1.人生最初のデスゲーム
「はぁ、学校面倒くさいなぁ。」
中学生最後の夏休みが終わり、ため息を吐きながら登校しているこの少年の名を、『星野 慎太郎』である。
「おはよう!しんちゃん!」
「いだっ!?」
そして、その慎太郎の背中を勢いよく叩いた少女が、『七星 葵』だ。
「痛いよ、葵。」
「新学期楽しみだねぇ。」
「いや、謝れよ。…それに学校が楽しみってどんな神経してんだお前は。」
「あ、そうそう、なんか校長が変わるらしいよ。」
「…もういいよ。」
そんなことを話しているうちに、二人は教室についた。
教室の扉を開け、友人という友人がいない慎太郎は自席に座り、葵は友人と挨拶をし、夏休み中にあったことなどを話している様子だった。
そのとき、教室にあるテレビの画面がついた。
そこには、顔の右半分を仮面で隠した男性が映し出されていた。
そして、その男性が話し出した。
『生徒諸君、全員もう登校しているかな?』
画面に映っている男性はモニターを見て、なにかを確認してから再び話し出した。
『うむ、全員いるようだな。新学期から感心、感心、…それではまずは自己紹介、私は新しく校長になった……『ピット』だ。よろしく頼むよ。』
なんだ、こいつが新校長か、と慎太郎は思った。
『まぁ、時間も無いので、始めるとしようか。』
ピットは、一拍置いてからしゃべった。
『君達には、あるゲームをしてもらうよ、この世界でいうところのデスゲームってやつかな?』
それを聞いた生徒達が、ざわつき始めた。
『まぁ、信じられない人達もいると思うので、これを見て貰おう。』
そう言った瞬間、画面が変わった。
その画面には、二十…いや、三十ほどの首から下の死体が映し出されていた。
『先に先生達で試させてもらったよ。テストプレイってやつさ。』
この学校にいる職員の数が三十二なので、ほとんど全員分の死体が、そこにはあった。
『そのテストプレイではちょっと設定をミスってしまってね。全員死んでしまったよ。その失敗を踏まえ、調整したのが、今から君達にやってもらうゲームだ。安心したまえ、運が良ければ、六人くらいは生きれるんじゃあないかな?』
全校生徒が六百人くらいなので、生存率は約1%くらいか、と、慎太郎は考えながら周りを見ていた。
『君達に最初にやってもらうゲームは、『人狼ゲーム』だよ。君達の机の中に、紙が一枚づつ入っているだろう?それが君達の役職だ。見終わると、すぐに消えてしまうから気おつけてね。』
慎太郎は、机の中にある紙を開きその文字を確認した。
『役職の種類は四つ、村人が十八名、騎士が三名、人狼が三名、狂人が六名で構成されている。詳しくは教卓の中にある紙に書かれているから確認しておいてくれ。』
その紙の内容はこうだ。
騎士は、夜に一人につき一人だけ人狼から守ることができる。
人狼は、夜に一人につき一人だけ殺すことができる。
毎日十七時に投票を行い、最も多く選ばれた者を十八時に一斉に処刑する。
食料は毎日、六時、十二時、十八時に配給される。
学校の敷地外に出た者は、問答無用で処刑する。
と、
『それでは、これより、人狼ゲームを開始する。』




