俺はセフレと良好な関係を築けていると思っていたが、どうやら俺の勘違いのようだった
それはいつもと同じ帰り道。だが俺に起きたのはいつもとは違うこと。
急に首に電気が走るような感覚。
誰かに襲われた?誰に?まさかセフレの誰かに?いつもの4人の中か?それともほかの?でも俺を襲うような子なんて居ないはず。
倒れそうな俺の目に入るのはとあるセフレの中の人物。
「なんで?」
俺の返事に答えることはなく首にもう一度スタンガンをくらい、俺は気絶してしまった。
☆☆☆
全ての始まりは中学3年の夏のことだった。
学年、いや学校一の美少女である白雪 六花の1つの頼み事から俺の人生は狂った。でも今でも俺はその時のことを後悔していない。
白雪六花、彼女はロシアの母と日本人の父の間に産まれてきた、所謂ハーフというものだ。彼女はその六花という名前を表すかのような輝く銀の髪を持ち、クラスでも人気者だった。
そして俺はごく普通の、いや普通よりかは少し上だと自分では思ってる、一般中学生男子。名前は四水 光季。
普通ならこんな俺は、六花とは決して相容れないような存在だった。だけど2人の運名は交わってしまった。なぜ俺だったかと言うとそれはたまたまとしか言えない。
☆☆☆
「あっつ。コンビニでアイスも買った方が良かったか?」
自動ドアの前で1人ぼやく。
俺は課金用のリンゴのマークのカードを買うためにコンビニに来ていた。今は絶賛夏休み中。あと五日で終わってしまうけど。
夏休み中ずっとエアコンの冷気に甘えていた俺が、こんな夏の日に外に出てしまえば暑さにやられてしまうのは必然といえる。
とはいえ今日のうちに課金しないといけない理由がある。俺の唯一の趣味とも言えるソシャゲモンドラというゲームのコラボが今日終わってしまうのだ。今回のキャラは人権級のキャラなので確保しないという選択肢は無い。
普段から全く金を使わない俺は、お金が沢山余っている。こういう時に使わないと使う機会も無いしな。
だがやっぱり暑すぎるので、コンビニに引き返しアイスを買って食べてから帰ることを決意する。
「あれ?もしかして四水君?」
「ん?奇遇だね、白雪さん」
アイスも買い終わって、今から帰ろうとしている時に出会ったのは、俺のクラスでも一番可愛いと噂されている白雪さんだ。あまりそういうことに興味が無い俺でも知ってる。っていうか去年は同じクラスだった。
「よく覚えてたね。俺の事なんて忘れてると思ってたよ」
「元クラスメイトを忘れたりしないよ」
「それは有難い事だね。じゃあこれで」
「ちょ、ちょっと待って」
「ん?どうかした?」
「それアイスだよね。この暑さだからすぐ食べないと溶けちゃうし、その良かったら一緒にアイス食べてこうよ」
白雪さんは普段からみんなにも優しいしフレンドリーだからか、そんな提案をしてくる。
まぁ別に困るような事でもないしどうせコラボは23時59分までだしいっか。
「分かった、いいよ。じゃあおれイートインで待ってるね」
「ありがとう!私もアイス買ってくる!」
その後2人で話しながらアイスを頂く。話の中で驚いたことだが、どうやら彼女も俺と同じモンドラというゲームをやってたらしい。その事で盛り上がった俺は、気づいたら彼女の家にお邪魔していた。
「なんでこんなことに。っていうか家でっか」
別に他意はない。モンドラでクリア出来ないところがあって、それをクリアしようってなった。 時間かかるしずっとあの場所にいるのも迷惑だから彼女がここに連れてきただけ。
そう俺には他意はなかった。あったのは彼女だけだった。
☆☆☆
「やった!初めてクリア出来たよ。四水君ありがと!」
「いや意外と最初の方だったし、数は多かったけど今の俺なら簡単だったから気にしないで」
「ううん。私ってゲーム下手だからすごく助かったよ。ありがとうね」
「じゃあもう時間も遅いし、俺は帰るね」
「待って四水君、ねぇ、本当に帰っちゃうの?」
「え?」
現在時刻は6時半。コンビニ行ったのは3時くらいだったから結構経ってる。夏だから外はまだ明るいとはいえ、早めに帰った方がいいだろう。どうかしたのかな?
