私にしか出来ない披露?(視点:『S21』メンバー、井下 梨名)
ここは暫定副看板娘決定戦D組予選出場者の控室。
「……」
身体の……震えが止まらない。
「!」
今までに感じたことのない恐怖……暫定副看板娘決定戦C組2回戦での竹元さんの姿が脳裏に焼きついて離れない!
「そろそろ暫定副看板娘決定戦D組予選が始まるよー」
この声!
「井下さ……大丈夫!?」
『S21』主看板娘兼任プロデューサー!
「『S21』主看板娘兼任プロデューサー!」
あれ?
なぜか『S21』主看板娘兼任プロデューサーの顔を見たら安心している私。
「恐かったよね……もう大丈夫だよ!」
そう言って私を励ます『S21』主看板娘兼任プロデューサー。
最初は気休めだと思っていたけど……
不思議だ!
次第に不安感が軽くなっている。
「ありがとうございます『S21』主看板娘兼任プロデューサー!」
今なら最高の披露が出来そう!
「これも私の仕事だから……あ、井下さん」
ん?
「どうしましたか、『S21』主看板娘兼任プロデューサー?」
何か言いたい様子の『S21』主看板娘兼任プロデューサー。
「この後の対戦だけど……自分の限界を越える方法、知りたくない?」
自分の限界を越える方法……
「知りたいです!」
あるのなら、ぜひ知りたいです!
「じゃあ……自分に似ている動物を思い浮かべて」
似ている動物……私の特長は
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ここはいったい?
見渡す限り果ての無い、真っ白な空間。
目の前に馬と鹿を組み合わせたような動物が私を見つめている。
『乗れ』ってこと?
その動物の背中にまたがる。
私がまたがると、その動物はものすごい勢いで走り出す!
振り落とされないように必死につかまる私。
いつの間にか止まっている……目の前にはキリンがいる。
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「成功したみたいだね!」
成功?
「鏡を渡すね」
『S21』主看板娘兼任プロデューサーから渡された鏡を見ると
「な、なんじゃこりゃー!」
私の頭からキリンの角と耳が、髪の毛はキリン柄になってる!
「自分の限界を引き出す才能、『状態変化・獣状態』だよ」
もしかして
「竹元さんも使ってたんだけど……」
竹元さんが犬になったのは『状態変化・獣状態』が原因?
それならやっぱり
「あ、やめておきます」
私が『状態変化・獣状態』を使わないと宣言した事に少し残念そうな様子の『S21』主看板娘兼任プロデューサー。
「私、次の対戦……自分にしか出来ない披露をします!」
次の対戦相手は小園さん……ものすごい勢いで成長している同期メンバーだ。
「わかった。楽しみにしてる!」
そう言って控室を出る『S21』主看板娘兼任プロデューサー。
その後ろ姿は楽しそう。
もしかして今から会いに行くメンバーは……




