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77.オークカイザーの好みとは

 大臣から奪った爆弾で注目を集めてからの、セクシーポーズ&スキル使用。

 ちなみにどのようなセクシーポーズを決めたかは、皆さんの想像にお任せします。クッソ恥ずかしいヤツだ、黒歴史黒歴史……。


 度重なる難局のため女装のクオリティはかなり下がっていたものの、俺の決死のセクシーポーズのおかげで、オークたちからは『オンナダ』とか『カワイイ』とか声が聞こえた。


 そして脳内アナウンスが、スキル使用の結果を告げた。


『オークにスキル”魅了”と”誘惑”が100%発動しました。ハイオークにスキル”魅了”が80%と”誘惑”が70%発動しました――神話級の性欲モンスター:オークカイザーにスキル”魅了”が30%と”誘惑”が10%発動しました。オークカイザーの好みのタイプではありません』


 え? オークカイザーへの魅了が30%と誘惑が10%? たったそれだけ?


 オークとハイオークへのスキル効果はまぁ良い。このかかり具合なら同士討ちさせるなり、穏便に巣に引き返してもらうなりできるレベルのはずだ。

 しかし! オークカイザーのかかり具合はどうなってるんだ!? いくら何でも低すぎる。神話級の性欲モンスターというアナウンスも気になるけれど、『好みのタイプじゃない』ってどういうこと!? レイラが好みじゃないって意味わからん。

 くそっ! 仕方ないっ!!


「いやーん、オークのみんなぁ! レイラ、オークカイザーが怖いのー。レイラのためにオークカイザーを倒して、お・ね・が・い!」


 俺の“誘惑”スキルにかかっていた連中に、オークカイザーを倒すように指示を出す。しかし――。


『イヤ、サスガにムりダ』

『コロされチマウ』

『コワイヨーオうちニカエリたいヨー』


 この有様だ。以前のオークたちもメスオークを殺せと命じたのにそれに逆らった。殺生を伴うような命令は、“誘惑”のスキルでは限界があるようだ。やはり“男殺し”でなければ……。


「くそっどうする? 前のオークキングは魅了も誘惑も普通にかかっていたから恋奴隷にできたけれど、今回のオークカイザーは好感度がイマイチだ! あいつの女の好みってなんだよ!?」


 オークカイザーは未だにヴィンセントと戦っている。爆発は俺のスキルで少しだけ気が逸れたようだったが、俺のことなどまるで眼中にないようだ。

 他のオークたちは戦闘の手を止め、俺の指示待ち。オークと戦っていた人々は、いったい何が起こったのか理解が出来ていないようだったが、とりあえず崩れた隊列を組みなおしていた。


 仕方ない、作戦変更だ。


「……オークの皆にレイラからのお願いです、聞いてくれるかなー?」

『イイトモー!』


 ノリがいいなこいつら。アイドルのコンサートにでも来ているオタクのようだ。


「レイラ、みんなとお別れしないといけないの。ここにいたら皆殺されちゃうわ、だから元居た場所に帰って欲しいの!」

『ソンナー……』

『セッかク、カワイイオンナのコニアエタのに』

「みんなのためを思って言ってるの! お願いだからオークカイザーさんも一緒に連れて帰って!」


 せめて巣に帰ってくれ! もうそれだけでもう十分だ!! オーカイザーを連れてお帰り下さい!!


『サビしイケドそうスルか』

『レイラチャン、アエテウレしカッたヨ』

『コウヘイヘイカ、カエリまショウ』


 オークやハイオークたちは、俺の言葉通りに巣に帰る意向を見せた。……これは完全勝利Sではないだろうか?

 しかしそういう安易に勝利を確信するようなセリフを思い浮かべるのは、結局フラグにしかならないのである。


 オークカイザーが大斧でヴィンセントを盾ごと吹っ飛ばした。そして、どういうわけかその眼差しはルーファスに釘付けになっていた。そしてひときわ大きく咆哮しながら、彼女に向かって突進した。


『ブヒ、ブヒブヒーッ!!(翻訳:いた! 俺の大好きな骨太のおなごっ!!)』

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すみません、なかなか死んでくれません。次回こそは殺したいです!

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