暫定副看板娘決定戦とは?[視点:『S21』メンバー、小園 玲]
冠番組でのカラオケ対決企画中に発生した私と富士吉さんのスキル対決後、私達『S21』メンバーは病院に搬送され、私達『S21』メンバー全員に精密検査が行われましたが特に異常は確認されませんでした。
「玲ちゃん!」
私に話しかける
「あ、『S21』主看板娘兼任プロデューサー!」
ここは病院の待合室。
あの時、特に何もなかった私も念の為、検査を受けた結果
「検査で異常なしだったけど……何か気になる事ある?」
富士吉さん、それに他の『S21』メンバーは大丈夫でしょうか?
「富士吉さん……他の『S21』メンバーは大丈夫ですか!」と思わず主看板娘に質問します。
「お、落ち着いて玲ちゃん……一事づつ説明するね」
「ごめんなさい……つい」
『気にしないで!』といった表情の主看板娘。
「あんな事あったら誰だって慌てるよ……実は私も」
そう言った主看板娘の表情は憂鬱そうです。
「そうですよね……今、一番大変なのは『S21』主看板娘兼任プロデューサーなのに……私……」
主看板娘の為に何か
「私を見て!」
主看板娘の声がする方へ顔を向けます。
「急にどうし……ぷ、プロデューサーさんたら!」
主看板娘が変顔しています!
「私、玲ちゃんの笑顔が世界で一番好きなんだ!」
「わ、私の笑顔ですか?」
そういえば私、昔から自分の顔に劣等感があったような気がします。
もしも私の顔を描いた神様がいるとしたら、私の顔の一部はきっと利き手では無い方で描いたのでしょう。
でも主看板娘
「うん!私のさ100ある笑顔のうち少なくとも4……いや50は玲ちゃんのおかげなんだよ」
大袈裟過ぎませんか?
でも主看板娘の為なら!
「分かりました、これか「玲ちゃん!」はい!」
どうしましたか、主看板娘?
「私、玲ちゃんには作り笑いして欲しくない……だから笑顔が出来なくなるような事があったら私に相談して!」
「分かりました!」
何時も私の事、考えてくれて嬉しいです。
そして主看板娘に向けた、この笑顔は正解のようです!
そして主看板娘が一事づつ説明していきます。
「富士吉さん、今、記憶喪失状態なんだ」
「詳細について詳しく聞いてもいいですか?」
「多分、玲ちゃんの事、覚えてないかも……アイドルになってからの記憶が無いみたいで……だから富士吉さんは記憶が戻るまで休業させます。玲ちゃんも富士吉さんも誰も悪くないよ。悪いの「プロデューサーさん!」ん!」
主看板娘のせいでは無いですよ!
「あの『S21』主看板娘兼任プロデューサー?」
『何だろう?』といった表情の主看板娘。
「富士吉さんの記憶が戻るまで、何か行事の予定ありますか?」
「近々、暫定副看板娘決定戦を行う予定だよ」
暫定副看板娘決定戦とは、どんな行事でしょうか?
そして
「私も参加出来ますか?」
「うん、暫定副看板娘決定戦に出場するのは『S21』副看板娘以外の櫻九メンバーと櫻後列メンバー……玲ちゃんも参加資格者だね。暫定副看板娘決定戦、期待しているよ!」
はい、主看板娘の期待に応えてみせます!
「はい、優勝して絶対に暫定副看板娘に成ってみせます!」
そして富士吉さんの記憶が戻ったら行われるであろう副看板娘決定戦も優勝して副看板娘に成ってみせます!




