54、母娘に翻弄される魔王
今回はおねショタ要素特に強めです、苦手な方は観覧お控えください。
カリアとシュウはロウガ王国に今日は一晩泊まる事となって二人は今王国の王家が食事する部屋へと通された。
王族なので当然王女であるミーヤ、后のセティアも同席しての食事だ。ディーも椅子の上に立ち、シュウの隣の席で大人しくしている。
少し時が経過するとロウガ王国の調理人が料理を運んで来た。
トマトとチーズのサラダにスープが前菜でサイコロステーキを混ぜてソースで味付けしたライスがメインだ。
宮廷料理というより庶民の方に近い感じのする料理でメインのライスからソースの良い匂いが食欲を刺激させる。
ディーにはハンバーグが運ばれ、これは前もってシュウがディーにはハンバーグをと注文したものだった。
ずっとハンバーグであるがそろそろ少し固めの物でも行けるかと考える時期かもしれないが、とりあえず今日の所は何時も通りだ。
シュウがこれから先の食べさせる物を考えるとそのディーは何も気にせずハンバーグを美味しそうに食べている。
「可愛いのね、その竜」
ディーの食事する姿を微笑ましく見ていたセティア、ディーも此処に同席させるかどうしようかと考えていたがセティアの良いという一言でこうして同席はあっさりと実現したのだった。
「ドラゴン、という事は口からブレスとか吐いたりしますの?」
「いえ、この子は生まれて間も無いのでそういった事はまだ先かと思います」
サラダを口にするミーヤはディーを見た後にカリアへと視線を向け、訪ねるとカリアは首を小さく横に振りまだ無理と言った後にフォークでサイコロステーキを口へと運ぶ。
一口サイズのステーキは柔らかく、小さなステーキに旨みが沢山ありライスと実によく合う。自然と食べる手が止まらない。
今の所ディーはブレスという物を使ってはいないが親の青いドラゴンが強力なブレスを吐いていたのでディーもいずれ成長すればそれが可能になる、その可能性は考えられるだろう。
どんな風にディーが成長するのか、その事を考えつつシュウはスプーンでスープをすくい飲む。魚介の旨味が感じられるスープでこれもまた美味い、前菜にスープにメインと飽きさせないラインナップで最後まで美味しく食べる事が出来る。
カリアとシュウは存分にロウガ王国の料理を堪能した。
魔王軍の皆と一旦分かれ、自分達だけでこのようなご馳走を食べられて悪い気はするが。
「はぁ~~、気持ち良い~」
湯煙が多く出て天井へと上る、そんな光景が何度も起こるロウガ王国の浴室風呂は今までの王国の風呂と比べ小規模ではあるものの広い事に変わりは無くシュウ一人が入る分には全く問題ではない。
先に休むカリアへディーを預けて広い湯の中でシュウは温まり、くつろいでいた。
戦いがあっただけではなく色々とした事実を知る事の出来た一日、心地良い疲れを心地良い湯で癒し明日へと備える。
何時もは王国の風呂は魔王軍が制圧した後に利用するのが当たり前だったが今回は違う、ロウガ王国に招待されての風呂は何時もと違う新鮮な気分だ。
そろそろ身体でも洗おうかとシュウは湯から出る。
「魔王君、背中流してあげるね♪」
「!?」
自分だけしかいないはずの浴室に女性の声、ビックリしつつシュウが声のする方向へと振り向くと浴室の出入り口に立っていたのはロングヘアーをアップに纏めたセティア。王国の后の姿があった。
「え、あ…あの……!?」
シュウは振り向いた時にまともに今のセティアの姿を見てしまっていた、風呂なのでシュウは当然服は着ていない。それはセティアも同じ、つまり裸だ。
結婚してミーヤを育てて時が経つにも関わらず見事なプロポーションを誇る、シュウの顔を一気に赤くさせるのに充分である。
「一人で洗ってたら届かなかったりするでしょ?大丈夫、ミーヤが小さい頃とか何時も洗ってたのよ」
自分が大丈夫ではないと言いたかったがシュウは言えずセティアはシュウの後ろへと座り背中を洗い始めていた、セティアの方はとても楽しく嬉しそうな様子だ。
「(や……柔らかい感触が……)」
身長差のあるシュウとセティア、それは幼い子と母か姉のようでありシュウの後頭部に豊かな膨らみが当たっていた。
カリアにマリアンにヘラと大きな女性は居たがセティアはそれ以上なのかもしれない。
「魔王君って肌綺麗なのね、羨ましいなぁー」