「どうかしたの?早く帰らないと親御さんとかも帰ってきちゃうと思うし」
「今日はねママ達帰って来ないんだ」
「え?じゃあ尚更早く帰った方がいいんじゃ」
「伝わらないな。もっと一緒にいたいってことだよ」
「それってどういう…」
「じつはね…」
彼女曰く最初からゲームは目的ではなかったらしい。たまたま少しやってたゲームだったから利用しただけなんだと。本当の目的は家に呼んで遅い時間まで俺を残らせること。
「どうしてそんなことを?」
「実はね少し興味があって」
「興味って何に?」
「それは…セックスに」
「え?」
彼女曰く、彼女の周りはみんな経験してて、高校生になったら処女であることはちょっと重荷になるらしい。自分も少しはそういう事に興味があったらしい。そんな時にたまたま俺と出会ってこの機会に、俺で処女を捨てようと思ったらしい。そうなる発想がすごい。
「なんで俺なの?」
「別に大した理由は無いの。四水君って私に興味無さそうだし、こういう事しても言いふらしたりもしなさそうだし、後は優しそうだからかな?殆どたまたまみたいなものだけどね?」
「そんなんでしちゃっていいの?」
「四水君は私とするの嫌?それだったら別の人探すけど」
「別に嫌ってことはない。むしろ俺もしたいし」
俺だって男だ。あまりこういうことに興味が薄かったとはいえ、性欲だってある。目の前で美少女にこういうことを言われたら襲いたくもなってしまう。
「そのね私からお願いしといてなんだけどいくつか条件があるの」
「条件?」
「うん。さっきも言ったけど私とセックスをしたって周りに言わないこと、私のことを好きにならないこと、してる時に名前で呼ばないこと。あ、苗字の呼び捨ては大丈夫だから。
最後に重要なんだけど、した後は私の彼氏面しないで」
「分かった。それを守ればいいんだよね?」
「うん。ちゃんと守ってね?」
「大丈夫。彼氏面とかはしないから」
白雪さんのことは確かに凄く可愛いと思うけど、別に好きな気持ちがある訳では無いし大丈夫だと思う。
「じゃあ初めよっか」
彼女がそう言うと俺と手を重ねてくる。指と指が絡まりあってお互いが繋がってるように感じる。それに繋ぎ合わせた手がなんだか気持ちいい。彼女も同じことを思ったようでぎゅっと強く握りしめてくる。
彼女のとろんとした目と見つめ合う。そのまま無言でお互いの唇を重ねた。口から気持ちよさが溢れてくる。手の気持ちよさもどんどん増していく。そのまま2人で貪り合うように深いキスをしまくった。唇を重ねる度に快楽が強っていく。そして快楽に支配された2人は体を重ねあった。
2人が正気に戻った時には、好きなゲームのコラボなんてとうの昔に終了していた。
☆☆☆
そこから俺はセックスにどハマりした。モンドラをやめた訳では無いがゲームのために使っていたお金は全てゴムの代金に消えていった。
今思えば俺と白雪は結構、いや物凄く相性が良かったのだろう。普通手を繋いだだけじゃあんなに気持ちよくならない。
初めてのセックスであんなに気持ち良い思いをした俺はまんまと沼にハマってしまったのだ。
