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君の心に灯火を……  作者: 雪
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第23話 コトリバコ

今日ネットの調子悪いんで出せるうちに出しときます。では楽しんできてください!

「まず、こっちの世界でのコトリバコについてを話した方がいいね。まずコトリバコの漢字の書き方は子供の子に取得の取という漢字を使って子取り箱と書くよ。意味合い的にはそのままで子供の取る……犠牲にするっていう意味だね。」


「漢字の書き方もあったんだな。」


「ね、にしても意味が既にホラー感マシマシなんだけど……」


「そりゃネットでも有名になるくらいだからね。そしてコトリバコには8種類あってね、名前はひとつの箱に使う子供の人数で変わるんだ。1人分なら『イッポウ』2人分なら『ニホウ』3人分なら『サンポウ』4人分なら『シホウ』5人分なら『ゴホウ』6人分なら『ロッポウ』7人分なら『チッポウ』8人分なら『ハッカイ』となっているよ。」


「8人分の命を……」


「酷い話だよね。でも昔には人身御供なんてものもあったんだ。ある意味時代の差とも感じるね。で、コトリバコを作った出雲の国……今で言う鳥取県だね。その集落は酷い迫害や差別を受けていてね。戦うすべも無いその集落にとってコトリバコはそれはもう魅力的に写っただろう。」


「でも自分達の集落の子供を殺してまで……?」


「……その集落では子供の間引きが行われていたからね。殺すなら武器にしてしまおうと考えたんだろう。殺して材料にする子供の年齢によって箱に入れるものも変わるんだけど、すず君の状態を見るにあまり詳しく話さない方が良さそうだね。」


ユウはすずに目を向けてそう言った。すずの顔は真っ青で唇を強く噛み締めていた。


「すず……気持ちは分かるが気にしない方がいい。」


「分かってる、けど……」


素が出てるな、無意識なんだろうけど。


「そうだよすず君。国によってはそういう事を未だにしていたりもするしね。」


そう言ってユウはすずの頭を撫でた。すずの頭を撫でた???

殺意湧きそう。


「涼、目が怖いよ?」


「あ、ついうっかり……」


「そう言いつつ拳を構えないでくれるかい?」


「なら後でにする。ところでコトリバコの作り方を初め集落は知らなかったんだろ?誰が作り方を教えたんだ?」


「後で……作り方を教えたのは隠岐島で反乱を起こした中心人物の男だよ。集落に逃げてきたんだ。集落の人達は面倒事を避ける為に男を殺そうとしたんだけど男が『助けてくれたら武器をやる』と言った事で集落の人達はその条件を飲みコトリバコについて知ったんだ。」


「コトリバコは1つだけしか作ってないの?」


「いや、13年間で14個のコトリバコが作られたみたいだよ。イッポウを6つニホウを2つゴホウ5つチッポウ3つハッカイを1つ……単純計算で64人分だね。ただしハッカイは男が自分の分とするように言いその後は作るなと言ってたみたいだね。集落が所持していたのは13個になるね。」


「64人も!?」


「あぁ、それに失敗した箱もあったみたいだから実際はもっと多いと言われているよ。」


「考えるだけでもゾッとするな……」


自分の子供を呪う道具にするなんて正気じゃない。


「正気じゃない、と思うだろう?でも正気じゃない行動に出れるくらいに出雲の国の集落は追い詰められていたんだよ。」


「言い方が悪い気もするが、仕方なかったって事か。」


「そうだね。作り方も知ってるけど、どうする?聞くかい?」


「死者の世界で噂になっている作り方とこっちの世界で噂になってる作り方は違うところがあるの?」


「……1種類だけ作り方の違うものがあるね。」


「じゃあ聞きたい。」


「俺もすずがいいなら聞くけど、本当に聞いて大丈夫なのか?すずの顔色あんまり良くないけど……?」


さっきよりはマシになっているがまだ少し顔色が悪い。俺はともかくすずが……


「そんなに心配しなくても大丈夫!これでも中1だよ?」


「僕からしてみればまだ、中1だけどね。」


「涼、ユウのこと殴っていいよ。」


お、なら遠慮なく……


「やめてやめて、拳を振りかざさないで!僕はちゃんと痛み感じるんだから!それより!話の途中だろう?先に僕の話を聞いた方がいいんじゃないかい?」


ユウは焦って言う。


「どうする?すず?」


「ん〜……なら後でにしよっか!」


「後で……君達僕の扱い酷くないかい?」


嘘泣きをしながらユウは言う。

嘘泣きできる元気あるなら大丈夫だろ。


「いや、それはユウが煽ってくるからだろ。」


「ユウが煽ってくるのが悪いんでしょ!」


俺とすずはほぼ同時に言った。


「見事に被ったねぇ……しょうがないじゃないか。君達と話すのが楽しいんだから。」


こいつサラッと嬉しいこと言ったな……そう言われると殴りずらい……


「はぁ……仕方ない。殴るのは辞める。で、コトリバコの作り方ってどんなんなんだ?」


「そうだね。まず

《1:木細工のカラクリ箱をつくる。簡単には開かないように複雑な細工を施す。手順の中でももっとも難しいと呼ばれる作業だよ。

2:箱の中を雌の畜生(人間以外の動物)の血で満たす。

3:そのまま1週間放置する。

4:血が乾ききらないうちに蓋をする。

5:「箱」の中身をつくる=間引いた子どもの体の一部を箱の中に入れる。年齢によって入れる部位が変わるよ。

6:蓋をして、それぞれの箱に印をつける。

7:憎い相手の家に送りつけるか、暗く湿った場所に安置する。》

……といった感じだね。」


「結構複雑な方法なんだな……」


「しっかりグロイね。」


「まぁ呪いっていうのは手順がややこしいもの程効果が強くなる傾向にあるからね。ハッカイは無理だろうけどもし死産とかしてしまったのなら今の時代でもイッポウならできるんじゃないかな。人間以外の血を集めるのは大変そうだけど……」


ユウは手を顎に当てながらサラッと怖いことを言った。


「やめてよユウ!ちょっと想像しちゃったじゃん!」


すずはユウの事をポコポコと殴りながら言った。


「そんな事されたら逆にもっと言いたくなっちゃう……ごめん!謝るからそんな目しないで涼君!怖い!」


殺る。


「すず、こんな大人になっちゃダメだぞ?」


「分かった!」


「酷い……」


「当たり前だろ。」


「泣きそうだよ、僕。まぁこっちの世界のコトリバコの話はだいたいこれぐらいかな?ちょっと省いたところもあるけど。」


「そうなんだ!じゃあ今度は死者の世界のコトリバコの話してよ!」


「そうだね。ホントに面白くない話なんだけどねぇ……」


ため息をついてユウは話し始めた。

今回コトリバコについて書く時に


https://kyofu.takeshobo.co.jp/news/column/2ch-horror/63/


のサイトを見て書かせて頂きました!有名な話なので知っている人も多いと思いますが……キレイにまとめられているサイトなのでぜひ見に行ってみてください!

それにしても60人以上の命を使ってコトリバコを作るって想像するだけでゾッとしますよね……死者の世界の噂はどんな感じなんでしょう?それではまた次回にお会いしましょう!

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