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転生 フリーダム  作者: 昨日シーサイドライン乗った
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 武闘大会 1日目



      第二章  成り上がり


 第六十六話   「武闘大会 1日目」



 

 コツーン、コツーンと歩く音が響く暗い通路の横には、幾つもの部屋が並んでいる。


 ユキナがここね、と扉を開けた先には割と大きな部屋でベッドも1つだけど置いてある。

 そして、この部屋には他の国のギルドの職員も監視員として居る。


 

 大会のルール


 A、B、C、Dのブロックに振り分けられたトーナメント戦。

 16パーティーでブロックを戦う。


 1日目は2試合行う。


 ギルドが用意した殺傷能力の低い木刀や自身の拳などで戦い、相手が気絶、もしくは負けを認めた時、グランドの四隅にいる審判が真剣勝負だった場合、勝負は決したと判断した場合に勝ちとなる。


 使っていい回復薬はギルドから支給される普通回復薬、1日1つ。

 しかし、回復魔術をチームメンバーが使うのは自由。


 注  支給された回復薬以外を飲むことや、部外者に回復魔術をかけてもらうことは禁止。



 2日目も2試合行う。


 ルールも1日目と同じ。

 2試合勝てばブロック優勝。


 3日目が準決勝、決勝の2試合。


 普通回復薬が高回復薬に代わる以外は全て同じ。




 ユキナが監視員からトーナメント表をもらう。

 それを見たユキナが……


 「わ、私達が戦うのはAブロック…… でも、そこには……」


 何だ? と思いラザノフとトーナメント表を覗き込むと……


 俺達の1回戦の相手はユキナレポートにあった "クララがタツタ" だった。


 そして、このAブロックには "同じ穴のムジナ" や "出る杭は打ターレル" まで入っている。

 いや…… 本当に全てのユキナレポートのパーティー、つまりアイリスパーティーやティッシュパーティーまで入っている。


 「ユキナ、俺達が勝ち上がったら次の対戦パーティーの予想は?」

 「1回戦のタツタさんに勝てるの……? あっ、ええ、そうね…… 2回戦は柔らかスコッティか電撃ハーレムの勝者、柔らかスコッティは男だけのパーティーには強いけど、電撃ハーレムには綺麗な女の人が2人も居るからね、電撃ハーレムが有利と思うな」


 マジか…… どっちのパーティーとも戦いたくないけど、アイリスさんは知り合いだし絶対に戦いたくない……


 「何? 2人共そんなにコッティパーティーと戦いたかった?」

 「次の予想は?」


 勝負モードを崩したくない。


 「あ、うん。 次は間違いなくターレルさんパーティー、その次が前回優勝パーティー、同じ穴のムジナだと思う」


 ふぅ〜。

 中々の運の悪さと思うか……? いや、違う。


 「オッホ〜、ラッキー、ござござる〜。 リュウ、1回戦の相手は体術。 もちろん拙者達も体術だ」

 「あのさぁラザノフ、拙者は、だろ。 2対5だ、俺は剣で行く」

 「リュウ、そんなズルは駄目だ。 キッチリ相手に合わせてキッチリ勝つ。 それが拙者達でござる」


 だから拙者達じゃなくて拙者にしてくれよ。

 俺は結構ズルするし、基本負けない戦いをするタイプなんだ。  

 ……自慢ではありません!


 とは言え、この能天気は頑固者でもある。

 まぁ、仕方ないか……



 「さぁ、もう会場に行かなくちゃ」


 会場とは戦うグランドのことだ。

 出場パーティーは一同にグランドに出て、アナウンスによるプロフィールを言われた後、会場に来ている観客に軽く手を振るイベント。

 …… のことをなんて言うのラザノフ?


 まぁいい。 

 とにかく名前を呼ばれたらヘラヘラと笑い、軽く手を振れば良いのだ。



 

 暗い通路に聞こえる凄い歓声…… 初めて闘技場に入ったので観客が何人居るか想像もつかない。


 グランドに出るとやたら眩しく感じる……


 直径50メートルの円形、下は燃えない素材の芝だそうだ。

 地形に有利不利はない。


 観客席とグランドの間には、高さ2メートルくらいの壁があり、そこから上へ上へと観客席が登っている。

 真ん中辺りの1番見やすそうな場所には、ガラス張りの個室が何個もある…… きっと王族や貴族が使うのだろう。

 本当に野球場の作りに似ている……


 ……と、ここで俺の頭が割れそうに痛み出した。

 観客が多いので、この目の情報に頭がついていけないのだ……

 久しぶりのこの感覚、小さな頃は絶対に俺は直ぐに死ぬな、と思ってた……


 目を瞑る。


 

 近くから強い視線を感じる……

 薄く目を開けて見てみると、円形に並んだそれぞれのパーティーの中に、アイリスさんがこっちを見ていた。


 不思議そうに見るアイリスさん……

 

