現時点の礼子ちゃん
Ⅰ、久々に、礼子ちゃんシリーズ再開です。といっても忘れちゃったかな。
とりあえず近況も含めおさらいです。
1、礼子ちゃん
姉、丸岡礼子は今年57歳になりました。相変わらずです。ウラジミール・エンタープライズの社長をやっております。トレードマークの3cmヘヤーも健在。男でも女でもは健在です。
姉はもう30年も3cmヘヤーを保っていますが、小顔、丸い頭、大きな眼、白い肌と相まってとても決まっています。最近はフロントを横に流し、トップを立て、悦に入っています。57歳でも「超美人」街を歩くと皆振り返ります。
さて、このように、のんきそうな彼女ですが、両親が80歳を超えました。介護の必要はないのですが、食事などの用意は住み込みのヘルパーさんと、私の会社の若い女の子がこれも住み込みで面倒を見ています。そうです、相変わらず姉は若い小柄の女の子が好きで妹の私が選んで上げました。
でも・・・エンタープライズ社の冴子さんとの関係も続いております。冴子さんもアラフォーですが・・・・。近所の方は皆知っています。若い女の子の中には姉の生き方に共感する人も。もちろんその反対の方もいますが。
(娘の仲江は姉礼子ちゃんを、影で・・・・・「あのボウズ・ババア~」と言っています。)
2、娘の仲江
姉の一人娘、丸岡仲江は押しも押されぬ、世界的なピアニストです。姉は彼女のことを「マドンナ」というようになりました。クラシック界のマドンナの意味もありますが・・・・姉の解釈では「マドンナは高慢ちきでわがまま、そしてケチよ。」とのことです。音楽界こうでもなければ渡り歩けないのですが。
今まではCDを売り、国内外でリサイタルを開いてきたのですが、最近全般的にCDの売り上げが落ちてきました。必然的にウェイトはリサイタルへ、でも出演料が高くないと受付ません。プロモーターはいい顔をしません何しろ一つの公演で数千万円です。チケットは高騰でもどこも満席そして・・・・・とても素晴らしい演奏で観衆を魅了します。プロモーターも結局「どうか、どうか来年もよろしく、お願い致します。」です。
姉はコレが「マドンナ」に見えるのです。リサイタルの交渉等は姉が苦労してやっていますが仲江は「お母さん、安請け合いはダメよ、せめて2000万よ」です。コレが高慢ちき。 でもどうしてこんなに金儲けに走るのでしょう。CDバカ売れ時代に貯めた金融資産が100億はあるのですが普段は3LDKのアパート住まいです。これがケチ。
そしてわがままは・・・・・。
「どうして、この音が録れないのよ、だからCDが売れないのよ。」
「仲江ちゃん、デジタルの最高機器でも仲江ちゃんのピアノは録音できないよ」
「だったら、自分たちで機器を開発したら。」
録音エンジニアにあたりチラシます。これが「わがまま」。
仲江を小学生から指導している、ウラジミール大先生。
「ユーディナ(仲江の愛称)は音楽界頂点に立ってしまった。頂上から見えた世界は不毛だったんだ。」
「まあ、俺たちには目標がある、それを目指すしかない、俺も80近いコレが最後で最大の仕事だ。」
さあ二人が目指す大仕事とは・・・・。
3、礼子ちゃんの大切な人
とは、仲江の娘、孫の「麗子」ちゃんです。
麗子ちゃんの面倒はほとんど姉が見ています。仲江は公演旅行が多いので家にいることが少ないのです。
「仲江は物心付いた時からピアノ一辺等、ロクに育てることができなかったわ。麗子をちゃんとした子に育てて・・・・仲江への罪滅しね」
そろそろ小学校に入学ですが、すくすく育っています。仲江の時は類まれな音楽的才能が注目されましたが、幸い?そのようなこともなく順調です。
身長は低いのですが、とても足が早く、幼稚園では男の子を含めても一番早く駆け抜けます。
姉にとって麗子ちゃんは宝物です。
夏休み・春休みは姉・麗子ちゃんは仲江の演奏旅行に同行します。旅館で大騒ぎしたり露天風呂に入ったり親子3代の時間を取り戻します。