一ノ瀬リリカ
隠し通路を抜けると、過ごしやすそうなリビングがあって、さっきまで映像に映っていた美少女が恐怖でプルプル震えていた。
「ひええ、ごめんなしゃいい、デスゲームして悪かったですぅ、ゆるしてぇ〜!びえぇ〜!」
「泣くな、まず名前を教えろ。」
「い、一ノ瀬リリカでしゅ…。」
(ステータスオープン)
心の中でそうつぶやくと、美少女の前にウィンドウが現れた。
≪一ノ瀬リリカ≫
種別:人間種・ヒト型・メス
年齢:計測不能(地球の情報は観測できないため)
血液型:O
身長:140cm
能力:【ザコ転送】 自分よりザコだと思うものを転送できる。ザコであればあるほど遠くまで転送可能。
「おれと同じ地球人だな。能力を教えろ。」
「【ザコ転送】って言ってぇ、自分よりザコだと思うものを転送できる能力です~。」
「ザコかどうかはお前がきめるのか?」
「は、はい!」
「なるほど……。(嘘は言ってないな)」
デスゲーム参加者だけでなく、このデスゲーム会場も外の建造物を転送してきたってことか…かなり使い勝手のいい、強力な能力だと言える。
「あ、あのう、おにいさん、あたし、なんでもしますからどうか命だけはぁおたすけください!ペットにでもなんでもなりますから!」
「安心しろ、殺しゃしない。そのかわり俺のために働いてもらうからな。」
「えっ?!働く?あたし労働するの?!」
「労働いやか?」
「労働やだよお……エッチなことさせられるとかのほうがいいよぉ〜」
「わがまま言うな!悪いようにはしないから。ひとまず住処が欲しいな…このデスゲーム会場って住めるのか?」
「住めるよ〜」
「あ、でも参加者を返したから場所がバレたのか」
「あたしの能力は設置も可能だから、ランダムな場所に転送したよ。この場所は絶対バレてないよ。」
「そうなのか、すげぇな……。」
「あたし今褒められた?エヘヘ〜嬉しい〜!」
「とりあえず内部を案内してくれ。」
「は〜い♪ところで、おにいさんもチキュウ人なんですよね?どんな能力を女神様にもらったんですか?」
「もう少し仲良くなったら教えてやるよ。」
俺の能力は以下の通りだ。
人間制伏
なんらかの勝負で負かした【ヒト】を飼い慣らしすることができる。
(ただし、相手が負けたと思わなければ発動しない)
テイム状態の相手に対しては以下のことが可能。
①服従 あらゆる命令に従わせることができる。
②念話 どんなに離れていても心で会話できる。
③ステータス確認 力や特殊能力をおおよその数字にしたものを確認できる。
④能力増強 テイム状態の相手と関係性が強まるほど、能力値がアップする。特殊能力が芽生えることも。
いきなりデスゲームに参加させられたときはどうなることかと思ったが、能力持ちを飼い慣らしできたと思えば運が良かったのかもしれない。
リビング以外の生活スペースは3室ほどあり、盗品らしきものが散らかっていた。
「お前、いつからこんなことしてるんだ?このデスゲームでどのくらいの人を殺した?」
「え、え〜とぉ……そりゃあデスゲーム主催者だし、2~300人くらい……。」
「正直に答えろ」
「3年前にこの世界に来てぇ、やっとデスゲーム会場が最近完成して……4回開催していて、抜け道があったり、仕組みが機能しなかったりで……全部うまくいかなくてぇ、一人も殺せてましぇん……。ぐすっ。」
「とんでもねえザコじゃねえか」
「ザコじゃないもん!た、たまたまうまく行かなかっただけだもん」
「殺人未遂なのは確かだな……窃盗罪もあるし……。本当はどこかにつきだしたほうがいいんだろうが…俺には関係ないし、生活しなけりゃだしな。」
「そうそう!そうですよねぇ、自分の生活のほうがだいじですよねぇ?」
「ああ、生活を安定させて、そこからみんなのためになって、すこしでも償っていくぞ」
「へ?償い…?」
「ああ、悪いことしたら、その分は返さないといけない。」
「やだあ!そんなことしたって何にもいいことないじゃん!」
「うるせえ!お前はもう俺のモンなんだ!口答えするな!」
「あっ」
「ん?」
「あたしもうおにいさんのモノなんだ…へへ、なんかそれってエッチだね……なにされちゃうんだろぉ〜……」
「なんにもしねぇ……というわけにはいかないかもしれないが、ひとまず生活をなんとかするぞ!」
「は〜い!」




