おばけ登場!
ひろしとひろことおばけの物語 作者 けばお
これは、ある中学校の男子生徒「ひろし」と女子生徒「ひろこ」が夏休みに体験したおばけとの奇妙な物語である。
*少々文章が読みにくいかもしれませんが、随時改良していくので、ご了承下さい。
登場キャラクター
・ひろし・・・ある中学校の中学一年生の男子。少し気弱でいじられやすい性格であるが、いたって普通の生徒である。ひろことは入学したての頃にひろしが告白したことをきっかけに付き合い始めた。出会ってすぐに付き合ったためひろしはいつも周囲から面食いなんじゃないかといじられている。ただ、ひろしもひろこもそこそこ顔立ちが良いためある程度は認められている。
・ひろこ・・・ひろしと同じ中学校の中学一年生の女子。とても明るく元気で性格はとても良い。ひろしには突然告白されて少し困惑したが、ひろしのストレートな告白に恋に落ち付き合っている。付き合っているうちにひろしの優しい性格に気付き、そこを好きになっている。ほんの数か月のうちにだれもがうらやむ理想のカップルになっており、ひろこはとても満足している。
・まさる・・・ひろしとひろこと同じクラスのいつも元気いっぱいでクラスのムードメーカー的な存在であるが、少しひろしを始めとした友達にちょっかいを出すことが多く、たまに口論になることがあり、その度に加藤先生に怒られている。特に、ひろしとひろこの関係に対してうらやましがっているのか「お前らまだ付き合っているのか。」などとからかうことが多く、ひろしとひろこは呆れきっている。
・たかし・・・まさると同じくひろしとひろこと同じクラスの男子である。クラスのリーダー的存在であり、いつもまさるがクラスで起こす騒ぎを解決している。とても冷静沈着であり、女子からもかなり人気があり加藤先生からもそのリーダー能力に一目置かれている。まさるがひろしとひろこをからかっている時はすぐに仲裁に入り、まさるを叱っている。
・加藤先生・・・ひろしとひろこが通う中学校の担任の先生。生徒に対してとてもフレンドリーであり、生徒と友達と仲が良いが、その反面学校のカリスマ的存在である女性教師の泉先生と付き合っているなどとたまに生徒からからかわれたりすることがある。保護者に対しても生徒の将来に対してしっかりと相談に乗ってくれるのでとても評判が良い。また、とてもイケメンであるので保護者の間でもかなり話のネタになっている。
・ひろしのお父さん・・・寺でお坊さんの仕事をしている優しいお父さんである。仕事に対してとても熱心であり、特に霊媒に関する知識が豊富であり、いつも霊などの存在について研究をしている。たまに、地元の人たちから霊が見えるなどの相談を受けることがあり、そのたびにお祓いなどを行っている。
・おばけのヅルキヌ・・・ひろしとひろこを人間界に誘拐したおばけ。おばけの王様であるピヒチキに命令され、人間界にやってきた。おばけ界ではみんなに慕われており、友達が多い。人間に対しては、容赦なく誘拐する気満々であるが、その反面寂しがり屋でもある。人間界にやってきたときは一人でやってきたため寂しさに耐え切れず、近くにいた野良猫と友達になっている。
第1章 おばけとの出会い
第1話 おばけ登場!
キーン、コーン、カーン、コーン。
「はい、みんな着席しろよー。朝のホームルーム始めるぞー。」といつものように生徒たちに加藤先生が呼びかけた。しかし、生徒たちは、いつものように立ったままおしゃべりを続けている。
「明日から夏休みだぜー!おい、ひろし、プールに行こうぜ!」とひろしの大親友であるまさるが言った。
「え、うん、いいよ。」とひろしが少し困ったように返事をした。
「なんだよ。俺と一緒に行きたくねーのかよ。あ、そうか、分かった。お前、ひろことどっか旅行でも行くのか!」とまさるが言い返した。
「ち、違うよ。」とひろしが少し頬を赤くして言った。
「まあ、いいよ!俺はたかし達を遊ぶから。」とまさるはひろしに言い、ひろしと遊ぶことを諦め、たかし達のところに行った。
「おーい、たかし。夏休み一緒に遊ぼうぜー。」とまさるはたかしに言った。
「あれ、ひろしと遊ぶんじゃねーのかよ。」とたかしは言った。
「あいつはガールフレンドと遊ぶんだってよ。」とまさるはひろしをちゃかすように言った。
やめろよとひろしは心の中で思ったが、加藤先生が呆れた顔で見ていたので渋々着席した。
生徒がみんな着席すると、加藤先生は話し始めた。
「明日からみんなが待ち望んでいた夏休みが始まります。みんな遊ぶのはいいけど、しっかりと宿題をするのを忘れないようにしろよ。あと、事件などに巻き込まれたりしないように、気を付けろよ。」
