現国教師は、ギターを教えてくれた。一日一回のおまじないと引き換えに
14歳の夏休み。昼ご飯の素麺を食べている時に母親は言った。「この家を出ていく。」
どうやら僕は両親の離婚により生まれてから14年間暮らした家を出ていくことになったらしい。
新しい家で過ごす最初の夜、僕は家出をした。
スクールバッグの中には教科書一通りとCD三枚そしてJ・D・サリンジャーの小説を一冊。
後に僕は知る事になる。
自分の存在の小ささを。
一人で夜も越せない子供だという事を。
街の喧騒が、多大な人並みが、心の灯を少しづつ小さくしてゆく。
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「私、煙草を辞めるつもりは無いよ。」
「それは大丈夫ですが、教師がこんな事していいんですか?」
「いい。それとも家に帰る?あるいは路上。」
「お世話になります。」
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公立中学校の現国教師である小野谷ハルと生徒である男子中学生泉冬馬が送る現実の中の非現実。
音楽を聴いた時に思い出すその時にあった思い出の出来事。
ハルはそれを青春と呼んだ。
エピローグ
2019/05/20 04:45
(改)
プロローグ1 アキは素麺を300g食べる
2019/05/20 09:47
(改)
プロローグ2 冬馬はお金について考える
2019/05/20 23:10
(改)
プロローグ3 ハルはお気に入りの傘を失くす
2019/05/21 08:00
(改)
1LDK 管理費込み6万2千円
2019/05/21 13:00
(改)
1%の才能と99%の味見
2019/05/21 22:53
(改)
冬馬はビートルズを知らないしジョンレノンは総理大臣か何かだと思っていた。
2019/06/03 15:32
(改)
I'm free to be whatever I
2019/06/04 21:00
エピフォンフロンティアに愛を込めて
2019/06/05 23:34