 軽く手を振ると……

 戸惑いながらも手を振り返してくれた。


 そのまま観客席を、視点を絞らないようにゆっくり見渡そうとしてびっくりした。

 観客席の上の方に大きなモニターがあり、そこにお姫様が観戦してる様子が映っていたのだ。


 白黒だけど凄い科学技術、きっとレイモンにはないだろう。


 それにしてもあのお姫様…… 背が高く顔が小さい。

 他国にも噂されるほどの美少女だとジルザルさんが言ってたけど、白黒だと余計に映える。

 そして、あのデッカい胸…… きっといい物ばかり食っているのだろう。

 俺が小さい頃に食っていたカビが生えてその部分だけ千切ったパンと、週に1回野菜に出会えればラッキーだったスープを見せたら……


 「プフフ、何それ? 私のブーちゃん(豚)だって食べないわよ、オーホホホ」


 とでも言われそうだ。

 ちなみにブーちゃん(豚)はもう、お姫様の胃の中だ。




 大型モニターには各パーティーをアナウンスする声と共に、そのパーティーメンバーが映っている。


 暇なので観客席に知り合いが居ないか探してみる。


 この前、俺を探しに大型連休を取ってしまったカミラさんは来れない。

 でも兜流のコーカサスとアトラスは来るって聞いたけど…… 見当たらない。

 そしてアトラス達を探してる時、バッチリ目が合ったメガネ女子が…… リシファさんだ!


 まさかフェークスからここまで……?

 良く貴族のお父さんが来ることを許したし、俺に会うことが目的なら会えない可能性の方が高かったと思うんだけど……



 席を乗り出すように見ているリシファさん、ジェスチャーをしてみる。


 胸をコンコンと叩く。

 俺を探しに来てくれたの? の意味。


 通じたかは分からないけど、リシファさんは何度も頷いてる。


 そしてリシファさんを指し、控え室の方向を指し、自分の胸をまた叩いた。

 控え室まで訪ねて来てくれ、の意味。


 リシファさんもニコニコで俺を指し、控え室の方向を指してたので分かってくれたと思う。


 関係者以外は入れないけど、言っておけば問題ない。



 さぁ、そろそろ俺達の紹介だ。


 『次はなんと竜族がエントリー、素敵な変人達。 土竜族、族長の次男ラザノフ君と、謎の人間リュウ君のパーティー。 そう、このパーティは2人だけ。 今までに4人というパーティーはいましたが、2人というのは最小人数更新です。 はたしてラザノフ君はどこまでやれるのか!』


 ぼ、僕の情報少ないよ〜。

 

 でも…… モニターに映る俺は…… 中々じゃね。

 生意気そうなガキだった俺が生意気なガキになり、今は礼儀正しい青年剣士へと変わった…… って感じ、ラザノフ?

 ……って、聞いてね〜よ、ラザノフ。



 モニターにはラザノフが映ってる。

 相変わらず、少し小太りなガソリンスタンドのオッサンを若くした感じだ。


 ここで、ラザノフ〜!っと大きな声。

 その声の持ち主はリサナーラさん……

 ユキナからカミラさんに渡り、カミラさんからプユスタールの皆んなに俺達が大会に出ることが伝った。

 遠いのに来てくれて応戦してくれることに感謝しかない。

 

 

 また観客席を見渡すと、俺と目が合い手を振る女の子達…… しかし俺は知らないと思っている時に鋭く閃いた!


 ライバルとなるユキナレポートにあった奴等を観察しよう(頭が良いな、俺って)。


 「以上、各国の代表パーティーでした〜」

 「…………」



 ーーーーー



 控え室


 1回戦はグランドを4等分した広さで8パーティーで4試合が同時に行われる。

 試合時間の制限はないけど、だいたい10分から長くても30分以内に終わることが多い。

 なので、午前中で全てのパーティーが1回戦を終えてる予定。



 俺達の出番は2試合目、つまり直ぐ。



 俺は前世の試合前に必ずしていた事がある。

 身体に痛がるなと命令しておくのもそうだけど、時間に余裕がある時はいつもしてた事だ。


 目を瞑る。

 これ以降、どこもピクリとも動けなくなる。

 本当は心臓だって動くのを禁止したいくらいだ……


 10分が経過した頃に聞いてみる。


 腕…… そろそろ動けば?

 腕は動きたくて痺れを切らしているが、動けない。

 それぞれのパーツの声を聞いても動きたくてウズウズしてる…… でも、動けない。


 試合が始まっても俺は何故か?動けない。

 相手はここぞとばかりに打って来る……


 早く動かないとやられる! ……でも、動けない。

 相手の剣が避けれないところまで入って来る……

 まだ左手を犠牲にすれば何とかなる! 左手、動け〜! ……しかし、左手は動けない。

 剣が頭に突きささ……

 

 ゆっくり目を開ける。

 これ以降、無駄な動きは一切しない。

 細胞レベルで動きたくて爆発しそうな身体を、試合で解放する!



