表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

97/495

Wチャレンジの結末

 そうして食べ進めること約二十分、最後の一口(クレープ)咀嚼(そしゃく)していると再び店が騒がしくなった。


「噓だろ……」


「どこに消えてしまったんだ?」


「量はまだしも、あの味のクレープを完食するなんて正気の沙汰じゃない!」


 何とも酷い言われようだ。


 言うほど味は悪くない気がするんだけどなぁ。


 あっ、そういえば俺バカ舌だったわ。


「お待たせ」


 後ろから声をかけてきたのはれいちゃん。


「私も完食達成しました。いえぃ」


 辛い食べ物が全くダメな俺からすると、(うらや)ましい限りだ。


「そういえば、完食達成したら大サービスって書かれていたけど」


 すると厨房から


「いやはや恐れいった! こんな日が来るとは」


 という声と共に近づく大きな人、かなり偉い人のようだ。


「二人とも完食おめでとう。ああ、まだ名乗っていなかったな。私はこの店の総料理長にしてオーナーの百味(ひゃくみ)だ」


 本当に偉い人だった。


 そして店名の[百味]は、人名(オーナー)と味の二重意味(ダブルミーニング)だったのか!


「それでは改めまして、こちらが大サービス券になります」


 百味さんから渡されたのは、なんとクレープ無料券だった。その内容は以下の通り。


[毎月一つクレープが無料、次回チャレンジメニュー挑戦料金免除、新商品最速お試し優先案内その他諸々サービス致します]


「そして副賞は、積み立てられた挑戦料!」


 渡された祝儀袋は、かなり分厚くずっしりくる重みがある。かなりの大金、頑張った甲斐があったねと俺達は喜んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