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転生 フリーダム  作者: 昨日シーサイドライン乗った
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 ジェット


      第一章  旅立ち


  第七話 「ジェット」




 貴族について。

 貴族は上級、中級、下級とあり、上級は公爵と侯爵があり、とか何とか言ってたけど頭に入ってこなかった。

 上級と中級と下級でいいや。


 後は王族がいる。


 基本、王族が1番魔力量が多く、上級、中級、下級と魔力量が少なくなっていく。

 戦争には中級、下級の人が多く、稀に家督に絡まない上級の人もいるらしい。

       

        ーシスターの情報よりー



 さて、本日は口から魔術とマル秘魔術を兄に披露しようと思う。

 小さな頃から教わるばかりだったけど、本日は教師としての俺の素質が見れるだろう。


 魔術練習場  ……と言うか海岸の近くの広場。

 


 「リュウが披露したいものって何?」


 期待してないな……

 

 先ずは口から魔術。

 口の中にファイアーボールの魔力を集め、

 

 「ケビ〜ン!」


 と言うと、ヒョロヒョロ〜っとファイアーボールが口から出た。

 ショボい。

 しかし、兄はフリーズして驚愕の表情!


 「す、凄い…… こんなの見た事も聞いた事もない。 リュウは……天才かもな、でもケビンで遊ぶな」


 では兄で遊ぼう。


 「にいちゃんもやってみよう」


 兄は嬉しそうに頷いた。


 「先ずは鼻からやる」

 「鼻? 出来るのか?」

 「いいから目を閉じて、集中して鼻に魔力を集めるんだ。 そして勢いよくフンッと鼻に力を入れる」


 頷き、真面目に集中する兄……

 魔力を鼻に集まったのか、フンッと鼻に力を入れた。


 ブバーッと勢いよく鼻水が出た!

 

 で、で、出た〜。 薄いけど鼻水〜。 

 俺より量が多い〜、集中しすぎ〜。

 

 散々笑いこけた後、心を静めるために深呼吸する。

 スー、ハー、スゥー、ハァー、ヨシ!



 「次は口をやる」

 「ちょ、ちょっと待て、リュウは鼻から出せたのか?」

 「何言ってるの、にいちゃんだって出せたじゃん」

 「鼻水じゃねーよ! ……魔術は出せたのか?」

 「いや、俺もにいちゃんと同じのが出たよ。 …もう少し濃いやつ」

 「プハハッ、 ……俺で遊ぶな」



 口から魔術は何度かやっている内に出来るようになった兄、でも足からは魔術が出ない……


 「リュウは足からも出るの?」

 「うん、本当は次に披露する魔術とセットなんだ」

 「何か、コツとかあった?」

 「分からない、ただ思いっきり足に力を入れただけ。 あ……でも、スパーンて何か抜ける音がしたかも」

 「そうか…… まぁ、これからも出来るようやってみるよ。 でも、次もあるんだろ。 披露する魔術」


 そう、足とのセット魔術。



 左手首を掴み、しっかり踏ん張り披露する。


 ーファイアーボール改ー

 ゴォォォーっと凄い推進力。

 本日2度目の兄の驚愕の表情。


 「す、すげぇ、これなら敵とか近づいて来れないじゃん」


 ん〜、それは考えてなかった。

 でもこの魔術の凄いところは、そこではない。 


 同じように両足からも、 

 ーファイアーボール改ー を出す。


 すると……徐々に空へ浮かぶ俺……


 本日3度目の兄のだらしない驚愕の表情。

 ブフッと吹いてしまい空から墜っこちた。

 ドンッと横ばいに堕ちた……い、痛い。


 「凄いよ、リュウ。 本当に凄いよ!」


 凄いはいいけど、堕ちた事への心配はないのだろうか?

 手を差し出し起こしてもらう。

 ふぅ、痛かった。


 「凄すぎる。 本当にリュウはバカか天才かバカか分からんな!」


 ん…… バカが1個多いぞ。

 でも、決めポーズのチャンス!

 そっと後ろを向いて、バッと振り返る!


 「その3択なら天才だね!」


 決まった〜。


 「ん、何やってんだ? それに2択だぞ」

 「…………………」  

 


 兄はファイアーボール改をあっさり手から出す事に成功する。


 「これはリュウのオリジナル魔術だろ。 名前は?」

 「知らない。 もしかして名前を付けていいの?」

 「俺も知らないけど多分いいんじゃない」


 結構、適当だな……

 でもファイアーボール改では全く合ってない。

 どちらかと言うと、ジェットバーナー。

 短くして、ジェット。


 「じゃあ、ジェットで」

 「わかった。 俺もそう呼ぼう」

 「にいちゃんも浮いてみよう」


 兄は満面の笑顔で頷いた。


 手からのジェットの飛び方は、丁度矢印の上↑のように手を少し開いて浮いてゆく。

 しかし兄はバランスを崩して堕ちてきた。

 余り高くなかったので上手く着地出来たけど……

 