 「リュウ君、ラザノフ君、出番よ!」


 またグランドへと続く暗く狭い通路、でも会場からの歓声と熱気が伝わる。


 「リュウ、20分以上もピクリとも動かない瞑想、見事だったでござる。 ……でも、意味あるの?」


 し、失礼な! 20分ピクリとも動かないのって、かなりの体力と集中力を使うんだぞ。 

 でも、それに見合う準備が出来るんだ。 ……と、心の中で答えた。


 「ラザノフ、俺は爆発したい……」


 俺の身体の細胞が、早く爆発するように動きやがれと言っている。


 「ガハハハ〜、拙者もでござる」


 君は瞑想してないでしょ!

 ずっとユキナとおしゃべりしてたくせに……


 「それにしても、タツタは竜族そっくりの体格だったでござる。 それにムジナも雰囲気のある剣士だったでござるな」

 「……そ、そうだな」


 観客の女の子ばかり見てた(結果的にです!)とは言えない。



 少し拍子抜けするラザノフとの会話は直ぐに終わり、グランドにはタツタパーティーが待ち構えていた。

 


 『さぁ〜、早くも2回戦目、この4試合で解説しない訳にはいかないのはこのパーティ〜でしょ〜う、解説のリンパンさん。 優勝候補のタツタパーティー対最小人数パーティー、どうですか?リンパンさん』

 『タツタ君はね〜、昨日、お店で買い物してくれたよ〜、たまごパン買ってた。 ラザノフ君とリュウ君もよく来てくれるよ〜。 ラザノフ君もリュウ君も硬いパンが好きかな〜』


 解説って、パン屋のおっさんじゃん!

 ……解説出来るのかよ。


 『わ、私からも少し…… 竜族は槍を持って戦うと聞きましたが…… ラザノフ君、持ってませんね〜、忘れちゃったんでしょうね〜、相当なうっかりさんです。 リュウ君についても少し…… なんとリュウ君は最速、最年少のギルドのAランクで現在15歳。 配達に命をかけてきた苦労人。 泣けますね〜リンパンさん』

 『う、うぅ…… だから硬いパンしか食べないのか…… リュウく〜ん!柔らかいパンも売ってるぞ〜い」


 知ってるし!

 何か微妙にディスられてる気がするな……

 


 気を取り直して……



 クララがタツタと対峙する。


 試合が始まると直ぐに俺とラザノフは離された。

 ラザノフはタツタと、俺は4人に囲まれた。


 でも、これはユキナレポートを見てれば予想出来た。

 弱そうな俺を先に倒す戦術は、これから先の試合でも同じだろう。


 ……若いけどデカいのがタツタの息子、クララだろう。  

 でも、竜族の血が入っていると言ってもクォーター、スキルは無いはず。

 素人っぽいのはペーターか……

 残りの2人が強そうなんですけど…… ユキナレポートに割愛された人達。

 

 

 我先にと拳を振るペーターとクララ、それを打たせ様子を見る2人。


 下がりながら捌き、後ろに回られないように対処する。


 捌きながらペーターとクララの実力を把握して、そして確信する。

 付け焼き刃の連携と……


 どの道場でも同じかもしれないけど、多人数で1人を攻撃する練習などしない。

 クララ達の作戦は先ずクララとペーターが手を出して、残りの2人は隙を伺う作戦か。


 下がりながらの捌きをペーターは気づき、横に大きく逸れて俺の後ろを取ろうとダッシュした。



 チャンス! ……ではある。

 だけど、ペーターを倒した後に隙ができるのが怖い。

 でも、行かない手はない。


 ジェットをスケートのように使い、あっという間に追いつく。


 ペーターは驚いたように立ち止まり、雑な右ストレートを打ってくる。

 ジェットのスピードを緩めずに右ストレートを掻い潜り、脇腹へ "鈎突き" 。


 そのままペーターを乗り越えて転がる俺。

 手応えは充分、俺への反撃も無理だろう。


 ゆっくり起き上がる。


 クララ達3人は、転がりながら痛がるペーターに回復薬を飲ませた。

 これで残り3人、俺のダメージはほぼゼロ。


 チラッとラザノフの様子を見ると、なんと驚いたことに土竜化している。

 相手は相当な強者なのだろう。


 

 ワ〜っと言う凄い歓声。

 この街代表、最年少、最小人数パーティと、俺を応援する要素は沢山ある。

 しかも、いきなり4対1の戦いだ……



 仕切り直し……


 今回は無闇に打ってこない。

 3人の圧で俺はジリジリと下がるが、3人はもう後ろを取ろうとは思ってないようだ。


 ボッ、ボッ、っと前蹴りを繰り出す残り者の2人。

 かなりの実力者だけど情報はなし。

 でも、残り者の2人では可哀想なので佐藤さんと鈴木さんと呼ぼう。


 のっぺりした方が佐藤さんで、もっこりしてるのが鈴木さんだ。


 えっ、例えが分かりづらい?