高校3年生である俺は今までより見た目に気を使い、凄くイケメンではないが、そこそこのより下くらいのイケメンにはなれた。
それでも童貞では無いことが余裕を作ってくれたのかそれなりにはモテた。白雪と同じ高校に入ったこともあり、今でもセフレの関係としてそこそこの頻度でセックスをしている。
もちろん彼氏面などはしていないし、この関係を口外した事もない。
というか彼氏面は俺の方が困る。俺は白雪以外にもセフレが複数いるのでその辺はしっかり気を使っている。セフレとは気兼ね無い関係があるから成り立つのであって、1人とそういう感情を持ってしまったら全てのセフレとの関係が崩れたりするのだ。
だからセフレのみんなにはそういう感情持たれないようにしっかり注意している。みんなそれは分かっているようで何も言って来ないし。
そういえばセフレのみんなには自分以外にもセフレ作ってるって言ったことあったっけ?彼女たちは俺以外セフレがいた事ないって言ってたし、なんなら俺以外の人と経験した事ないヤツも何人かいたっけ?白雪とかはそうだった気がする。
まぁバレても別にそういう関係な訳でもないし大丈夫か。
今日は確か葉桜 花風とする日だったっけ?そういやゴムか昨日であと2つになったんだった。買っておかなきゃ。
☆☆☆
花風との待ち合わせは駅前の広場だ。花風とは別の高校だからこうやって毎回待ち合わせしている。
「光!ごめん待ったかな?」
「ん?花か。俺も今来たところだったから気にしないで」
俺に話しかけてきたのは待ち合わせをしていた花風である。花風は茶色に染めた髪と、庇護欲をそそる童顔。そしてその顔を今も周りの注目を集めているほど可愛い。
そんな花と出会ったのは新しいセフレを作るために行った他校との合コンの時だった。あれは確か高校1年の時の秋だったかな?
初めての合コンだったし、とりあえず本名をあまり言いたくなかったので光って名乗ったっけ。そのせいで、本名を伝えた今でも光って呼ばれてる。
花は最初は合コンに参加するつもりはなかったらしい。
確か人数合わせのために、友人に少し騙される感じで連れてこられてたはず。
当時も花は、
「こんな事なら来てなかったのに、るみちゃんも酷いよ。それに隼也にも悪いし…」
「うぐ。だって花ちゃんってすっごく可愛いし呼んだら男子が集まるんだもん。それに隼也くんも気にしないって」
って感じで周りの空気も読まずに拗ねていた。
合コンも花風のせいでそんな空気にならなかったし。逆にその空気のおかげで俺らは他校の子と普通に友達になってしまった。合コンの空気じゃ無くなったから花風も後半は普通に楽しんでたし。
その時たまたま俺がやってたモンドラを花風もやってた。理由を聞くと、どうやら彼女の幼馴染の隼也って奴がやってるのを見て、花風も始めたらしい。
そこから花風もモンドラにハマったらしくて、幼馴染君とも通信できるし、今でも続けてるらしい。それを通じて俺も花風と結構仲良くなった。この時はセフレのことも忘れて、純粋に友達だった。
俺が花風とそういう関係になってしまったのはあの日の相談が原因だったけ?