 「海で練習しよう!」


 2人の声が重なった。



 早速、海に入り沖へと泳いで行く。

 当然、海でもジェットを使う。

 水面でも泳ぐより早いけど、水中で使うと驚くほど早い。


 海で練習する理由は2つ。

 この辺りは死海なので船は通らない、なので誰にも知られずに空を飛べる。

 もう1つの理由は堕ちても死ぬ事はないからだ。


 空を飛ぶことは、俺も兄も基本、誰にも喋るつもりはない。

 空を飛べる人間なんて普通は気持ち悪いから。


 さて、この辺りまで来れば陸からも見えないだろう。


 今日の練習は俺も兄も一致している。

 この魔術で1番大切な行為、着地を練習する。


 先ず10メートルほど高く上がり、そこでジェットを解除。

 ピューと堕ちて海面ギリギリでジェットを始動してピタリと止まる。

 海面50センチまでを合格ラインとし、合格したら20メートル、30メートルと上がる距離を増やしていく。


 1人が挑戦する時は、1人は海面で待ち、合否を判断してあげる。


 凄くいい景色と中々上手くいかない楽しさで、俺達はいつまでも練習していた……。


  


 時は過ぎ、また1年が経ってしまった。


 ケビンは王都に行きたくないと散々駄々をこねたけど、シスターに説得され泣きながら旅立った。

 俺とローチェはかなり歳下なので余りケビンと絡みはなかったけど、兄とマシェリはケビンと一緒に涙を流して悲しんだ。

 

 そして兄も徴兵されるまで、後1年をきった。

 兄が所属する魔術師団について、シスターに聞いた。



 1 貴族が隊長を務める。 

 

 私はそれしか知らない。

         

        ーシスターの情報よりー



 シスターを使えないと思わないでくれ。

 小ちゃくても一生懸命な人なんだ。



 では、ジェットについて報告する。


 俺は身体を横にして体勢を保つために手からもジェットを出せば、横に真っ直ぐ移動出来るが……


 結局、兄は足から魔術を出す事は出来なかった。

 多分、年齢と共に魔術の抜け穴が塞がれたのだろう、と言う事だ。

 つまり、兄のジェットは横体勢がとれない。

 そこで兄が考えた方法は……

 足を丸めて手の方向だけで移動する方法。

 ただ前には進まず、後ろに進んで行く。

 数キロは移動出来るけど、結構大変そうだ。


 

 そして今日は最後の魔術の授業。

 カミナリを習う。

 

  「ジェットが楽しくてここまで伸びたけど、これで最後、俺からリュウに教えてあげれる魔術はもうない」 


 ちなみに俺は字を書けるようになった。

 え〜と、4年近くかかった。


 「一応、仕組みだけ簡単に説明しておく。  先ず…… ちょっとそこ! 静かにして!」


 一応、ローチェとマシェリは隠れている。

 でも、お喋りの声が大きいので隠れる意味がない。

 多分、2人は全部知ってる、飛ぶことも……。


 「ごめ〜ん、続けていいよ〜」


 マシェリ……かる!

 でも、マシェリと兄は同じ歳、とても仲が良い。

 そして俺とローチェも歳が近い。

 後1年だけど4人で過ごせる。


 「え〜、先ず火と水の魔力を使い水蒸気を上げ雲を作る。 もしくは近くに雲があれば呼ぶ。 そして上空を急激に冷やすんだ。 普通は5人の魔術師でやる。 2人で雲を作り、2人は上空を冷やす。 そして1人はサンダーを発動する」


 「カミナリじゃないの?」


 「カミナリじゃない。 この魔術の名称はサンダー」


 「俺も1人で出来るの?」

 「多分、出来る。 今日は詠唱はしない。 俺の側にいればリュウの魔力も動くだろう。 いいな」


 頷く。

 実際、ジェットに詠唱はない。

 兄も俺の側にいて一緒に動いた魔力を再現したのだ。


 兄の魔力の動きが俺に反映される。

 水、火、風、光が複雑に絡む。

 長い…… 無詠唱でこの長さ、詠唱したら何十分かかる?


 「リュウ、上を見てみな」


 上…… 暗いと思ったら雷雲がかかってる。

 中の方で光がバチバチ見える……

 

 「ここまでは一回では無理だ。 でもここからは一回で決めてくれ」


 と兄が言うと、俺の中の光の魔力が動いた。

 

 「サンダー!」


 ドドーンと海にカミナリは堕ちた。

 轟音だったので辺りに音がこだまする。

 ローチェとマシェリは岩陰から顔を出し、こちらを見ている。


 「同じ位置にリュウも堕とすんだ」


 集中して再現する。

 光の魔力と風が少し混じってた…… そんなに複雑ではない。

 

 「ピカチュー」


 ドドーンと兄が指定した位置に堕とせた。

 だけど威力が弱かったような……


 「サンダーな! なんだピカチューって。 この前はファイアーボールでケビンって言ってたし」

 「もしかして威力が下がる?」


 ファイアーボール、ケビンはショボかった。


 「多分、詠唱の続き的な要素が含まれてる。 だったら俺達みたいな無詠唱は、ちゃんと言うか、何も言わないか、どっちかだろうな」


 なるほど…… 頭いいな、この人。

 本当に兄弟? 俺は字の読み書きに4年だよ。



 その後。


 何日もかかったけど、俺もサンダーの魔力の動きを再現する事が出来るようになる。

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