 ウーパールーパー系ののっぺり顔が佐藤さんで、ピッタリのパンツを履いた時のもっこり似の顔が鈴木さんだ。

 


 作戦を変えたのか佐藤さんと鈴木さんで蹴りをメインに攻めてくる。

 特にローキックはカットしても響く強さ。

 ローばかりに気を取られると正拳突きが飛んでくる。 ……やはり厳しい戦いになった。

 このままでは脚から崩される!


 虎峰を仕込む……


 クララは完全に2人に任せ、邪魔しないように付いてくる。

 むしろ未熟なクララも参入すれば、綻びもあるはずなのに……



 『おお!っと、ここでタツタがダウ〜ン。 これで2対3の戦いだ〜!』



 この実況を聞いた時3人は揃って、えっ、という表情になり、一瞬タツタとラザノフの方をチラッと見た。

 このチャンスは逃さない!


 鈴木さんの胸に、コツンと虎峰を発動! 

 スッパーンといつもの音がして鈴木さんは後ろに居たクララを巻き込み吹っ飛んだ。


 しかし、直ぐに佐藤さんのハイキックを背中辺りに喰らい、グラッとふらついたところに更に踏み込まれて、撃ち下ろしのストレート。


 左腕で顎先をカバーしつつ、ジェットで回避を狙うが……


 ドカッとぶつかり腕に激しい痛みが疾ったが、ジェットで逃げたのが良かったのか、致命傷ではない。

 しかも、ジェットの先には倒れ込んでいる2人が前に……


 起きあがろうとしているクララの側頭部をジェットの勢いそのままに、膝蹴り。

 そのままもつれるように転がるクララと俺。


 クララは完全に気絶、鈴木さんもピクリとも動かない。



 フラッとしながらも立ち上がる。

 本当はスマートに立ち上がるつもりだったけど、結構削られているので仕方ない。

 でも、残りは佐藤だけ。



 お互いゆっくり近づく……

 ラザノフは最後までこちらに来る気はないようだ。


 射程内に入ってからは相変わらずのローキック。

 よほどローに自信があるのだろう。

 そして目線が下にいってると、正拳突きが飛んでくる。


 でも、このパターンは知っている! ワザと目線を下にしていただけだ!



 正拳突きを払うように流し、そのまま袖を掴んで引き込み、捻るように一本背負い!

 ドゴーンと、受け身の取れない姿勢で佐藤は芝生に腹を打ちつけた。


 勝った……

 

 一応この技は俺の得意技、指先が強い俺との相性のいい技だ。

 受け身が取れないので腹や顎を痛打し、おまけに腕も極まっているので大概は1発で終わる。



 『おおっと〜、いきなりの大番狂わせ! 謎の配達人は強かった〜!』

 

 もう配達の仕事…… 止めようかな……


 『リュウ君〜、もう硬いバンは食べなくていいんだぞ〜い』


 好きで食べてるだけだし!


 まぁ、とにかく勝った。

 次はどのパーティーだ……

 

 

 