☆☆☆
あの日からプライベートでも2人で葉桜と遊ぶようになって、その中で俺は葉桜から相談をいくつか受けてた。
葉桜はどうやら幼馴染の隼也君の事がすきらしい。話を聞く限りは両思いだと思うけど、どうやらどちらも告白する自信が無いらしい。結構惚気てくるので早く付き合えとは思う。
その日も葉桜と遊ぶ日だった。いつもの様に相談したいことがあるって言われて集まったのは言いものの、その日の相談は少し変わっていた。
葉桜曰く、ある日、幼馴染君の部屋を掃除しに行ってあげたことがあったらしい。葉桜が掃除してあげることは割と日常らしい。幼馴染君ずるいぞ。俺も俺の汚い家を掃除して欲しい。親に一人暮らしさせてもらったのはいいんだが掃除は苦手でゴミが溜まってしまう。
話を戻そう。掃除をする前、彼女はついたままになってるパソコンに気づいたらしい。
葉桜は悪いとは思いつつもそのパソコンを覗いたらしい。そこにはビッチ系のエロ動画が沢山入ってたらしい。
そういう経験が全く無かった葉桜はショックを受けたらしくて、俺に相談してきた訳だ。
「このまま付き合っても隼也に嫌われちゃうのかな?どうしたらいいの?」
「そんな落ち込むなって。その時はたまたまそういう動画があっただけだって」
「ううん。そんなこと無かった。つい過去のも全部見ちゃったけど、ほぼ全部そういうのばっかりだったもん」
そこまで見られてたのか。幼馴染君が少し可哀想に思えてきた。
「でも別にそれがリアルと関係する訳では無いと思うし」
そんなことはないとは思うが、相談しに来てる葉桜を落ち込ませるのもなんだしな。それに本当に幼馴染君は、ネットではそういうのが好きなだけかもしれないし。
「そんなことない。今思い返せばクラスのビッチって噂になってるギャル子ちゃんと仲良い気がするし」
それはビッチなギャル子ちゃんのコミュニケーション力が高いだけなのでは。話を聞いた限りだと、幼馴染君も葉桜の事が好きなのは間違いないと思うし。
まぁ本当にビッチ好きな可能性もあるけど。
「やっぱり私のこと好きじゃないのかな?そういう経験なんて私全くないし。ねぇ私どうすればいいのかなぁ?ひかるぐーん…」
「そんな泣くなって。隼也君はビッチ以外も守備範囲内かもしれないだろ」
「そうなのかなぁ?」
この時俺は少し悪い考えが浮かんでしまった。殆ど冗談のようなものだったけど、全く進展がない2人に少しイラついていたのもあったから1割くらいは本音だったけど。
「だったらさ、俺と少し経験してみる?」
「え?」
「俺はそういう事経験豊富だし、そういう事は優しく教えてあげられるよ?隼也君のためにも俺とそういう事してみない?」
「……」
「はは。もちろん冗だ」
「分かった。してみる」
「え?」
「してみるって言ってるの!」
顔を真っ赤にしながら少し叫ぶ葉桜。
どうしよう。冗談のつもりがOKされちゃったんだけど。まぁでもこれは幼馴染君と葉桜のためだしな。俺は悪くないのでは?
うん。俺は悪くない。それに経験あった方が自信つくのも事実だと思うし!それに1回きりだし!これは指導みたいなものだし!
かくして俺は葉桜 花風と関係を持ってしまった。その後何回も関係を持ってしまうことも知らずに。
☆☆☆
「花。気持ち良かった?」
「うん♡今日の光も最高だったよ♡」
「それは良かった。花って意外とバックとか大好きだよな。
そういえばさ、幼馴染の隼也君との関係は順調なの?」
「え?う、うん。こうやって何回も指導してもらってるし。最近は距離も近くて、前よりずっと仲良く話せてると思うよ?」
「そうだったのか。最近あんまり相談もしてこなくなってたし気になってんだよ」
「そうなの?でもこういう時はあんまり隼也の事は言わないで」
「え?うん、分かったけど?」
「ほ、ほら。仮にもこういう事してるのは光となんだし、違う男のことを話すのは悪いかなって思って」
「なんかそう言われたらまたしたくなってきた」
「もう♡何回目だと思ってるの?」
