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02・プロローグ その2


え?


主人公は沢山のヒロインからモテモテハーレム状態だし、とっても

美味しいポジションじゃん!


...だって?


あっははは!馬鹿を言うんじゃありませんっ!


モテモテハーレム状態ってもんはね、ゲームだから良いものであって、

現実では足枷(じゃま)でしかないんだよ。特に俺の置かれているこの環境ではねっ!


何が足枷(じゃま)かというと...


このゲーディス学園にゲームに登場する人物や出会った攻略ヒロインには

『好感度』というものが設定されている。


この『好感度』システムというものがまた厄介なシステムで、これを蔑ろに

してしまうとゲーム進行に重度の支障が出てしまうんだ。


だから主人公は『攻略ヒロイン』が増えれば増える程、この攻略ヒロインの

『好感度』を下げない為、機嫌を損ねないように、時には気をつかったり、

時には媚びを売ったり、そして時には全てを肯定したりと、


こんな面倒くさい事に、有限ある時間を消費しなければいけない羽目に

陥ってしまう。


クリア必須のステータス上げや、スキルを取得する為の貴重な日数を削ってだ!


かといって、もしヒロインを軽んじて無視なんてしてみろ。


必死になってご機嫌取りしたヒロインの『好感度』が一気に下がっちゃうんだぞ!


ホントビックリするくらい、ガクゥゥゥゥ――――ッと激減しちゃうんだぜっ!


更に厄介なのが『お助けキャラ』と呼ばれている連中の『好感度』も一緒に

下がってしまう事だ。


これが地味に痛くてな。


お助けキャラの『好感度』が下がってしまうと、主人公への扱いがおざなりに

変わってしまい、その結果、お助けキャラからの救済処置等のサポートが

『ケチケチモード』に切り替わっちゃうんだ。


このケチケチモードなる問題、これはこの後に語る、俺の予定に深刻な

支障(ダメージ)を与えかねない可能性がある。


なので、なるべく...


いや、確実に出逢ったヒロイン達の『好感度』を落とさないよう、

常に心掛けておかねばいけない。


もしヒロイン達の『好感度』を落としてしまった場合、それを回復させる為に

かかる日数...


驚く(なか)れっ!


なんと!合計、約四ヶ月の月日が消費されちゃうんだぞ!


四ヶ月だぞっ!


このゲーム全部で四年構成だから、前半での発動ならまだ何とか挽回して

立ち直せる事ができるだろう。


だがしかし、これが後半で発動したら、もう完全にゲーム進行が積むっ!


ホント、もうどうしようもなくなるからねっ!


何回その積みにハマって「ウキイィィィ―――っ!」って叫びながら、

持っていたコントローラを床に叩き投げつけた事かっ!


そしてその後にいくら頑張ったとしても、結局、進行の遅れを

取り戻せる事もなく、結果このゲーディス学園の数あるエンドの中でも

一番最悪と言われるエンドへとまっしぐらの道しかない。


その最悪なエンドの名は、



『バッドエンド・野垂れ死に』



「なんだよ、野垂れ死にってぇぇぇ!?」


なんで恋愛物語で野垂れ死になんてエンドがあるんだよぉぉぉっ!?

理不尽この上ないわぁぁぁぁぁっ!!



ゼェ...ゼェ...ゼェ...



だ、だが俺が恐れ悩んでいるのは、この野垂れ死にエンドだけじゃない。

この他にもうひとつ最悪なエンドが存在するのだ。


いや、もしかしたら『野垂れ死に』エンドよりも、このもうひとつの

エンドの方が、俺の置かれている今の状況では、一番厄介なエンドかもしれん。


その厄介と思われる、もうひとつの最悪エンドの名は、



ヒロインとの『ハッピーエンド』ッ!



主人公のキョウヤ・クロカワネは、ゲーディス学園で『攻略ヒロイン』と

呼ばれるヒロイン達と運命的な出逢いをし、そのヒロイン達と時には青春を

謳歌し、時には恋心を育て、また時にはジョブ能力の上昇の為、ライバルとして、

パーティ仲間として、学園を卒業までの四年間を共に頑張って切磋琢磨する。


そして学園生活最後のイベント...卒業式。


その卒業式を終えた後、もっとも主人公と時を過ごしたヒロインから

愛の告白を受け、めでたくハッピーエンドを迎える。


うん。まぁこれだけの事だったら、俺もこんなに悩む事はなかった。


寧ろ、『ハッピーエンド』ばっち来いってもんよっ!


だがしかぁし!


そんな浮わついた気持ちなんか軽く払拭する、苛酷な運命と展開が

主人公を待ち受けている。



無事に物語が終わって流れ出す、感動のエンドロール。


そしてその感動のエンドロールが最後まで流れ終わった直後に現れる、

主人公とヒロインの『その後』を伝える語り...エピローグが始まる。


このエピローグ...この『その後』こそが、今の俺に取って、



「最大最悪なる最凶のエピローグなのだっ!!」



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