15.train train8
その瞬間、周りの時間が止まった。
外を飛んでいる鳥も、空中で静止していた。
慎太郎はすぐに敵チームの男を殴った。
(…そろそろ時が動き出すな。…ん?)
慎太郎は外で止まっている鳥をもう一度よく見た。
(あの鳥、まさかこちらに向かってきているのか?なんで?もしかして、あの鳥も敵チームの能力なのか?でも、もう時が動き出してしまう。もしあの鳥が敵チームの能力ならば、狙いはおそらく、この乗客か?…いや、それでは自然死にはならないはず、…まずい、時が動き出す。)
次の瞬間、時が動き出した。敵チームの男は気絶したが、鳥が窓ガラスを突き破って車内に入ってきた。
窓ガラスを突き破って入ってきた鳥は、そのままの勢いで慎太郎に突っ込んできた。
「ま、まずい!」
そのとき、鼠小曽が「役者!」と叫び、能力で、鳥を殴り飛ばした。
「大丈夫か!?慎太郎君!」
「は、はい。ありがとうございます。」
だが、次の瞬間、鼠小曽の体が急に吹き飛んだ。
吹き飛んだ鼠小曽を信長が確認した。
「駄目だ、死んでいる。」
「な、なにが起こったんだ。」
慎太郎が、鳥が入ってきた場所を見ると、慎太郎の目に飛び込んできたのは、何十羽もいる鳥の群れだった。
「おい、おっさん。そこの乗客連れて早く逃げるぞ。」
「なぜだ?まだなぜ鼠小曽が死んだのかわかっていないのだぞ?」
「いいからさっさと逃げるんだ!このままだと全滅だ!…それに、鼠の死にはそこの鳥が関わっている。おそらくだが、鳥にやったことがそのままそっくり返ってくる。ただの仮説だがな。外に鳥がいっぱいいる。あいつらが我々を攻撃してくるんなら、確実に全滅する。だから逃げるんだ!」
「ならば、先にこれだけやらせてくれ。」
信長は、乗客を小さくして、気絶している敵チームの男の靴にくくりつけた。
「これでこいつが起きた時、乗客を踏み殺すことになる。敵チームに一人でも殺させれば、相手は俺たち全員を殺しに来なければならなくなる。」
「よし、行くぞ。鳥が突っ込んでくる。」
慎太郎たちは、先頭車両に向かって走り出した。




