階層950・ギソ襲来
ドッドッドッ
何だよ…地響きが聞こえる。
気持よく寝てたのに…一体何なんだよ…
俺は寝ているピヨッシーを起こさないように外へ出た。
「てめぇ~ら!!包み隠さずすべてこの”ギソ”にすべてよこせ~い!!」
ギソ…え?ギソ?こいつがギソ?
ギソと名乗った人間は青い体をし、黒く悪魔の模様が胸に彫られている。
ギソの言うことに村の獣人達は反発せずに従っている。
「ん?」
あ、目が合った。ギソと目が合った。
はあ!!あいつガン飛ばしてきやがった!!こいつ悪者なんだろ?ぶっ殺していいんだろ!!!
俺は部屋に戻り剣を持ちまた戻ってきた。
「俺の名前はゲンゾー!!今ここでお前を殺す!!」
俺は剣に炎を纏わせギソに突撃していった。
だがギソは俺を見るなり背中を向けた。
「舐めるな!!」
俺は剣を振り上げ炎を散らした。
「ガン飛ばすな!!!!」
やりすぎたか?
ギソの背中には赤黒く無残な切り傷がくっきりと刻まれ、倒れていた。
呆気なさすぎる。こんなに弱いなら村の人達でも対抗できたろうに。
「な!?」
俺が切ったギソの背中から悍ましく、禍々しい悪魔のような化け物が煙のように現れた。
まじかよ…悪魔は黒く、大きな牙を掲げている。悪魔のようなじゃない。こいつは”悪魔”だ。
悪魔が大きく息を飲み込むと息を勢いよく吐いた。
「神のため息」
ゴット?お前は神じゃなくて悪魔だ!!
黒く悍ましい空気が村を覆った。
この空気に触れると体がしびれ、吐き気がしてくる。
「悪魔が神騙んな。」
悪魔の目の前まで飛び、剣を構えた。
「正義の鉄槌」
悪魔を横に真っ二つ…できてねぇ!!
悪魔には実態が無い!!切っても切っても煙になってすぐ元に戻る。
どうすりゃいいんだ!!
・・・あ、いいこと思いついた。
「村の皆さん、すぐに村から離れてください!」
村の人達にゃ悪いがこれ以外方法は見つからねえ。
村の人達が村から離れたことを確認した。これで悪魔を倒せる。
「炎空間」
辺り一帯、いや、村全体を炎が舞っている。
悪魔が放った馬鹿のため息は俺の剣に近づくと上空に舞い上がっていった。
なぜか?それは熱せられたからだ。剣には炎が纏わりついていた。
多分だけど時間が経てばこの黒い空気は薄まっていくだろう。その時まで上空に舞っててもらおう。
そのついでに…
「悪魔、空を舞う旅楽しんでな。」
悪魔は黒い煙を悪魔のような形に保っていただけだ。だから切ってもまた戻る。
これで一件落着…じゃないか。村は、悪魔を倒すためだとはいえ、炎で建物が焼かれ、倒壊している。
ピヨッシー!!やべぇ。完全に忘れてた。
ピヨッシーの寝ている部屋に行くと、ピヨッシーはまだ寝ていた。
ピヨッシーを手のひらに乗せ、村を出た。
村の人達の所へ行き、謝罪した。
だけど、皆は俺を責めずにわかってくれた。
それと…
「ギソはここから湖を跨いだ向こう側の山にアジトを作っている。」
今の俺は凄い良い気分だ。人を助けたことによる幸福感、敵を倒したことによる達成感。
「ギソのアジトに行ってきます。」
俺はアジトへ向かって歩き出した。
「ダメだ!!・・・危険すぎる。」
村長さん達は俺を心配してくれている。だけどな
俺は後ろを振り向き微笑んだ。
「ギソを潰せば、皆平和に暮らせるんだろ?」
ピヨッシーは翼で親指?を立てている。