「富田さん、桝本さんは私に任せて!」(視点:『S21』メンバー、小沼晶保)
『S21』主看板娘兼任プロデューサーのおかげでなんとかこっちの世界に帰ってきた私と桝本さん。
でも、帰ってきてすぐに桝本さんがいなくなってしまいました!
という訳で私は1人で暫定副看板娘決勝戦の会場に向かいます。
途中でコウモリとすれ違った……あれ、こんな時間帯にコウモリ?
あれ、消えちゃった……気のせいかな?
「え、こんな時期に蚊?」
珍しいなあ。
「えぇ……蚊が女の子に!」
あ、桝本さん……ここにいたんだ。
それにしても、『S21』にこんな女子いたかな?
「私、『S21』主看板娘兼任プロデューサーに特別招待された『≠MY』の看板娘、富田菜々花です」
『≠MY』の看板娘……『S21』主看板娘兼任プロデューサー、何で富田さんを特別招待したのかな?
「私、『S21』メンバーの桝本 綺良です」
富田さん、どことなく小園さんに似てる。
「あなたが桝本さんですね……キャッ!」
桝本さん、富田さんの肩に乗ります。
「桝本さん、何やってるんですか!」
小園さんが桝本さんに注意し
「同僚の桝本がご迷惑おかけしました、申し訳ござ……貴女、なぜここに?」
謝罪する……あれ何で小園さん、富田さんをにらんでいるの?
「……」
無言で何かを取り出す富田さん……封筒のようだ。
そこには
「「特別招待状?」」
続けて
「本来、暫定副看板娘決勝戦のサプライズゲストとして『S21』主看板娘兼任プロデューサーから紹介される予定でした」
事情を説明する富田さん。
「話は変わりますが……何だか暫定副看板娘決勝戦の会場からイヤな予感がします」
それを聞いて
「……私も同感ですね」
同意する小園さん……私、何も感じないけど?
「「急ぎましょう!」」
走り出す2人……2人とも速いなあ。
富田さん、桝本さんを肩車しながら走ってる!
早く替わってあげよう。
「富田さん、桝本さんは私に任せて!」
私の声で振り返り立ち止まる3人。
「あなたは?」
不思議そうに私を見る富田さん……あ、初対面でした。
「私、『S21』メンバーの小沼 晶保です」
私の自己紹介に
「私、『S21』主看板娘兼任プロデューサーに特別招待された『≠MY』の看板娘、富田菜々花です」
笑顔で自己紹介する富田さん。
「大丈夫ですか!」
なぜか小園さんに心配される私。
「?」
何があったのでしょうか?
「実は私達以外の『S21』メンバーが行方不明なんです。今、『S21』主看板娘兼任プロデューサーが安否確認していますが誰も見つかっていません」
それは大変です!
「やはり暫定副看板娘決勝戦の会場からイヤな予感がします」
あらためて暫定副看板娘決勝戦の会場に何かあると強調する富田さん。
もしかして
「他の『S21』メンバーは暫定副看板娘決勝戦の会場にいるのでは?」
私の一言に賛同する3人……こうして合流し4人となった私達は暫定副看板娘決勝戦の会場に到着。
そこで私達は……
仮完結まで後5日。