 控え室


 俺達は午前中はもう試合はないので、ガルフさんとサラノフさんも控え室に来ている。

 控え室で待っていたラリィとユキナが心配そうに近づいてくる。


 「お兄ちゃん、ラザ兄、勝っただの?」

 「ああ、勝ったでござるよ」

 「う、うそ…… 2人なのに……」


 ユキナはダンジョンもまぐれだと思ってるし、さっきの試合も俺達がやられるのを見てられないと、ラリィと留守番を選んでいた。


 と言っても、俺もラザノフも回復薬を飲むくらい削られたし、ラザノフはもう今日は土竜化出来ない。


 「タツタか…… 強かったのか、ラザノフ?」


 ガルフさんが複雑そうに聞いた。

 タツタはハーフと言っていたので、父親か母親をガルフさんは知っているのかも知れない。


 「強かったでござる。 兄者と同じ圧力を感じたでござる、1年前なら負けてたかも……」

 「そうか……」


 やっぱり何か知ってそう。

 まぁ狭い集落だ、知らない方がおかしい。


 「リュウもよく勝てたでござるな。 何人かは倒すと思ってたでござるが、全員は驚きでござるよ」


 ラッキーではあった。

 佐藤に鈴木は強かった、でも、クララとペーターは一枚二枚落ちた実力だった。

 もしもう1人、佐藤に鈴木に田中まで揃ってたらヤバかった。



 コンコン……と、扉を叩く音、リシファさん⁈


 ユキナが扉を開けるとアイリスさんとハーテマルにトロンかブルージェイズの3人……

 中に入ってもらう。


 「久しぶりね、まさかこんな再会とは思わなかったけど」

 「本当だぜ。 パーティー組んでないって言ってたよな」


 あの時の依頼はプユスタールにいた時で、確か寒かった記憶がある。


 「パーティーを組んだのは2ヶ月前くらいだから嘘をついてた訳じゃないよ。 それに代表も怪我したパーティーの代役だしね」

 「そう…… 貴方が強いのは感じてたけど、恐ろしく強いのね……」


 それでも寂しそうな顔をする……


 「だがウチには体術は通用しないぞ、少年」

 「そうよ、ウチのメンバーは全員、剣か槍を持っている…… リュウ君、素手より剣が何倍強いと言われているか知ってる?」

 

 知らないので首を振る。


 「ふふ、私も知らない」


 じゃあ、何故聞いた!


 「心配してくれてるようだが気をつけた方がいい。 リュウは剣の方が絶対的に強いでござるよ」


 ラザノフが口を挟む。


 「そ、それでも2対7だ! そっちに勝ち目はない!」


 トロンかブルージェイズさん…… いい加減どっちだよ。


 「アイリスさん、勝てないと分かったら降参してくれ」

 「ふ、ふざけないで! こっちは勝ちの予測を計算出来るのよ!」

 「それは拙者達の実力を見たあとでござるよな。 予測と計算は毎日やってる。 ……じゃあ何で拙者はリュウに一度も勝てない?」


 まだ実力が近いところにも無いからだろう。


 「う、嘘言ったって騙されないぞ。 ウチはもう変人達の攻略を終わってる!」


 ピンポイントでパーティー名を言わないで!


 「ふぅ、貴方は本当に不思議な子ね。 ウチの方が圧倒的に有利なのに、何か追い詰められてる気さえするわ。 でも、リュウ君、私は貴方と戦えるの楽しみよ、それに…… 1回戦、凄くカッコよかった……」

 「そうじゃ、困ったことに凄くカッコいいんじゃ。 でも、ウチは可愛いのが良いからラザノフ派じゃ」


 いきなり後ろからリサナーラさんパーティーまで訪ねて来た。


 「おお、ケリニッチさんも皆んなも…… わざわざ遠いのに応援ありがとうでござる」


 まだそんなに経ってないのに、もう懐かしく感じる。


 「そ、それじゃ私達は行くね、リュウ君。 勝負では手は抜かないから、そのつもりでいてね」


 俺もアイリスさん以外には手を抜かない自信がある!

 まぁ、とりあえずアイリスさんは元気そうで良かった。


 

 「それにしてもリュウ君って凄くモテるのね」


 ユキナが言った。

 

 「別にちょっとした知り合いってだけで、お互い何とも思ってないよ」

 「ううん、お兄ちゃんは天然の女たらしなの」


 ラリィ…… ってか5歳児だよね⁈

 でも、酔っ払ったアイリスさんをラリィは見ているし、勘違いしても仕方ないか……



 コンコンっと扉を叩く音……


 今度はリシファさんだろうと思って、俺が開けた。


 やっぱり…… 久しぶりのリシファさん。……

 俺の顔を見てパッと俺の両手を握り……


 「リュウ君、色々あって何から話せばいいか分からないよ…… でも、リュウ君って凄く強いんだね……」


 リシファさんの手には小さな紙袋が………

 甘い匂いがする。


 「いい匂いするね、それ」

 「ふふ、リュウ君に食べてもらおうと思って、急いで買いに行ってもらったのですよ」


 今は丁度、昼時だ。


 「柔らかいパンと甘いパンだよ。 ふふ、いっぱい食べてね」


 何か勘違いしてる!

 あの実況と解説が変なこと言うから……


 「ゆっくり話したいけど、話せる時間ってある?」


 きっと貴族街の宿屋に泊まっているだろうし、家族も一緒だろう。 今、後ろに居るのは俺も会ったことがある、図書館の前に居たおばさまだけだ。


 リシファさんは後ろを見ておばさまの反応を探る……

 おばさまは、目を瞑りながら頷いた。


 「はいっ、大丈夫」

 「それなら試合が終わったら貴族門まで行くよ」

 「うん。 リュウ君、勝ってね」


 と言うと、足早に去った……




 昼食はサラノフさんが作ってくれた土竜族料理の弁当に、さっきもらったパン。

 少し不機嫌そうにユキナが話す。


 「あの人はリュウ君の彼女? 貴族の子みたいだったけど」

 「彼女もフェークスで会って親切にしてもらったんだ。 貴族でも気が合う友達だよ」

 「でも、友達でわざわざここまで来るかな……」


 確かリシファさんは学生で学校があるはず…… 勉強の代表を狙ってると言っていたのに、学校を休んで来た?