シュウの背中を洗うセティアは肌の綺麗さを羨ましがる、そう言うセティアも若々しい姿に加え肌も美しい方だ。
そういう事を答える余裕が今のシュウには無いのだが。
「あっ……そ、そこ待って……駄目…」
「こーら、動いちゃ駄目。いい子いい子ー」
結局シュウはセティアに洗ってもらい、それが終わるの待つしか無かった。そして洗い終わったと思ったらセティアはそのままシュウと一緒にお湯の中へと浸かる。
「(何でこんな事に……!?)」
シュウは内心戸惑っていた、セティアに洗ってもらったり今は一緒に入浴して後ろからセティアに両手を回されて腕の中に居る。
彼の顔が赤いのは湯に浸かっているだけの原因ではない、振り払う事も出来たかもしれないがセティアの前でただ大人しく流されるままの状態が続く。
「魔王君って本当、可愛い♪もし私に息子でも居たらこんな感じなのかなぁ?」
セティアはシュウの頭を優しく撫でてあげていた。撫でられるその手がシュウにとって不思議と心地良い、ペースはすっかりセティアの物だ。
「ね、魔王君……」
するとセティアはシュウを自分の正面へと向かせ、その顔をじぃっと見つめた。
「ママって言ってみて♡」
「え……」
突然言われた事にシュウは戸惑い、しかしそう言うセティアからは溢れる母性がありシュウはセティアが自分に息子が居たらこんな感じかと言ったのと同じく母親が居たらこういう感覚なのかと。
まともに考えられない思考でそういった感覚に陥っていたシュウ。
「………………ママ」
シュウはぼーっとしつつも上目遣いで瞳を少し潤ませながら本当の母親みたいにセティアの事を呼んだ。
「ああ可愛いっ♡」
「んんっ!?」
あまりの可愛さにセティアはシュウをぎゅうっと抱き締めてシュウの顔は豊満な谷間の中へと閉じ込められる。
「素直で可愛くてママ嬉しい♪このまま本当にうちの子になっちゃう?」
「お母様!何してますの!?」
そこに入って来たのはミーヤだった、彼女も入浴に来たのかシュウやセティアと同じ姿だ。
母親譲りでセティア程ではないがミーヤも中々ナイスバディである。
「あら、ミーヤ。シュウ君の背中流して一緒にお風呂入ってたの」
「な!?それは…」
これは大問題となるのか、ミーヤはシュウとセティアをそれぞれ見てから言う。
「命の恩人である彼の背中は私が流すのが筋という物ですわ!」
「だからそのお礼も兼ねて私がって事で良いじゃない」
「よくありません!」
気づけばミーヤも近づいて来てシュウはセティアとミーヤの母娘に挟み撃ちに遭う形となった。
何か論点がずれているような気がする、今言うのはそこなのか。シュウがそんな事を思う余裕もとうの昔に消えていた。
「シュウ君、なら私は頭を洗って差し上げます!」
「ふあ…!?」
ミーヤにぐいっと手を引っ張られ、その時に膨らんだ柔らかな部分がシュウの手に当たる事を特に気にしてないのか構わずシュウを座らせてミーヤはシュウの頭を洗い始めた。
ミーヤに髪を洗ってもらい、シュウの思考はもう何も考えられない。
セティアに甘やかされたりミーヤに洗ってもらったりの立て続けで結局シュウは母娘二人からお世話されたのだった。
サキュバスの甘い魅了と誘惑にも匹敵する程かもしれない。魔王が人の女性で気を失いかけているのだから…。
シュウは気づけばベッドの上に居た、大きなサイズのベッドであり王族が使うような豪華さだ。何時の間にか寝ていたのかとシュウは意識が覚醒しきってない頭ながら誰かに抱きつかれてる感覚が、柔らかな感触が伝わる。
その正体はすぐ分かった、左右にミーヤとセティアが眠っており母娘に挟まれてシュウは動けない。
セティアが息子を寝かしつけるのは母親の役目と言ってシュウと一緒に眠り、ミーヤの方も譲らず自分が面倒を見ると言い結局そのまま共に眠ったのだった。
「(動けない………!)」
二人が起きるまでシュウは起き上がる事は出来ない。
その後何時の間にか二度寝して一番早く起きたミーヤに朝に起こされ、こうしてシュウにとってある意味戦いよりも色々あったロウガ王国での一晩は終わったのだった…。
まずは此処まで見ていただきありがとうございます、後悔はしてません(
シリアスな展開続きの中で甘い話が欲しくなったというやつです。時々こういう話は入れていくスタイル。
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