そして、学校が終わり、ひろしとひろこはいつも通り仲良く一緒に下校していた。
「ひろし君、夏休みは、私と一緒に遊んでくれるの?」とひろこは少し照れながら、ひろしに話しかけた。
「も、もちろんだよ。どっか行きたいところでもある?」とひろしも照れながら返事をした。
ひろしとひろこは、中学一年生の入学したての頃、ひろこに一目ぼれをしたひろしが告白してからの付き合いである。二人は、美男美女カップルで学校の中では、有名なカップルである。
二人は、いつものように楽しく、おしゃべりしながら少し暗くなってきた帰路を歩いていた。
そして、2人はお墓の近くを歩いていた。その墓は、ひろしが、小学生の頃に亡くなったひいおじいちゃんが埋められているお墓だった。その時だった。ひろしは、背後に何かいつもと違う違和感を覚え、後ろを振り向いた。しかし、後ろには何もいなかった。
「どうしたの?ひろし君。」とひろこは心配そうに話しかけた。
「今、後ろに何かいたような気がして。」とひろしは少し怖がった様子で返事をした。
「また、いつものようにまさる達が私たちの後ろをつけてるだけじゃないの?」とひろこはひそひそ声で言った。
「そ、そうだよね。ごめん。」とひろしが返事をし、二人は、再び歩き始め、無事二人とも家に着いたのだった。
家に帰ったひろしは、今日あったことを寺でお坊さんの仕事をしているお父さんに話してみた。
すると、ひろしのお父さんは、「以前、ひろしと同じように、お墓の近くで妙な違和感を感じたことがあると話していた人がいたなあ。その人は、その後特に何事もなかったらしいが、あまりお墓の近くに近寄らない方がいいな。」と言った。
次の日の放課後、二人はいつものように一緒に下校していた。
しかし、ひろしは何か少し怯えているようだった。
心配になったひろこが、「大丈夫?」と尋ねると、ひろしは、
「昨日、お墓の前で、何か違和感を感じたことがいまだに忘れられなくて、夜もあまり眠れなかったんだ。」と言った。
だが、ひろしは、ひろこと一緒なら怖くないと思い、「少し、お墓の中を散策してみない?」とひろしがひろこに提案した。
しかし、ひろこは、怖い予感がするので、「やめとこうよ。」と言った。
だが、ひろしは、だんだん少し二人で楽しみたいという気持ちが強くなり、強引にひろこをお墓の中に連れていった。
もうすでに夕方だったので、お墓の中は、薄暗く、いかにも何かがいそうな雰囲気だった。
「リアル肝試しみたいだね。」と言い、ひろしはなぜか楽しんでいた。
一方、ひろこは、ひろしの言葉に返答せず、ひろしの手を握り、黙ったままで、「早く帰りたい。」と心の中で願っていた。でも、ひろしと一緒にいたいという気持ちもあり、そのままひろしと歩いていた。
10分ほど、二人は、お墓の中を歩いていたが、結局何も変わったことはなかった。
ひろしもやはり少し、怯えていたのか、安堵した表情でこう言った。
「何もなかったな。ははは。ついでに、ひいおじいちゃんのお墓で拝んでいかない?」とひろしが言うと、ひろこは、なぜ人の気持ちを理解できないのか少し不満であったが、
「しょーがないな。いいよ。」と言い、二人はお墓の前に行き、拝んでいた。
二人は、10秒ほど、目を閉じ、そして、目を開けた。
すると、二人は、何か空中に浮いているような感覚を感じた。さらに、何か白いものに抱えられているような感じもした。
あまりに、突然の出来事に相当驚いてしまったのか、二人は意識を失ってしまった。
そして、意識が回復し、目を開け、周りを見渡してみると、見たことない不思議な世界にいることに二人は気が付いた。
「え、ここどこ?」とひろしが言うと、
「分からない。でも、私の目には、おばけみたいなやつがいっぱいいるように見えるんだけど。」とひろこが返答した。
二人は、「どういうこと?」と心の中で思いながら、しばらく、動揺していた。
しばらくすると、何か白いおばけのようなやつが二人に話しかけてきた。
「やっと、気が付いたか。それじゃあ、ついてこい。」と二人は言われた。
あっさり、そのままついていこうとは思わず、ひろしは尋ねた。
「ここはどこですか?」
すると、おばけは、
「おばけの世界だよ。お前ら人間をこの世界に連れてこいと王様に言われ、連れてきた。いつもお墓参りをしているお前なら誘拐しやすいと考えたんだよ。」と言った。
そう言われたひろしは、冷静になり、よく考えた。
つまり、おばけは、僕を誘拐するために、お墓にずっと隠れていたということだと理解した。
それが分かったとしても、二人は、何がどうなっているのか全く理解できなかったが、渋々おばけについていったのだった。