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君の心に灯火を……  作者: 雪
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第465話 リピート

あとがき無しです!楽しんできてください!

「ユウ……俺の目見て?」


できる限り俺が優しく声をかけるとユウはニコッと怖い笑みをうかべながら俺の顔を覗き込んでくる。


「……?なァニ……?」


……返答はいつもより幼い程度、だから……本人はいつも通りのつもりなのかな。だとしたら結構やばくね……?


「……首すわってないけど痛くねーの?」


ずっと不安定にグラグラ揺れ続けるユウの首を俺は左手で支えてそう聞いてみる。ユウは俺の手にスリスリしながら


「いたクなイヨ?」


とだけ返事をして俺の肩を噛む。

……甘えんぼが加速してる?というかなんで首……


「……っ!ユウ……それは……怖い……」


何を血迷ったのか唐突に俺の服の中に頭を突っ込もうとするユウを手で押えペチンとデコピンをする。ユウはフラフラしながらへにゃぁと口だけの笑みを浮かべて


「……?……ウン。」


とだけ返事をすると首をぐにゃぐにゃと赤ちゃんのように揺らしながら立ち上がる。

……?急にどうしたんだろユウ。でも何するかわかんないのに勝手に止めるのもなぁ……

俺は少し迷った末にとりあえず立つ準備だけしておいて見物してみることにする。ユウはフラフラしながら小さい怜斗を撫でたり晴輝を撫でたり寝ているふーを撫でたりした後満足したのか涼のベッドに寝転がって寝息を立て始める。


「……寝た?」


「……みたいだねぇ!ホラーチックな笑みと体の揺れ方がなかったらぽやぽやしてるだけってことに出来るんだけどなぁ……」


「……うん。でも……」


なんかこのユウ嫌いじゃないかも……そう言いかけたところで俺は何とか言葉を飲み込み黙り込む。

……危な。変なこと言っちゃうとこだった。でも……なんか嫌いじゃないんだよなぁ……不安定で怖い部分はあるけど……それはそれでいいって言うか……

そんなことを考えていた俺はいつの間にかユウの顔にくっつくぐらい近づいていて自分自身でもオドロキ目を見開く。


「……あれ?俺何してんだろ……」


「……今の無意識なのぉ?あいっ変わらず颯太はユウにお熱だねぇ!」


俺の言葉に怜斗はケラケラ笑ってそう茶化してくる。

こいつ……依存しちゃってるせいで俺が強く否定できないことをいいことに……絶対仕返ししてやる……


「……うっせ。ユウの肌白……涼も白いけどユウのが白い……」


「……まぁ俺は親に連れ出されてたからな。颯太が移動させたのか?」


いつの間にか電話し終わっていたようで涼はユウの髪を撫でて俺にそう聞いてくる。


「ううん、ユウが自分で寝てた……あれ?2人も寝てる……」


ふと気づくと幼い2人もいつの間にか寝ていて俺はクスッと笑う。

……可愛い。めっちゃ気持ちよさそうに寝てる……

俺がしばらく見つめていると怜斗はどこか複雑そうな顔をしているものの涼も一瞬頬を緩ませて微笑む。


「……遊び疲れたのか?……残念ながらクミさんは来れないみたいだ。仕事で2、3日戻れないらしい。」


「ん〜……じゃあ俺らで見とくしかないかぁ……あ、でも明日って確か颯太……」


怜斗は遠慮がちに俺の方を見てきたものの俺は何とか平常心を装って


「……んーん。大丈夫。しょうがないから…………」


とだけ答える。

……本当は行きたかった、けど……流石に連れ回す訳にはいかないし……

答えたもののやっぱり気持ちが切り替えられなかった俺は急におかしくなったユウを怒るように頬をむにむにする。しばらく続けていると涼は気を使ってくれたのか


「……俺と一緒にどこか行くか?」


と聞いてきてくれる。

……嬉しい……でも……涼彼女持ちだし……


「……嬉しい、けど……涼彼女いるし……無理しなくても……」


俺が遠慮がちに言うと涼は俺の頭を撫でてきながら


「そんな顔されたら逆に心配なんだが……」


とツンデレらしくないデレの反応を出す。

……ここまで言ってくれてるならまぁ……いいか。


「……じゃ、じゃあ……一緒に……」


俺が笑って了承しようとすると急に体がベットに引っ張られる。


「…………ダメだよ。」


「!?ユウ……元戻った……?」


「……たぶ、ん?かな。頭ガンガンする……流石に生きてる怜斗君達とガッツリ関わるのは良くなかったかな……」


こめかみを押えてそう呟くユウに俺は首を傾げる。


「……なんでダメなの?」


「ん〜……まぁそういう血なんだろうね。変な部分が引っ張られてるか……僕に残ってた呪いが変に動いちゃったのかな。足はまだ本調子じゃないし。」


足……あ、そっか……確かにまだ夜はしんどそうにしてるかも……いや、完全に治らないって言われてたのにほとんど治りかけてるユウがおかしいのかも?

俺が納得していると怜斗は何となく気まずさを感じたようで


「……なんかごめんねぇ?」


と謝る。ユウはいつも通り笑って


「誰かが悪いとかじゃないよ。強いて言うなら体調管理できてない僕のせいだしね……涼君、颯太とお出かけはダメだよ?彼女がいるだろう?」


と最後の最後で嫉妬丸出しの発言をする。

いつも通りのユウだ……!ってことはこれクミさんにまた伝え直さないとかぁ……なら、先に変なとこないか聞いといた方がいい……よな?

そう考えた俺は


「ユウ……涼は俺の事気にかけてくれただけだから……首とか痛くない?」


と自分が悪いということを伝えておきつつ特に怖かった首について聞いてみる。ユウは少し考えたあと俺達を安心させるように笑って


「うーん……特にないかな。多少違和感はあるけれど……体の揺れは人形使いの方から来たのかもしれないね。あいつが生み出す人形はそんな感じだから。」


と言う。

……ユウは嘘つく時あるから一応今日は体にいいものを選んでお風呂は温度高めにしとこ……あとはマッサージも。


「……ま!大丈夫なら良かったぁ!それなら2人とも帰ったらぁ?白いのもだけど桜と琴葉が心配してると思うよぉ?」


「……俺はお前に無理やり連れてこられたんだけど……」


呑気に声をかけてくる怜斗に俺がプチ文句を言うと怜斗はテヘッと舌を出して


「ごめんねぇ?ま、でもどうせあの2人のことだからそこまで気にせずお風呂にでも入ってるでしょお!」


と言ってくる。

……お風呂……?お風呂……あ……そうだった。用事思い出した。


「……なぁ怜斗。俺用事思い出したんだけどさ。」


「なにぃ?」


「……お前桜の着替えてるとこ見たんだってな?」


俺の言葉に怜斗は明らか目を泳がせて口笛を吹き出す。


「…………正座。」


「はい…………」


そのまま俺は涼とユウの呆れた視線を受けながら怜斗を叱り付けるのだった。

颯太に怒られてる怜斗を想像したらもう笑けてきますね……まぁわざとじゃない分少しだけ怜斗が不憫ですけど。それではまた次回に!

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