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サクリファイスとビームフリーズが怖いんですけど

この作品はプリンセスヒーローものです。


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「な、なんだこいつら!!みんな今すぐ逃げろぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」


正義先生は子供たちに対してすぐに教室に出るように怒鳴り散らしてから、一瞬だけ終焉の惡魔たちに抵抗を試みたのだけど、その数と姿を見た途端すぐさま戦意喪失した。


「逃げろ逃げろ!!とにかく逃げろ!!」


正義先生と教室の後ろを陣取っていた保護者連中はすぐさまそこから立ち去っていく。


子供達もすばしっこいので、すぐに教室から出ることができたのだけど、うかとふうだけは窓際にいたので逃げ遅れた。


うかたちは終焉の惡魔が襲来してくる光景を見ていたので、あっけにとられて全く身体が動かなかったのだ。


「姉ちゃんどうしよう?」


「何よあんたたち!!何者なの?」


不安に駆られている弟を身体で隠しながら終焉の惡魔たちに話しかける。


しかし、そんなことは全くもって眼中にないと言ったような感じで、何か珍しいものを見るかのように彼らは教室の中を物色していた。


「なんだここは?教義学校か何かか?」


すると、中心人物(多分この男が教室にこいつらが突っ込んでくる時に口にしていた"サクリファイス様"だろう)が


「ビームフリーズよ。この教室から出て行った大人と子供を追うのだ」と呟いた。

金髪で狐のような切れ長の目の男だ。



「かしこまりました、サクリファイス様」



すると、私の身体の陰で怯えていたふうが呟く。


「姉ちゃん逃げないと!!」


「分かってるわよ。でも体が動かないのよ」



サクリファイスは少しずつ私たちに近づいてくる。


それは戦うというよりも、何か用事でもあるかのような態度で、うか達に対する警戒心は一切なかった。


「ちょっと待ちなさいよ、そこのビームフリーズとか言うやつ!!」


うかの膝はガクガクと震えていた。


いまだかつて暴力なんて振るわれたことがないから、殴られる痛みなんてさっぱり分からない。


こいつらは多分、うかが女の子だから〜とか、高校生だから〜なんてことを考えて手加減するなんて事は一切考えないだろう。


「うかが守ってあげるからね。ふう、怖くないからね」


「姉ちゃんビビってるじゃん!」


ふうはいつものように悪態を吐いていたけれど、うか以上に体をブルブルと震わせて、うかの制服にしがみついてくるのだった。


「近づくんじゃないわよ、サクリファイス!」


「随分と自分勝手だな、ピンク髪よ。ビームフリーズよ、言われているぞ?」


このビームフリーズとサクリファイスだけではなくて、他にも終焉の惡魔は大勢いた。


30匹...いや、30人以上はまず間違いなくいる。


だから、ここから逃げるのはほぼ不可能だ。


「姉ちゃん、隙を見てここから逃げようよ。2人で頑張ればもしかしたら逃げられるかもしれないじゃん」


「でも逃げたら、こいつらが追いかけてきて他のみんなが巻き込まれるかもしれないじゃない。そら君だってこいつらに狙われてしまうかもしれないわよ?」


「でもこのままだと2人とも死んじゃうよ」


「大丈夫よ。うかが何とかするから」



と、ここで、ビームフリーズが言う。


「女ァ...もう一度言ってみろ...!」


その男は高圧的で、人の身体を凍らせるような冷たい目を持っていた。


「この俺に命令していいのはこの世でただ一人、サクリファイス様だけだ」


そう言いながら、ビームフリーズはうか達にとって地味に嫌なところに立った。


うか達は教室の一番後ろの窓際に立っていたので、出入り口に向かって壁際スレスレを走ればなんとか逃げられるかもしれない、なんていう淡い期待を抱いていたのだけど、ビームフリーズはしれっとそこを塞いできて、完全に望みを断たれた。


「ふん、お見通しだ」



「姉ちゃん、もう逃げ道ないよ!どうする?」


うか達は身体をブルブルと震わせていたけれど、それを悟られたらおしまいだと思ったので、なんとか身体の震えを抑えようとしていた。


だけどこの教室に30人以上いる終焉の惡魔の一部はそのことに気づいていた。


「ビビってるなあ、人間。ハハハ」


「キラーズ、どいていろ。この俺が女を痛めつける。そしてサクリファイス様にトドメをさしていただく」


「ビームフリーズよ。貴様、威光の様子がおかしいぞ。いや、揺らいでいると言った方が正しい言い方か」


「も、申し訳ありません、サクリファイス様」


なぜかわからないけれど、ビームフリーズは汗をかいていて、ちょっとだけ息を荒くしていた。

それに顔まで赤くしていた。


「お、女ァ!お、お前のせいで恥をかいたじゃないか。サクリファイス様の前でこの俺に恥をかかせるとは。万死に値する!」


「何もしてないわよ!ただあなたが子供たちを襲いに行こうとしてたから、待ちなさいって言っただけじゃない!」


「この俺を舐めているからこそ出てきた言葉だろうが!!プレスリル!」


ピカッッ!!!


ビームフリーズがプレスリルと叫ぶと、身体が発光して、ビームフリーズが耳に付けていた特殊なピアスがそれに反応した。


反応した特殊なピアスは巨大化して殺傷能力のある武器になったのだった。


そしてそれは、無防備でなんの反撃能力もないうか達に向けられた。

この作品はプリンセスヒーローものです。


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