「もう忘れちゃったよ。ゴムがもうなくなりかけてるけど」
こうして今でも花との関係は続いてる。あの後俺は1回で辞めるつもりだったけど、花の方から誘ってきた。俺も断る理由がないから喜んで誘いに乗ってる。
花は普通に可愛いのだ。それも高校でも一番可愛いと言われてる白雪と同じくらいには。
それに花は幼馴染君の事が好きなので惚れられ心配もないしな。
もし幼馴染君と花が付き合ったら花する事も無くなると思うので、それは少し残念だけど。
☆☆☆
「せんぱーい。今日もそれ食べてるんですか?」
「いいだろ別に。これが一番好きなんだから」
「別に悪いなんて言ってませんよ。先輩が一番好きなの食べれることが一番良いですからね!」
彼女は涼風 夏鈴。俺の通っている高校の1年生。彼女は白雪と学校1を競っている程の美貌の持ち主で、染めてるのかは分からないがとても珍しいもピンクの髪。身長はとても低く小柄だを
もうすぐ入学して半年が経つ今では200人以上は彼女に告白しているらしい。いくら全校生徒が多いからってやりすぎである。毎日1人以上は告白してるぞ。
「でも本当に好きですね。唐揚げ定食」
「唐揚げ嫌いな男は殆どいないしな」
「その、なんなら私が作って来てあげてもいいんですよ?」
「夏鈴が?いや唐揚げは手間がかかるだろ?気にしなくていいんだぞ?」
「むー。明日は私とするから、精のつくものを食べさせようと思ったのに」
「何食わせるつもりだったんだよ」
そんな夏鈴だが、勿論俺とはセフレの関係である。
☆☆☆
ブー
「ん?白雪からか」
ポケットのスマホが通知を告げる。白雪がメッセージを送ってきたらしい。
『偶には学校でもしてみない?1年の時は良くしてたし。またしたくなった』
俺もそろそろしたかったし丁度良かった。白雪とはやっぱ気が合うな。中学からの関係だけど今までで一番してるのは白雪だし。
白雪はあんなに彼氏面しないでとか、好きにならないでとか言ってる割には、セックスの時は好き好き叫んでくる。名前呼びもしちゃってるし。
なんならだいしゅきホールドして中出しされた後が、1番気持ちよさそうにイッてるし。
ピル飲んでるとはいえあんまり生ではしたくないのに。
「とりあえず、今日の放課後前してたところでしよう、っと送信して」
「やめてください!」
「ん?」
俺は今外の体育館裏のトイレにいる。教室の近くのトイレは埋まってたし、3年教室は一番下の階にあるから、1番近いトイレは外なのだ。
まぁそのトイレも埋まってたから、さらに遠い体育館の裏にあるトイレに来てたんだけど。
それより今なんか声が聞こえてたような?
「クソッ!大声出すんじゃねェよ!この俺の告白を断りやがって!」
「普通に断っただけじゃないですか!何をするつもりですか!」
「断るのが間違いなんだよ!知ってるかここは人が全く来ないし、なんなら声も聞こえにくいんだぞ?だったらヤルことは1つのしかないよな?」
「い、いや!やめてください!」
うわー。なんかやばい現場に立ち会ったぽい。確かに今は昼休みの終わりごろだし人も来にくいけど流石にそれはまずいだろ。
言われてるのはリボンからして多分1年生かな?相手はサッカー部のキャプテンの、確か岩水孔晴?
顔はいいんだけど断られてたっぽいなー?あいつ人気あったのに、可哀想に。それで襲いかかるのはどうかと思うけど。
流石に見て見ぬふりはできないよな。スマホのカメラを起動してと。
「いいから手どけろ!服が脱がせにくいだろうが!」
「お願いします。やめてください!だ、だれか!助けて…」
「叫ぶんじゃねぇよ!うるさい口は無理やり俺の口で塞いでやろうか?」
「やめて!初めては好きな人に…」
「はーい。そこまで」
「あ?なんだお前は?」
「名乗るほどのものじゃないです。それよりさ現状のこと分かってる?」
「確か六花ちゃんと少し仲がいいって、お前何撮ってんだよ!」
「それ以上近づくな、それと彼女からも離れろ。じゃないと今すぐこれを拡散するぞ」
