表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生 フリーダム  作者: 昨日シーサイドライン乗った
16/114

 コサルス村


    第一章  旅立ち(亜人国編)


  第十六話 「コサルス村」




 少し高度を上げて海を目指す。

 今は10月の半ば、高度を上げると寒い。

 でも、俺は真冬でもパンツ一丁で素潜りしてた男。

 周りからはバカ扱いされたけど、寒さには強い。

 本格的な冬が始まる前なら大丈夫、全然行ける。


 ちなみに素潜りは目標の10分をクリアし、一応今は15分を目標にしている。 ……と言っても引っ越してからは、海が遠くなったので素潜りはしていない。


 海には、あっという間に出た。

 陸を右に、50メートルほど離れた海上を進む。



 亜人国に行く理由は1つ。

 この世界に生まれた日本人と話をしたい。

 そして、あわよくば刀を作って欲しい。

 俺は二刀流。 

 刀と剣をそれぞれ持って戦うのはカッコ悪い。

 でも、季節的に時間がないので無理そうなら直ぐに裏の世界に行くつもりだ。



 出発から数時間。

 右手に見えるのは港町。

 そう、もうここは亜人の領地。

 兄の地図ではこのままずっと進んで、2つ目の大きな港町を更に進んだ辺りがカサブラル領。

 なのでひたすら飛ぶだけだ……


 亜人国。

 亜人が暮らす国。

 稀に人間とのハーフもいる。

 俺と兄も亜人の血が流れている。

 それは"無詠唱"というスキルがあるから。

 スキルは色々あり……色々ある。

 何があるかは知らない。

 もしかしたら3回死んでも生き返る、なんてスキルもあるかも知れない。


 まぁ、個人的には、ヨダレを垂らしてもバカにされないスキルが欲しい。



 この辺りは地理的には北西。

 どんどん北へ向かっているので気温も低くなる。

 俺達の暮らした孤児院の方角は南南西だと思う。

 なので冬でもそれ程は寒くない。

 と言っても、着る服は薄いし部屋の中だって暖かくないしで冬はやはり寒かった。


 ひたすら飛んで行くと、2つ目の港町が右手に見えた。

 船が数隻波止場に停まってる。

 もう少し進んだ先がカサブラル。

 だけどうっすら空が明るくなってきた。

 明るくなれば俺は目立つ。

 完全に明るくなるまでに、降りれる場所を探しながら進もう。

  

 中々降りれる場所が見つからず、空はどんどん明るくなっている。

 もう贅沢は言ってられない。

 俺は草木の立ち並ぶ、崖の上で降りる事にした。


 辺りに亜人は…… いるはずがない場所だ。

 崖の上なので下に下がれば道はあるはず。

 葉を付けてない多数の木と、肩辺りまで伸びた草を掻き分け下へと降りていく。

 細い道に出たので歩いて行く。

 歩き続ければ大きな道に出るだろう。


 

 大きな道に出て小1時間、すれ違った亜人情報を少し。

 顔は男も女も彫りが深い系の美形。

 人間より背が高い。

 1番分かりやすい特徴は髪の毛。 

 青も緑もあり、びっくりした。

 ツノがあったり、耳、鼻が変な人もいた。

 でも人間と見分けのつかない人もいる。

   

     ーパンツ一丁マン リュウ調べー 



 腹減った……と歩き続けている。

 亜人さんに声をかけて、コサルス村までの道のりを聞きたいけど、シャイボーイになったのか、中々声を掛けれずにいた。

 だいたい亜人は言葉が通じるの? などと歩き続けると、小さな町に着いた。



 名もなき小さな町(有ったらごめん)。

 ここで必ず何か食べる物をゲットする。

 その前に、前を歩いている若い亜人の男2人に近づき、喋る言葉が同じか聞き耳を立てる。


 「それは、違うって〜」「そこまで行こ」

 「やっぱり違うって〜」「らんじぇり〜」

 「ワハハ、違うって〜」「うわくちびる」

 

 い、一応、言葉は分かる。

 ただこれで会話が成立しているなら、俺は亜人と会話する自信がない。

 

 それでもお腹が空いて仕方がなかったので、パンやお惣菜を扱う店に入った。

 店には亜人のおじさん。 話してみる。

 

 「すいません。 このお金って、使えますか?」

 「ん、これは人間国のお金だなぁ、ここいらじゃ使えないよ」


 会話が成立する!

 じゃあ、さっきの奴らは何だったの?


 「そうですか…… なら、カサブラルに行きたいんですけど分かります?」

 「カサブラルはここだよ。 ……君は人間か?」

 「亜人と人間のハーフです」


 亜人国では、この設定でいく。


 「人間だな。 どちらかの里帰りかえ?」

 「え、ええ。 母方の家、コサルス村まで…… 分かりますか?」

 「ああ、ちょっと待ってな」


 と言うと、おじさんは地図を持って来て説明してくれた。

 そして帰り際には、パンまでくれたのだ。

 優しいおじさんにお礼を言って店を出る。



 コサルス村はここから東へ約100キロ。

 コサルス村の手前に大きな街、ベニラムがあるので先ずはベニラムを目指す。


 パンを食べる前に調べないといけない事がある。

 魔力の回復薬の回復具合を調べたい。

 今の俺の魔力の残りは…… 3割と半分くらい。

 回復薬を飲んでみる。



 パンを食べながら歩いている。

 あれから結構時間が経ったけど、魔力の残りは6割半、つまり3割しか高回復薬は回復しない。

 不良品? とも思ったけど、もう一本飲むのは勿体ない。

 高回復薬は3割しか回復しないと思っておこう。



 少し早いペースで街道を歩いて、今は昼過ぎ。

 俺の腹時計がそう言っている、腹減った。

 流石に昨日の夕食からその後パン1個では、育ち盛りの俺の腹はグーグー文句を言い出す。

 でも近くに町も村もないし、ついでにお金もない。

 諦めて進んでいると…… 前の方に関所?

