得ない、少なくともカイダル博士には想像も絶する超常現象である。
光は段々と光量を増していき、目も開けられなくなる。カイダル博士は目を塞ぎ、顔をミゼル博士から背けることしか出来ない。それでも、光は瞼を通過して網膜にダメージを与える程だった。
その凄まじい光の中で、ミゼル博士はどうにか言葉を紡ぐ。
「あれは……『クロノス』は我々の───」
その言葉を最後に実験場が白い光で塗りつぶされる。
そして一瞬にして、その光は消え去った。カツンカツンッと、乾いた音が部屋に木霊した。
それを最後に静寂が部屋に満ちる。
「ミゼル主任?」
カイダル博士は目を閉じたまま声をあげたが、返答はない。
「ミゼル主任!?」
カイダル博士は再度、今度はより大声を出した。
しかし、彼にとってたまに迷惑だがそれでも敬愛する上司であり、長きに渡り共に過ごした友人が、その声に答えることは無かった。
カイダル博士は余りの眩しさ故に光が消え去った後もしばらく目を開けることが出来なかった。
およそ三分後ようやくゆっくりと瞼を開けるようになった。まだ目の奥がジンジンと痛み、頭がクラクラしているが、事の顛末を確認しなければならないと思ったのだ。
しかし目を開けても、そこに本来あるはずのカウント・バッカーもミゼル博士の姿もなかった。まるで初めからそこになかったかのように、忽然と姿を消したのだ。
「消えた? 本当に?」
信じられないといった様子で元々カウント・バッカーが置かれていた場所へと駆け寄る。
そこには黒くて四角い塊だけが落ちていた。ストッパー・ウォッチだ。さっきの乾いた音はこれが床に接触した音だったのだろう。
カイダル博士は震える手でストッパー・ウォッチを拾い上げた。計器には約4分48秒が記録されていた。カイダル博士はミゼル博士の最後の言葉を思い返す。
「『クロノス』……一体、何を見たというのですか、主任……」
その言葉に答える者はいない。そしてカウント・バッカーが失われた以上、その記録を確認することもできない。もう、その真相を知る術は失われてしまったのである。
◆◆◆
「ストッパー・ウォッチ、起動!」
ミゼル博士がストッパー・ウォッチのボタンを押した瞬間、カウント・バッカーはどこかへとワープした。つまりこれは、何者かの攻撃を探知したということである。ミゼル博士は成功だとほくそ笑んだ。
ワープした先は真っ暗な空間であった。そしてその瞬間、ミゼル博士の体がふわりと軽くなるのを感じた。無重力空間である。
「やはり宇宙か……。いや、しかし星の光が一切無いとは……」
そう、そこは真の暗黒の空間であった。星の輝き一つ無く、唯一の光源はカウント・バッカーのコックピット内のライトだけである。
ミゼル博士はカウント・バッカーのフロントライトを点灯する。世界で一番光量のあるライトを使っているため、大気圏内でも5キロ先まで照らすことのできる優れものだ。そして視界に映ったものに驚嘆した。
「何だあれは……!」
直径1キロメートルはありそうな円盤、その中心に大きな棒が突き刺さったような巨大な物体がそこに鎮座していた。表面はクリーム色一色、滑らかで装飾もなく、全体的にのっぺりとした印象だ。
「巨大な、独楽? これが『妨害者』の正体だというのか」
そう呟いて、カウント・バッカーに搭載された生体センサーと組成分析機を起動させる。
「生体反応は無し。無生物……機械?」
さらにX線センサーを起動。内部の構造がモニタに表示される。そしてそこに映し出されたのは想像を絶するほどに複雑に絡み合った機構であった。
「何と複雑な。だがこれで確定した。これはタイムマシンだ、そしてこれを作成したのは、我々よりもはるかに進んだ文明を持った何者か」
ミゼル博士は天才であるため、モニタを一目見ただけで大まかな構造を把握した。把握しただけでそれらがどのように機能するのかまでは分からなかったが、しかしその中に彼の作ったワープ・ドライブ・システムと酷似した構造を発見したためにこれが時空転移装置、つまりタイムマシンであると判断できた。
そして、組成分析の結果が返ってきた。
「表面はカーボン……何だこの組成は? 未知の有機物質か。そして内側は金属、シリコン、ガラス繊維……。動力源は電力とエーテルのハイブリット……これは、エーテルの固形化に成功しているのか」
見れば見るほどに素晴らしい機械だ。現在の人類では到底再現できない、まさに超科学文明の産物。その全てを写し取って、何十年もかけて研究したいという科学者としての欲求に駆られる。
しかし大量のセンサーでの分析が進んできた頃に、考証の時間もなく無情にもコックピットにブザーが鳴り響く。ワープから四分が経過し、空気の残量が残り一分になったという合図だ。
「……仕方がない、戻るか」
ミゼル博士はセンサーによる分析を中断させ、帰還用のワープ・ドライブを起動させようとする。
その時、巨大な機械が突然動き始めた。
「何だ……?」
その円盤部分がゆっくりと回転し、それに合わせるように全体がゆっくりと傾き始める。それは、中心の棒の先をカウント・バッカーのいる方向に向けるような動きであった。
「そうか、あれは砲身なのか。時の進行を阻害する者の排除のために……待て、何だあれは?」
回転するごとに、これまで見えていなかった部分が見えてくる。クリーム一色の機械の側面に、黒で何らかの模様が描かれているのが確認できた。
それは全く違う形のものが規則正しく並んでいるように見えた。それは模様というよりはむしろ、
「刻印……いや、文字列」
そこに文字が刻まれているとすれば、それはこの巨大な機械を作った文明のものであるのは明白。ミゼル博士は目を凝らした。しかし、あまりにも小さく窓越しの肉眼では到底見えない。仕方なく、高精度カメラを起動し、その文字の部分を拡大してモニタに映す。
そしてその文字の全貌を見た時、ミゼル博士は大きく目を見開く。生まれて初めて驚きによって体を硬直させた。
「なんということだ……そういうことだったのか」
絞り出すようにそう呟く。
驚きは、すぐに興奮に転じた。しかしその直後には恐怖に代わっていた。この巨大な機械の正体、そして自分たちが犯した過ちに気付いてしまったからだ。
この真実はどうしても伝えなければならない。ミゼル博士はそう考えた。今ならばまだその間違いを正すのに間に合うと思ったのだ。
慌ててワープ・ドライブを起動する。一刻も早く伝えなければならないという思いで、最大出力でのワープを行う。その無理が祟って、扉の一部が破損した。
そうして扉の一部を残して、彼はこの暗黒の空間から帰還したのである。
◇◇◇
巨大な独楽のような形の無人の機械。その表面にはこう記されていた。
Temporal Security System C. H. R. O. N. O. S.
即ちこのタイムマシンを作り、傲慢にも時間を支配した文明とは───
人類がその罪に気付くのは、千年以上も先の話である。