「わ、分かった話すからそれはやめてくれ」
「大人しく従ったら動画は消すから」
まぁ嘘だけど。なんなら学校に提出してやる。
「本当か。分かった。今後はこんな事がないようにするから、その夏鈴ちゃんも許してくれ、もう近づかないから」
「夏鈴って呼ばないで!」
そう言って去っていく岩水、よっわ。
「君、大丈夫だった?」
「あ、あの助けてくれてありがとうこざいます」
「気にしないで。それより怪我とかは無い?」
「大丈夫です!私よく告白されてて、それで今日も断るために来てたんですけど、きゅ、急に態度が豹変してそ、ぞれでわたじぃー」
安心したらさっきのを思い出したのか泣いてしまった。仕方ないからそのまま慰めておく。
授業の鐘がなってる。あー遅刻しちゃたなこれ。
☆☆☆
「落ち着いたかな?」
「はい、その恥ずかしいとこ見せちゃってすいません…」
「気にしなくてもいいよ。誰だってあんな思いしたら怖いだろうし」
まぁいきなり大きな男に襲われそうになったし怒鳴られてたし、そりゃ泣きたくもなるだろう。
「それより思い出させるようで悪いけどさっきの動画あげるよ。気持ち悪かったら直ぐに消してもいいけど、俺は学校に提出することをおすすめするわ」
「大丈夫です。私も落ち着いたらムカついて来ましたから。動画は有難く学校に提出させて貰います」
「それがいいと思うよ。君iPh○ne?」
「はい。iPh○neです」
「じゃあエアドロでいっか。はいあげる」
「あ、ありがとうございます」
「じゃあ俺行くね?」
「え?」
「ばいばい」
「ちょっと待って…」
後ろでなんか言われた気がするけど気のせいだろう。こういうのって惚れられたとか勘違いしたらいけないやつだし。
まあ今後関わることもほとんどないと思うし、この学校全校生徒多いしなんなら合わないかも。
この時の俺は夏鈴の事などあまり考えずなんならすぐに忘れて、今日白雪をどういじめるかしか頭になかった。
その後俺の考えとは反対に、夏鈴は積極的に俺に関わってきた。なんでも恩返しがしたいそうな。
「別にいらないって言ってるだろ?」
「だめですー。あんなにしてもらって何も返さないなんて」
「別に恩を感じて欲しいからした訳じゃないし」
「それでもです。私の気持ちの問題ですから」
「だったら1回飯を奢ってくれればいいから」
「そんなの少なすぎます。もっと大きな、それこそわ、私とつきあうとか…」
何か言ってるが、声が小さくなりすぎて聞こえない。
「これでも私、めっちゃ可愛いって言われてるのに….」
「確かに夏鈴は可愛いと思うけど」
「へ?聞こえてました?」
「うん」
爆発しそうな程、顔を赤くする夏鈴。人に言われたら恥ずかしいようだな。
「その、こんな可愛い夏鈴に何か命令してもいいんですよ」
「さんなことできるか。それに、あー、なんだ、俺はセフレがいるからそーいうのは間に合っているって言うか」
「せ、せふれ?そんな!」
凄い驚かれた。まぁ変なこと言い出す前に言っておいた方がいいだろ。やっぱ引かれたかな?
「…ります」
「ん?」
「私も…になります」
「何だって?」
「私もセフレになります!」
「え!?」
「べ、別に好きとかじゃないですけど、先輩がいなかったら襲われてたと思うし、これはただの恩返しですから!」
かくして、俺は涼宮 夏鈴とセフレになってしまったのである。
☆☆☆
「しぇんぱーい♡えへへ♡」
「顔が蕩けてるぞ」
「そんなことないです。これはただの恩返しですから」
彼女は恩返しで俺とセックスをしている。だから彼女も俺に好意を持ってることは無いはずだ。
「もっと激しく、乱暴にしてください♡」
「この淫乱が!」
俺と夏鈴はさらにベットを軋ませていく。
☆☆☆
「今日は空いてるの?」
「今日?特に何もなかったけど」
「じゃあ私の家に来て」
彼女の名前は秋篠 紅葉。彼女との関係はさっきの会話で言わなくてもと分かると思うがセフレである。
彼女との関係の始まりは特に何も無い。強いて言うなら彼女がむっつりだったこと。