 

 街道の脇に立つ建物。

 その建物へ入ろうと並んでいる人達。

 俺はこの国では密入国者なのでマズイ?

 まぁ腹も減ってるし、面倒臭くなっちゃったので俺も素直に並んだ。

 そして前の女の人に、何で並んでいるかを聞くと『てんいだよ』と、教えてくれた。

 でも、てんいだって何だろう?

 

 そのまま並んで俺の番。

 制服を着た亜人のおじさんが俺に『150ペレだよ』と言ってきた。

 『お金がないと通れないの?』と聞くと、お金を払えば転移魔法陣というのに乗れて、山を一瞬で越えてくれるらしい。 

 多分、ジェットコースターだろう。


 『お金がないので歩いて山越えしま〜す』とさっさと行こうとしたら、おじさんが追っかけて来て『今回は内緒で乗せてあげるから』と言ってくれた。

 さっきもそうだけど亜人は優しい⁈

 

 おじさんに変な模様が描いてある場所に連れて来られて、乗り物を待っていると一瞬で景色が変わっていた。

 何が起こったか分からないけど、俺の中の魔力が変な感じに動いた…… 

 転移魔法陣とは一瞬で移動してくれる魔術を描いた物なのか。

 亜人国は凄い技術を持ってるな〜、と思いながらまた歩き出す。



 夜になる。

 腹の減りもピークを過ぎ諦めムード。

 帰りは絶対ジェットを使う、と心に決めておく。

 でも今も夜で暗い。 

 それなら少しジェットを使ってコサルス村の近くまで行った方がいい。

 そう思い山を探す……


 この辺りは右側が農村地帯で大きな畑が多くある。

 左側の奥に山があるのでそこまで行ってジェットを起動しよう。

 

 山に入りある程度登ったら、ジェットを起動。

 辺りに人の気配はない。

 ググゥと空に登っていく時にソレは見えた。

 直ぐにジェットを解除して、さっきチラッと見えたソレの所まで行く……


 ソレとは建物。

 山の上の広場にポツンと建っている。

 神社……⁈ イメージ的にはそんな感じ。

 ぐるっと周ったけど人は住んでなさそう。

 中には入れないけど、縁側廊下の風のあたらない端っこで休める。

 今日はここで休んでいこう…… 少なくとも、明日にはコサルス村に着くだろう……

 リュックを枕に寝ようとすると、良い匂いがする。

 バッと起きてリュックの中を見ると、紙袋にパンが3個入っていた……。

 パンをかじりながら思う。

 まだたった1日しか経ってないのに、もうシスターとローチェに会いたい。

 今頃2人は何をしているのか……



 次の日は寒さで目が覚める… やはりこの辺りは北側なので寒い。

 残りのパンをかじりながら決める。

 今日はランニングしながら進み、少なくとも夕方までは刀職人の家を訪ねたい。

 早速出発する。


 ランニングで進んでから数時間。

 前の方に大きな街がある。

 この辺りは田舎のはずだけど、活気のある綺麗な街だ。

 街に入り人に聞くと、ここがベニラムだった。


 ベニラム  結構大きな街。 至るところに水路が流れる階段の多い街。 

 活気があるように感じたのは学生が多いからなのか。

 でもこれだけ大きな街なら、人間国のお金が使えるかも知れない。

 早速、お店に入って尋ねると……

 このお金は使えないけど、両替所があるらしい。

 そしてその両替所に行き、お金を両替すると……


 人間国のお金50ルガーが、亜人国のお金1300ペレに替わった。 

 増えたみたいで嬉しい。


 さっきのお店に戻って、適当に注文。

 すると…… 野菜と肉が入ったスープが出てきた。

 あ〜、うんまい……あと2杯は食べれる……

 でも我慢する。 値段は90ペレ。


 コサルス村までは2時間弱、10キロくらいとも言っていた。

 今は2時、ゆっくり歩いても夕方には着く。

 今回、亜人国の街道を歩いて来て思ったのは、どの道も良く整備されている、という事だ。

 人間国の街道はガタガタで馬車でも徒歩でも歩きづらい。

 そしてこの辺りは特に景観がいい。

 左側が果物を栽培している農園。 その奥が山。

 右側は道なりに花が植えてあり、その奥が畑。

 人とは余りすれ違わない。


 ジェットをスケートのように使い、進んでいく。 

 と直ぐに道の左右にポツポツと家が建ってきた。

 ジェットを解除してゆっくり歩く。 

 畑に亜人の夫婦?がいたので尋ねてみる。


 「すいません。 ここってコサルス村ですか?」

 「ああ…… そうだよ」


 やはりここがコサルス村。


 「この剣を作った人って、知ってます?」


 刀をおじさんとおばさんに見せる。


 「ソマルさんね、それならこの道を行って川側の5軒目の家よ」


 見つけた! 

 鈴木 磯丸さん!(日本名予想)

 


 

 

 



 

 



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