 でも、俺に会うのが目的だけじゃなさそう。


 「それよりリュウ君は体術も強いんだな」

 

 ガルフさんが話した。


 「あの吹っ飛んだ人には何したの?」


 次はサラノフさん……


 「アレはオリジナル魔術。 世界に俺だけしか出来ない魔術、でも体術として使ってますよ」

 「拙者もリュウに初めて出会った時に吹っ飛ばされたでござるよ。 後ろから撃たれたのに前に広範囲のアザが出来た…… 恐ろしい技でござる」

 「フフ、貴方達、あの前にケンカしてたの?」


 俺が初めて竜族に入った時のことだ。


 「ガハハ、拙者の勘違いで殴り合ったでござる。 体術も驚いたけど、やっぱりリュウは剣術が凄い。 あの木を切った時は身震いするくらいだったでござるよ」

 「ラ、ラリィちゃん…… 私もリュウ君が戦っているところを見たい!」


 ユキナは次もラリィと待ってる予定だった。


 「グフフ…… お兄ちゃんの戦いを1番見てるのはラリィなのであ〜る。 そして命まで救ったのだ〜! ハッハッハ〜」


 偉そうだな……

 でも、毎日稽古でラザノフと戦ってるのを見てるから本当のことだ。


 「いいよ、ユキナ姉ちゃん。 ラリィは影に入ってるだの」


 ラリィはユキナをユキナ姉ちゃんと呼ぶ。

 ユキナもそれが嬉しいようだ。


 ん……影?

 サッとラリィが影に入ってしまった。


 まぁ…… 知り合いが誰も居ない控え室に、ラリィ1人で居るよりはいいか……

 

 ……そろそろ2回戦が始まる。



 ーーーーー



 『さぁ、午後からの最初の試合、ここでの注目はやはり "ステキな変人達" でしょう。 1回戦では優勝候補のタツタパーティーを撃破。 2人だけのパーティーとは思えません!  先ずはこの人、ラザノフ〜うっかりさん! 今回は槍を忘れずに登場、きっと誰かに叱られたのでしょう。 そしてこの男、母性をくすぐる苦労を重ねた配達人。 情報ではお昼に差し入れの柔らかいパンを涙を流して食べていたそうです。 今回は不気味に木刀を2本持っての入場、よほど差し入れが嬉しくて興奮して持って来ちゃったのでしょう。 対するは "電撃ハーレム" 。 過去2回の大会ではブロックの準優勝。 しかし今回は並々ならぬ覚悟でブロック突破を狙います!」



 先の話になるのだが、俺はこの街で有名になる。

 何と言ってもこの街の代表、最小パーティーで最年少でもあり、人間でも強いことで人気者になるのだ。

 でも、この間違った情報のおかげで、貧乏、柔らかパン好きのレッテルを貼られ、家を知られた人には嘘つきと思われるし、柔らかいパンはやたら差し入れされるしで結構迷惑する。

 

 俺は硬いパンが好きだぁ〜! ……でも、うっかりさんよりはマシか⁈



 2回戦の初戦、戦うパーティーは4組ではなく2組。

 それにより、グランドの半分を使っての戦いとなる。



 対峙するのはアイリスパーティー。

 

 試合が始まるとアイリスと、同じ顔をした双子のトロンとブルージェイズ、それにもう1人の女、後は奢ってくれたハーテマルが加わった。

 これが俺を倒せる計算の布陣なのか……


 ラザノフの方は2人だけで抑えられるのか……?


 直ぐにアイリスのスキルで電撃が不規則な動きで向かって来る、が、避けながら木刀でも絡め取るように方向をズラす。 ……少し方向を変えれることを確認。


 横方向に移動しながら、魔術師の女が凄い勢いの放水をする。

 こんな魔術があるのか…… と感心したけど、同時に詰めるトロンとブルージェイズに気を取られ、放水は避けきれない。


 放水は避けれないけど、トロンとブルージェイズの攻撃はジェットでバク転して回避、同時に放水からも抜けれた!


 そのままジェットで放水女に向かう。

 女は向かって来る俺に水を当てようとするけど、ジェットで回避しながら……

 バスッと足への一刀、そのままバチーンと手にも二刀目、その時、ビリビリっと俺の全身に電気が疾った!


 水に濡れた俺へのアイリスの電撃攻撃……

 しかし…… 身体に電流が流れてる感覚がある。

 向かって来る、ハーテマル、トロン、ブルージェイズ。


 右の木刀をバウンドさせるようにトロンかブルージェイズにおもいっきり投げる、そしてハーテマルの一刀を左の木刀で受けて、そのままハーテマルに放電!


