第478話 大爆死
後書きありです!楽しんできてください!
「………」
「涼助けて……」
ずっと抱きつかれっぱなしの俺は流石に疲れてきてしまい涼にヘルプを求める。涼はしばらく悩んだ後に
「……無理だな。その状態のユウは絶対に離れない。諦めてくれ。」
とサラリと拒否してくる。
……確かに。これは離れなさそう……
涼の言葉に納得してしまった俺は仕方なく背中にひっつくユウを自分の膝に載せる。
……抵抗するどころかもたれかかってきてるし……またどっか調子悪いのかな……
「……ユウ。痛いとこある?」
何となく察した俺がそう聞いてみてもやっぱりユウは
「……ないよ。」
と目を逸らして誤魔化すように目を瞑る。
……嘘だ。ほんとにないならもっと明るく言うだろ普通。
相変わらず素直に打ち明けてくれないユウに俺は寂しさを覚えながらも何となく
「……ここ?」
と俺はお腹を摩ってみる。するとユウは図星だったようでグッと唇を噛み締める。
「……なんでバレるかな……」
怒ったようにそう言うユウにすずは苦笑して
「ユウってわかりやすいもんね。まぁ、すぐに気づけてるところは流石2人だなとは思うけど。」
と地味に俺達2人をヤバいやつのような扱いをしてくる。
……失礼な。他の人ならともかくちゃんと自分で言ってくれないユウ相手だし気づけるのはいいことじゃん……
俺がしょんぼりしながらユウの背中を摩っていると涼はふと思い出したように
「因みにユウ、俺は一緒に寝ないからな。」
と一緒に寝ない宣言をする。その言葉を聞いたユウは明らか落ち込んで頬を膨らませる。
「……なんでそれもバレるかな…………」
……え?こいつ元からそうするつもりで来たってこと?俺も着いてきてるのに?1人寂しく寝ろと?
ムッとした俺はユウの目を真っ直ぐ見つめて
「……浮気?」
と問い詰めるように圧をかける。するとユウはフッと微笑み
「……しようかな。」
と浮気宣言をし始める。
……コノヤロウ。俺が離れられないのをいいことに……!
「サイテー!」
俺が心の底からそう言うとユウはフワッと笑ったもののじーっと涼を見つめる。
「……フフっ冗談だよ。でも涼君と一緒には寝たいな……」
「なんで颯太が居るのに俺なんだ……?」
涼は明らか面倒くさそうにしながら大きくため息をつく。そんな涼の様子を見たすずは何かが腑に落ちたようでスッキリとした顔をする。
「……颯太もOKしたのってそれもあったんだ。いつもなら学校あるからって反対するのに。」
「あぁ、颯太がいれば一緒に寝なくて済むかと思って。まぁ無駄だったわけなんだが……ひっつかれてないだけマシだな。」
サラリとそう返事をする涼に俺はまたガックリと肩を落とす。
……確かに涼がユウだけ連れてくならともかく俺もいいって言ってくれるなんて珍しいこともあるもんだなーと思ってたけどさ……まぁユウがごねてたのもあるんだろうけど……それでも……なんかなぁ……?
複雑な気持ちになっているとユウは何を勘違いしたのか俺から離れて涼にくっつきに行く。
「……そんなに僕に引っ付いて欲しいなら仕方ないね。引っ付いてあげるよ。」
カプカプと涼の首を噛みながらそう言うユウはやっぱり俺より長い付き合いの涼の方が落ち着けるのかどこかリラックスしたような顔をしている。
「…………はぁ。」
また大きなため息をつく涼にすずはちゃんと涼の隣に移動しながらも
「今のは余計なこと言った涼が悪いと思うよ。私は助けないからね。」
と笑う。
……ま、疲れてたしちょうどいっか。元々はこうするためにきてるわけだし。
「俺は自由になれてラッキー♪最近入れたスマホゲーしーよぉっと。」
俺がゲームをしているとユウは何故かムスッとしながら
「……ねぇ颯太。僕もそれやりたいな。」
と言ってくる。
……なんでこいつ不機嫌なってるんだろ。
「……?育成ゲーだから結構時間かけて素材集めたりしないとだから放置要素あるけど……それでもいいなら入れとく。」
「いいよ。入れておいて。」
「ふーん……?あ、初回のガチャ誰来たか教えろよ。推しだしたら泣くから。すず。明日ってなんかテストあるっけ?」
俺が何となく頭に浮かんできたことをそのまますずに聞いてみるとすずは明らか嫌そうにしながら
「……明日は漢字の小テストかな。ほんとうちの学校テスト多い……」
と愚痴をこぼす。涼もそれは思っていたようで
「……まぁ、なんだかんだ私立だからな。中高一貫の。やってる内容もほんの一瞬だけ行った元通ってた学校よりも難しかった。まぁ、俺としては虐められないってだけで感謝しているから多少のテストは苦じゃないけどな……」
と後半すずが藁人形出してきそうなことを呟きながらも諦めたように笑う。
「…………ユウ、なんかいらない人形とか持ってたりする?」
「僕のぬいぐるみはあげないよ?特に颯太に貰ったおっきいぬいぐるみさんはね。」
「今のさん付けに癒されたから今日はやめとくね。」
何故か病み組2人は漫才のような掛け合いをしていたものの俺はツッコミを入れるのは諦め
「こっわ……まぁ確かにこの辺のやつは公立より私立のが家近いやつ多かったかな……そういう意味では多少のテストは別にいーかも。」
と涼の言葉に反応しておく。
……なんか俺の周りだけ人いなくて寂しい……寂しさ紛らわせるためにガチャでも引こっと。
ガチャ画面が開かれた俺のスマホを気になってしまったのかすずは横から覗き込んできながら
「大抵の子は私立行ったよね。何人か高校は別のところがいいからってちょっと遠い公立に行ってるみたいだけど。」
と記憶を手繰り寄せるように話す。
あ、このガチャいいじゃん。俺の推しピックアップされてるわ。
俺は心の底から推しが出ることを祈りつつすずに返事をするため口を開く。
「ま、授業料はかかんないし。ある意味イマドキ……?でもやっぱテスト多いのはやめて欲しい……調整大変……うわ、キャラも来ない大爆死じゃん……はぁ……明日のテスト全部空欄にしてやろうかな……」
あーまじで最悪病んだわ。全てのやる気がたった今消え失せた。絶対でねぇし引くのやめよ……
見事なまでの大爆死だったことで俺は意気消沈し地面に突っ伏し拗ねるのだった……
あれ?颯太地味に久しぶり?
「……いや、多分まだマシな方……?いつ出たか覚えてない……」
ま、だよね。私も覚えてない!ねーねー添い寝してくれるんだよね?
「涼に頼まれたから……なんか凄い来る時ユウに見られた気がするけど。」
昨日あたりから勘づかれてる気がするんだよね〜……これさきのこと呼べるかなぁ……あ、颯太!夜食のラーメン食べたい!
「唐突だしワガママすぎる……俺と半分こでいい?」
うん!ラッキー♪それじゃあまた次回に!
「また明日。」