彼女とは図書委員会で一緒になった。読んでる本が一緒だったから仲良くなって、普通に喋っていく関係になった。
ある日彼女がこっそりえろ本を見てるのを俺は目撃してしまった。どうやら彼女は度々図書室でいかがわしい本を読んでいたらしい。そしてそのまま成り行きで俺と関係を持っちゃった。
彼女は普段前髪で顔を隠してるけど、よく見たらとっても綺麗な顔をしてる。綺麗な黒い前髪を避けたらきっとモテるんだろうなーとは思う。それも白雪や夏鈴と同じくらいには。
そんな彼女であるがとても性欲が強い。俺とする時はいつも金曜日か土曜日である。だって一日中したがるから。
いつも言ってるがトイレの時は流石に自重して欲しい。
☆☆☆
「ふー。やっと落ち着いてきたかも」
「相変わらず性欲強いよな、紅葉は」
「それだったら光季だって強いよ。でも週に一回しかしてないのか。私は毎日おなってるけど」
別に1回しかしてないことはないけど言わなくていっか。
「紅葉は俺のこと好きじゃないんだよね?」
「………。何回も言ってるけど性欲を満たしてるだけ。それよりまたムラムラしてきた。光季のせいで」
「?よく分からないけど、もう1回しとくか」
紅葉は、性欲と言う意味では一番セフレの中で強いかも。
☆☆☆
夢から覚める。手には手錠。簡単に言うと俺は監禁されていた。
「えへへ。起きたかな?」
「なんでこんなことを。夏鈴」
「悪いのは先輩だよ。私の想いに気づいてくれないし。やっぱり他の子としてるのはいや」
俺を監禁してたのは夏鈴だった。昨日は質問する暇もなく死ぬほど絞られてしまった。
「恩返しじゃなかったのか?そこに好意はないって」
「あんなことされて好きにならないわけない!それに先輩は私のことを外見だけで好きにならなかった。ちゃんと普通に接してくれた。でも好きになってくれないのは辛いから、だからせめて私に依存させてあげる」
「依存って何するつもりだよ」
「先輩セックス好きでしょ?ずっと私だけを抱いてセックスは私って体に刻み込んであげるの。そしたら他の子のことなんていらないでしょ?」
「確かに夏鈴はずっと処女みたいにぎゅーぎゅー抱きつくように締め付けてくれるけど、白雪はかずのこみたいで、ひだも絡みついて気持ちいいんだよ。それに花は一番形がフィットするし、紅葉は1番セックスが上手いし、他の子も…」
「むー。やっぱり私以外を忘れさせる。今すぐにでも」
「ちょっと待っ…」
ガチャ
ん?今玄関から何か、いや足音が近づいてくる。
「やっぱり!昨日約束の場所にいなかったからGPSを起動させたらこんなとこにいた」
「白雪!助けて!ってGPSって?」
「え?べ、別にいっつも見てないから安心して。私別に重くない女だから」
ん?他にも足音が聞こえて、って1人じゃない?
「花?」
「光!光が困ってる気がして匂いを辿ってきたの!」
「え?何の話?俺の匂い?」
「大丈夫?光季!」
「紅葉!どうしてここが」
「ごめん実は昨日からつけててその一晩中行為を見ながらおなってたの」
「「「大丈夫?」」」
「他にもみんなどうしてここが」
セフレのみんなが俺のとこにかけつてくれたのはいいが、どうしてここがわかったんだ?
「みんな邪魔しないで、夏鈴と先輩は…」
「えっと、1年の夏鈴ちゃんだよね。まさかこんな可愛い子とセフレだったなんて。それよりそうだんがあるの」
「相談?」
そう言って白雪と夏鈴は奥に消えてしまった。一体何を話してるのか。それよりも多分俺は助かったんだろう。
あ。2人が戻ってきた。
「先輩、ごめんなさい」
「分かってくれたらいいんだよ」
「はい。独り占めしようとしたのはやっぱり駄目でした。やっぱり数の暴力には敵いません。
先輩を独占出来ないのは辛いけど、先輩と二度と愛せないのはもっと辛いです」
「ん?何の話?」
「だからみんなで先輩を共有することにしました」
え?
ここまで読んで頂きありがとうこざいます
もしセフレ視点を読みたい人が何人かいたら書こうかなと思います