 「グワヮワヮワ〜」


 と言う声を聞きながらトロンかブルージェイズの大振りの一刀を掻い潜る!

 切り返し振るトロンかブルージェイズの手元に、俺の一刀が先に当たり、その後に二振り目を首辺りに振り下ろした。


 同時にハーテマル、トロンかブルージェイズが崩れ落ちる……


 「お、お前は何なんだ……」


 ゆっくり投げた木刀を回収。

 電撃も俺には通用しない、剣術の腕の差は歴然、もう打つ手はないはず。


 「俺は俺。 それよりそっちが分からないよ、どっち?」


 双子は長く付き合わないと、どっちがどっちだか分からない。


 「俺はトロンだ」

 「そう。 じゃあトロンさん、アイリスさんと一緒に降参して」


 チラッとラザノフを見ると……

 ラザノフだけが立って、他の2人は倒れてる。

 

 ビビビビィっと電撃が疾って来たので、最初と同じように避ける……


 「ふ、ふざけないで! 死んでも降参なんかしないから!」


 カッコいい人だ……


 「アイリスさんって、やっぱりいい女だね……」


 でも、その判断が仲間を傷付ける。


 フラッとトロンさんに近づき、慌てて打って出るトロンの木刀を捌き、数撃打ち込みアイリスさんに向かう。


 後ろで倒れるトロンさんを恐怖の目で見るアイリスさんの首元へ手刀を一閃。


 最後は電撃を発動することすら忘れたアイリスさん。

 そこまでの恐怖を与えて申し訳ない。

 でも、最後まで立派に戦った。


 崩れ落ちるアイリスさんを抱え、そのまま俺はアイリスさんを控え室のベッドまで運んぶつもりでいたが…… 歩けるメンバーから『俺達のパーティーメンバーだ』と言われ、そのメンバーにアイリスさんを渡した。


 2戦目、完勝!



 

 控え室


 ラザノフの戦い方は、打たれずに打つ、普通の戦い方ではなく、自分のタフさを考慮した戦い方なので結構怪我している。

 回復薬は1日1つだけど1日の試合が終われば飲むのは自由だ。

 でも数時間前に回復薬を飲んでいるので、もう1本飲んでも意味はない。

 つまりラザノフの怪我は明日に持ち越しとなる。


 ただラザノフが言うには、こんな怪我は数時間で治る、らしい。



 「リュウ君…… あのお姉ちゃんが惚れちゃう気持ちが分かったよ…… 凄くカッコよかったし強かった…… でも会場の女の子まで惚れさすつもり?」

 「何言ってんの? カミラさんは強さ関係なく惚れてくれたはずだよ。 それに会場の女が俺に惚れるはずないでしょ」

 

 ちなみにリリカも、俺の強さなんて関係なく惚れてくれた。


 「モニターにリュウ君が映るたびに女の子は『キャー、キャー』言ってたし、最後アイリスさんを抱き抱えた時なんてハンカチを噛み締めて引っ張ってる子がいっぱい居たよ」


 想像すると怖いです。


 「そんなの俺とは関係なくて、ただ歯が疼いてただけ。 それより明日の初戦の時間と相手は?」

 「皆んな歯が疼くとハンカチ噛み締めて引っ張るんだ〜、私は初めて知りました。 明日は朝1番で相手は "出る杭は打ターレル" だよ」


 ターレルは本格的な剣の使い手だったな。

 こういう相手を求めてた!


 「それより早く祝勝会に連れてってくれ〜」


 リサナーラさんが言った。

 リサナーラさん達はウチに泊まる予定でもある。


 「と言っても、主役の1人はデートに行っちゃうけどね。 しかも他の国の貴族の子と……」


 とても嫌味っぽく言われた。


 「ナハハハ〜、ユキナとやら、カッコいい少年に惚れても報われない恋になるぞ、ウチの予感じゃ」

 「惚れないもん!」


 間髪いれず否定した……


 でも…… そうか、デートか……

 デートと呼べるなら久しぶりだ。



 ーーーーー



 会場を皆んなと一緒に出る。


 会場の外は出場選手を待っている人達も居る、家族や関係者だろう。


 その中に一際大きな人だかりが……

 人だかりから抜け出して俺に近づく人物……

 お姫様だ! ……花束を持っている。


 そして……


 「リュウ様、今日は本当に素敵でした」


 と言って俺に花束を渡した。


 ……このお姫様、とことん俺からラザノフの情報が欲しいらしい。

 でも、花束なんて渡したらラザノフだってやきもちを焼くのでは…… ハッ、それが狙いか?


 「ありがとうございます」


 と言う間に、お姫様は真っ赤な顔で逃げてった……

 しかし…… ガルフさんが話しかける。


 「姫! 祝勝会に来るか?」


 えっ、って感じの顔からパァっと明るい顔になった。


 「あっ、あの…… 聞いて来ます!」


 お姫様は人だかりに入り、身振り手振りで皆んなを説得しようとしてる。

 でも、少し時間がかかりそう。


 「じゃあ、俺はここで。 ラザノフ、明日も試合だ、飲みすぎるなよ」


 心の中でお姫様に優しくしてやれ、と言っておく。


 「ああ、明日は拙者の方が目立つ!」


 ……うっかりさん。


 

 

 ーーーーー




 貴族門の近くまで走って来ると、もうリシファさんが待っているのが見えた。

 リシファさんも俺を見つけると満面の笑みで走って来る。


 ……可愛い人だ。


 「ハァ、ハァ、リュウ君、凄く強かった、ハァ、よ」


 この距離で息切れするとは…… 流石、本好きのガリ勉。


 「どのくらい時間あるの?」


 それにより、何処で飯を食うかが変わる。


 「10時までに帰れば良いって」


 まだ4時…… 何処でも行ける。


 「さっき試合に出たばかりだから、リュウ君目立つね」


 ん…… 確かに視線を感じる……

 走ってる時も、何人かに声をかけられた……


 「それじゃあ、何か買って船の上で食べない?」

 「船? 船があるの?」

 「ああ、いい?」

 「うん、いいよ」


 よく分かってない感じだけど、モタモタしてる時間はない。

 ギルドの傍にあるお惣菜屋で買い物して、俺達は船へと乗り込んだ。


 30分くらい来た沖で船を止めてデッキで食事をする。


 今の時期はいい風が吹く過ごしやすい気候が多い。

 丁度、陽が沈む時間なので海面がキラキラしてて綺麗だ。


 「リュウ君、私、君のことを少し知りたいな…… その後に私のことも話したいな……」


 さっき話したいことが沢山ある、みたいなことを言ってたな……


 俺はダンジョン攻略後にお金持ちになったこと、大きな家を持っていることを話した。


 

 そしてその後のリシファさんの自分の話では、3年連続でゴールタール国の勉強代表になったリシファさんを、銀行国と言われるコーラン国の銀行が就職先として来て欲しいと誘われていることを話していた。


 「凄いね…… でも、学校休んでここまで試合を見に来ることをよく両親は許したね」

 「3年のフル代表は1年から3年まで全てが勉強範囲なの、だから学校に行くより家庭教師とピンポイントで苦手科目をしたりした方がいいんだ」

 「なるほど、あの叔母さまが家庭教師なの?」

 「ふふ、別に居ますよ」


 リシファさんはこの後コーラン国に行き、街や就職先になるかも知れない銀行を見たり話を聞いたりするらしい。

 本当は夏休みに予定していたことだったけど武闘大会があるので前倒しして来たようだ。


 「じゃあ、俺が出ることを知ってたの?」

 「知りませんよ〜。 ただあの会場に必ずリュウ君が居るって思ってて…… そしたら女の子達が騒がしくてモニター見たらリュウ君が映ってたの」


 女の子が騒がしい時にたまたま俺が映っていた、が正しい。


 「もう明日の朝に発たなきゃいけないんだ〜。 就職したらもうリュウ君には会えないし…… だからわがまま言ってサンカルムに寄ってもらったの」


 もう会えなくなるのか……


 「それでリュウ君が気にしてた無詠唱種族…… 正確には羅刹種と言われてたみたい」


 勉強の合間に調べてくれたのか……

 ありがたい。


 「羅刹種って…… 随分、不気味な名前だね」

 「空を飛ぶ時に悪魔のような風貌に変わるから、って本には書いてあったよ」


 もし俺と同じ飛びかたなら、風貌、変わるかな?


 「それとフォルマップル国ではまだ羅刹種は生きてるって話まで…… でもこの話をフォルマップル国ですると、その人は次の日には消えてるそうよ」


 余りいい種族じゃなさそうだな。


 「あ、ごめんなさい。 ふふ、フォルマップル国は北東にある国で、余りいい噂がない国かな……」



 説明まで完璧だな、リシファさんは。

 もし、フォルマップル国ではなくフォルマップルと言ってたら、俺は甘いスイーツと思っていただろう。



 「ハハ、そこまで調べるとは甘く見てたぜ。 俺は羅刹種の末裔、リシファ、御命頂戴!」


 と言って、リシファさんを抱きしめて空へと飛んだ。


 

 目をパチクリとさせ、驚いているリシファさん。

 驚かすのを成功したか⁈

 

 ……でも、俺の瞳をジッと見つめて、


 「ふふ、リュウ君にならいいよ……」


 と言ってキスされた……


 こ、これは…… 大成功⁈


 

 「俺の秘密…… 話すよ」


 と言って、今度は俺からキスをした……

 

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